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Jビザの取得(基本編)

アメリカに研究目的で留学する多くの方がJビザを取得することになると思いますので、Jビザについて説明します。

<注意>

以下の説明は米国大使館から取り寄せた説明書などに基づいて、できるだけ正確に記述したつもりですが、内容について私が保証するものではありません。必ず、自分で問い合わせてからビザの手続きを始めて下さい。Visa Information Line 03-5354-4033(クレジットカードによる課金)に電話すれば、最新の情報が入手できます。

<注意>

2003年8月1日より、非移民ビザの申請方法が大きく変わっています、まだ情報が断片的な部分がありますので、What's new!でお伝えする最新情報をチェックして頂くとともに、以下の公式サイトを常にチェックして下さい。

東京 http://japan.usembassy.gov/j/tvisaj-main.html

大阪 http://www.senri-i.or.jp/amcon/

■Jビザとは

Jビザは米国国務省教育文化庁(Bureau of Educational and Cultural Affairs, ECA)大学、会社または団体等の交流訪問者プログラムに参加するためのビザです。J-1ビザは申請書本人に対して発行されるJビザ。J-2ビザは配偶者、扶養者に発行されるJビザです。

J-1ビザは他のビザに対していくつかのアドバンテージがあります。

  • 就労ビザであるから給料がもらえること(出張などの短期商用ビザであるB-1ビザで留学した場合には留学先から給料をもらうことはできません)
  • 留学先から得た給料に対する社会保障費(Social Security Tax、Medicare)が通常2カレンダーイヤー免除となる(Jビザだけの特権)
  • J-2ビザとなる配偶者が許可を得れば労働できること(H-1Bビザの配偶者は労働が認められません)
  • 他のビザに比べて比較的申請手続きが簡単であること

J-1ビザを得るためには次の3つの条件を満たさなければなりません。

  1. 米国国務省教育文化庁(Bureau of Educational and Cultural Affairs, ECA)によって指定された交流訪問者プログラムに参加することを証明する書類FormDS-2019を得ていること。
  2. 費用を支払う準備ができていること。アメリカの所属団体または、日本の所属団体が費用を持つ場合は、その証明。自費の場合は、銀行の預金残高の証明書。
  3. 交流訪問者プログラムに参加するに必要な英語力があること。

従って、ビザを得るためにまずやるべきことは相手先の研究機関からDS-2019(2002年8月まではIAP-66と呼ばれていた書類)なる書類を発行してもらうことです。DS-2019が手に入れば、約2-4週間ほどでビザが手に入ります。研究機関によっては、DS-2019の発行に何ヶ月もかかる(書類を作るのに何ヶ月もかかるのではなく、単に怠慢だということ)とのことですので、留学が決まったら、すぐに依頼しましょう。

また、この交流訪問者プログラムがアメリカ政府または日本政府によってまかなわれる場合(その判断はビザ発給の際に領事部が決めるが、学術振興会特別研究員や国立大学の助手を休職扱いで留学した場合などには適用されることが多い)は、プログラム終了後、自分の国に2年間住んでからでなければ、資格の変更や非移民のビザ、永住権の申請はできません(これをTwo year ruleといいます。Two year ruleについては別のページで詳しく説明しています)。

■ビザ申請先

●在東京米国大使館領事部(http://japan.usembassy.gov/

〒107-8420 東京都港区赤坂1丁目10-5
担当地域:新潟県、長野県、静岡県を含む東日本(北海道まで)。
Visa Information Line:03-5354-4033(日本国外からもアクセス可能。クレジットカードによる課金で、情報1件あたり840円。)
2005年6月6日から、在日米国大使館へのFAXでの問い合わせができなくなり、代わりにE-mailによる問い合わせサービスが開始されました。 1件1500円。メールはhttps://www.visa-usa.jp/use/ja/ja.phpから送ります。

●在大阪・神戸米国総領事館(http://usembassy.state.gov/osaka/

〒530-8543 大阪市北区西天満2丁目11-5
担当地域:愛知県、岐阜県、富山県を含む西日本(九州まで)。
Visa Information Line、E-mailによる問い合わせも在東京米国大使館領事部と同じ。

●在沖縄米国総領事館(http://usembassy.state.gov/naha/

〒901-2101 沖縄県浦添市西原2564
担当地域:沖縄県
電話番号 (098)876-4211 FAX番号 (098)876-4243
沖縄ではすべて本人出頭によるビザ申請となります。

●在札幌米国総領事館(http://usembassy.state.gov/sapporo/

〒064-0821 札幌市中央区北1条西28丁目
担当地域:北海道、東北と書いてあるが明確には不明。
Visa Information Line、E-mailによる問い合わせも在東京米国大使館領事部と同じ。
2006年4月19日より、非移民ビザの申請受付を開始。東京、大阪とは手続きが異なるので注意。詳しくは、http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-nivapplysapporo.htmlをご覧下さい。

■ビザの申請方法

ビザの申請方法は2003年8月1日より大きく変わりました。申請する際には、以下の公式サイト

で確認をしてから申請手続きをおこなって下さい。

2003年8月1日から、以下の例外をのぞき、すべての非移民ビザを申請する方はビザの発給に際して、領事による面接が必要となりました。例外的に、面接が免除されるのは以下の方々です。