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アメリカに持っていくもの

お金があるのでしたら、日本の引っ越しと同じように、すべてのものを持ち込めば便利だと思います。しかし、運搬費用が自分持ちの場合は、なるべく荷物を減らさないと、引っ越しだけで大変な金額かかってしまいます。ほとんどのものは現地で調達できるわけですから、持っていくべきか迷ったら持っていかないというくらいの気持ちでいいと思います。

■家電製品

最大の問題は日本(100V)とアメリカ(120V)で電圧が異なることです。この程度の差は許容範囲で、問題なく作動するという方もいますが、火事のもとになるから避けた方がいいという人もいます。精密機械や暖房器具などは変圧器を通して使うことをおすすめします。変圧器があれば、日本の家電製品を持ち込んで使うことも可能ですが、ビデオ、テレビ、ラジオなどは周波数が異なるので、役に立たない可能性が高いです。また、アメリカは60Hz交流を使っており、50Hzの地域(東日本)とは周波数が異なりますので、周波数の相違により動作しないものもありますので注意が必要です。Apple製品は基本的に全世界で使えます。

ちなみに、我が家で変圧器がないとうまく作動しなかったのは、ホットカーペットとIH電気炊飯器です。コンピューター関係はすべて(本体に加え、ディスプレーやレーザープリンターなど)変圧器なしでやっていましたがが、特に問題ありませんでした。Apple製品は100-240Vで使用可能なので、問題ありません。

トランス式の変圧器

電子式の変圧器

変圧器

アメリカで日本の電気製品を使うには120V→100Vの変圧器が必要です。変圧器といってもトランス式と電子式(半導体式)とがあります。トランス式は非常に重たいですが、電子式は手軽で軽いです。ただし、電子式の変圧器はノイズ成分を多く発生するので、電子回路を組み込んだ機器には使えない場合が少なくありません。実際、私が試したところ、ホットカーペットやIH炊飯器には使えませんでした。電子式の変圧器は、大電力の暖房器具やヘアドライヤーなどの熱器具、白熱電球を使う照明器具などに向いているそうです。

したがって、日本から家電品をいくつか持ってこられる方は安易に軽い電子式を選ぶのではなく、持ち込むものを考えて、トランス式にするか電子式にするか考えないといけません。トランス式の場合は、使う電化製品によって容量も考えないといけません。

あまり小さなワット数のものを買っても容量が足りないことがあります。レーザープリンターやIH電子炊飯器はかなり電気を食いますので、容量の大きなものが必要です。IH電子炊飯器を使うなら1500Wは必要です。

私は秋葉原のラジオセンターにある東栄変成器株式会社(TEL; 03-3255-6589)で1500Wのものを一つ買いました。値段は6500円でした。このお店は代引きによる注文も受け付けるとのことでした。

こたつ、ホットカーペット

アメリカではまず手に入らないか、あっても高額です。シアトルでは宇和島屋で550ドルで売っているのを見ました。アメリカは一般的にセントラルヒーティングがよく効いているので、こたつやホットカーペットはいらないといわれていますが、中にはこたつ愛好家の方もいらっしゃると思います。

その後、こたつ愛好家の妻に押し切られ、丸太商店で特売品として出ていたこたつを約200ドルで買いました。 こたつはFujisan.com(http://www.fujisan.com/)でも販売しています。

掃除機

アメリカの掃除機はばかでかいので、小回りが利きません。日本の掃除機があると便利です。

■コンピューター関連品

もしコンピューターを持っていないのであればノートブックパソコンを買って、手荷物に入れて渡米することをお勧めします。私はアパートが決まるまでの間、ホテルからインターネットで情報を収集し大変役に立ちました。

アメリカでも使えるインターネットのアカウント

大学のE-mailアカウントが使えるまで、インターネット接続のためのアカウントがあると便利です。新たに加入しなくとも、AOLは50時間無料のCD-ROMを配っていますし、日本国内で加入しているプロバイダーのローミングサービスでも結構です。私はソネットのローミングサービスを使っていましたが、1分あたり30円(1999年12月からは20円)と少々割高でした。

最近では、ASAHIネット(http://www.asahi-net.or.jp/)やso-net(http://www.so-net.ne.jp/)がアメリカでも日本でも実質的に月々2000円で接続し放題というサービスを始めましたので、これらを使えば、アメリカのアクセスポイントを使って、日本で使っていたアカウントがアメリカでもそのまま使えます。詳しくは、こちらをどうぞ。

MO

リムーバルメディアとしてはZipがもっとも普及していて、MOはほとんど見かけません。MOドライブはMac mall(http://www.macmall.com/)などの通販業者から購入することも可能ですが、非常に種類が少ないので、日本から持ってきた方が賢明です。MOメディアは通販業者から購入可能です。

日本語ソフト

日本語ソフトは手に入りませんので、日本から持ってきて下さい。Windows 98日本語版など一部のソフトは割高ですが、購入可能です(紀伊国屋、T-ZONEの通販など)。最近、AsiaSoftという通信販売のお店を見つけました(http://www.asiasoft.com/)。少々割高ですが、たいていのソフトを扱っています。Mac OS9が189ドルです。

■仕事関係

日本語の実験手引き書

実験手引き書は日本のものの方がよくできています。

文房具類

日本の文房具は優秀です。特に、ホッチキス、3色ボールペン、クリアフォルダなどは重宝します。

■日用品

爪切り

切った爪が飛ばないタイプのものは見かけません。

歯ブラシ

サイズの大きなものしか売っていません。

日本の化粧品

愛用のものがある方はお持ちになって下さい。

常備薬

持病のある方はもちろん持ってきた方がよいでしょう。市販薬は日本のものに比べて強いものが多いという意見もありますが、私はそう感じませんでした。市販薬も愛用のものがあれば持ってきて下さい(正露丸など)。

湿布

湿布はこちらで見たことがありません。

読者の方から、TheraPatch COOL、TheraPatch HOTという名前でドラッグストアで売っているのを見たことがあるという情報をお寄せいただきました。

キログラムの体重計

こちらのものはポンド表示でいまいち実感がわきません。

スリッパ

スリッパはアメリカに住む日本人にとって必須ですが、家の中でも靴を脱がない習慣が一般的なアメリカでは見つけることが困難です。

その後、多くの方から、アメリカでもスリッパを見かけたという投稿が寄せられました。

トイレ用便座カバー

アメリカのトイレはたいていO型です。

日本製調理器具

質のいい和包丁はなかなか手に入りません。大根おろし金、せいろなどは探せば日本食材店にあるかも。

和食器

質のいい和食器は手に入りません。

電気炊飯器

アメリカでも手に入りますが、機能が少なく、割高です。

土鍋、カセットコンロ

たまにアジア系の食料品店で見かけます。残念ながら、ボンベは持ち込めませんので、現地調達しなければなりません。アジア系のお店でカセットコンロのボンベはよく見かけます。

ホットプレート

売っているのを見たことがありません。お客さんが来たときには結構活躍します。

■子供関係

体温計

摂氏表示のもの

子供用絵本、日本語の勉強道具

絵本はある程度手に入りますが、日本語を教えるのであれば、日本から持ち込むしかありません。

下着

アメリカでは前あわせの下着はほとんど見かけません。子供用の服は日本の半額くらいで手に入りますので現地調達をお勧めします。

フリーズドライの離乳食

外出する際には重宝します。アメリカにはガーバー社などの瓶詰めのペースト状のものしかありません。

小児用常備薬

■日本食材

シアトルには宇和島屋という大きな日本の食材店がありますので、少々割高ですが、何でも手に入ります。納豆や漬け物も手に入ります。お米は結構おいしいものが日本の半分の値段で手に入ります。

■衣服

日本に比べ安いので、なるべく現地で調達した方がいいでしょう。いろいろ選ぶのも楽しみの一つです。スーツは学会などに備えて、1、2着は持ってきた方がいいと思います。

■その他

車の整備についての書籍

日本ではディーラーにまかせっきりでエンジンオイルの確認やタイヤの空気圧も見たことがありませんでしたが、こちらではある程度の整備は自分でしなければいけません。車の整備の本を一冊持ってきて車に積んでおくと、万が一の時に役立つと思います。

めがね、コンタクトレンズの予備、コンタクトレンズの洗浄液

めがねは日本に比べて安く購入できるようですが、高屈折のレンズはないようです(最近、メガネのParis Mikiには売っていることを発見)。私のめがねは非常に度がきつく、高屈折レンズを用いているので、日本で予備を作って持ち込みました。

コンタクトレンズも日本に比べ、割安のようですが、ほとんどがソフトとのことです。ハードを使用している方は日本で予備を買って、持ってきた方がよいでしょう。また、コンタクトレンズの洗浄液も持ってきて下さい。私の妻は2年間分の洗浄液を持ち込みました。

アメリカのは柔らかいです。私は日本から持ち込みました。

日本の書籍、日本のCD

近くに紀伊国屋がある都市ならば、現地でも入手可能ですが、値段は2倍近いです。また、最近はbk1amazon.co.jpなどのオンライン書店で通販もできるようになり、値段的には圧倒的に安いです。

ボストンに留学されたKAさんから体験談をいただきましたので掲載します。


●家電製品

・変圧器
研究留学ネットの記述にしたがい、東栄変成器株式会社(ファックス:03-3255-6597、〒101-0021 千代田区外神田1-14-2)で購入しました。追加としては、秋葉原のラジオセンターというのはJRの秋葉原の駅で「電気街」の方に出ていただき、ちょうど総武線のお茶の水方面行きのレールの下の1階にあります。この店は製造直売で、いまのご主人の祖父(現役)の代からやっており、いまだに1度も出火事故の経験がないことが自慢だそうです。1500Wが6500円、1000Wが4500円(税別)で2つ購入してきました。ちなみに石丸電気では、100W用で2500円、1500W用で15000円でした。

・掃除機
Hoover $80でムービングセールで購入しました。これを譲っていただいた方は実際には使用せず、新品でした。借りた部屋に掃除機がついていたそうです。拝見したのですが、各部屋の壁に差し込み口があってそこにホースを取り付けると吸い込みます。こんな例は珍しいでしょう。研究留学ネットのご指摘の通り、日本のものが恋しいです。

 

● コンピュータ関連

・MO
私はMOとPDとDVD-RAMを大量に持ち込みました。3台のドライブも。こちらではZIPばかりです。日本では全く使ったことがないのですが、日本でもお使いの方がいるのでしょうか?たしかに秋葉原ではよく売っているのを見かけました。こちらボストンでは(といっても研究機関によって異なると思いますが)ZIP100やZIP250が主流に使用され、たぶん最近はZIP650をおもに売っています。(ケンブリッジのビッグ・バイとマックス・オフィス、調べ)その隣でCR-R/Wも売っています。これらの違いについては分かりません。ZIP100のメディアが1枚9ドルもして驚きました。10枚買うとだいたい安いドライブ1台と同じになってしまいます。どうなってるのでしょ?

 

● 仕事関連

・文房具類
ボストンでは「マックス・オフィス」がおすすめです。何でもあります。銀座の伊東屋のような高級なものはありませんが、大学生協を大きくしたような感じでしょうか?ホームページもあったと思います。

・紙
用紙の規格が日本とちがうため、日本に提出したい書類がある人などA4のコピー用紙を少しもってくると良いのではないでしょうか。私はA4とA3を持ってきました。

 

● 日用品

・メジャー(巻き尺)
引っ越しにあたり、いろいろな家具を買うにしても計測の必要が生じました。インチやフィートがあれば言うことないのですが、センチやメートルでも計算すれば変換できますのでとりあえず3mくらいの巻き尺があれば良いのではないかと思います。

・爪切り
日本製の切った爪が飛ばないタイプは、ボストンではユニオン・スクエアのリライアブル・マーケットで3〜4ドルでした。

・歯ブラシ
スター・マーケット(チェーン店)では、1本2ドル50セントで普通のが買えます。日本人におすすめできるサイズでした。

・電話器
スリッパ デパートの婦人服で見かけますが、デザインが日本とはちがいますね。もっと靴に近くてソフトな感じです。

・日本製調理器具
和包丁はどれが良いものなのかよく分かりません。ドイツ系の食器専門店もあり、ドイツ製のヘンケルスなどは、まるでミュンヘンに行ったかのようにほとんどそろいます。

・和食器
高い(2倍くらい)ですが、良いものも売っています。207ニューベリー・ストリートにいけば、しゃれた和食器はもとより、茶道の茶碗まであります。日常使う安いものでしたら、中華街が安いようです。

・電気炊飯器
こちらのものを中国系の方に借りて2週間ほど使いました。10分で炊きあがります。早いです。炊きあがりは当然水加減によってちがいますが、固めに炊こうとすると少し、芯が残ります。

・土鍋、カセットコンロ
私は日本から持ち込みましたが、日本食品店においてあります。価格は日本のちょうど2倍くらいでしょう。

・ホットプレート
日本から持ち込みました。まだ売っているのを見かけません。

 

● その他

・ウォシュレット
暖房付きの温水便座ですね。日本でお使いの方は、アメリカでどうしようかと心配なのではないでしょうか?一度使うと戻れませんよね。アメリカでも通販で簡単に手に入れることができます。トイレのメーカーと形によって取り付けられないものがあり、面倒ですがとても親切に対応していただけます。下記の日本語のメールでOKです。ボストン到着後、すぐにトイレを計測してから、電話にて注文したところ、2日で品物が届きました。私のお薦めとしては、日本から問い合わせておき、あらかじめカタログと計測のポイントを書いた紙をFAXまたが郵送で手に入れておき、物差しと組み立て工具(レンチとスパナ)をもって渡米すれば万全だと思います。

TSU-TECH Corporation
725 River Road Suite 45
Edgewater New Jersey 07020
TEL: 201.945.2700
Email: setsuko@tsutech.com

更新記録

●2000年2月1日:新規掲載
●2000年8月15日:全面的に最新情報にupdate
●2000年10月25日:KAさんの体験談を追加
●2001年4月3日:変圧器の記述を改訂

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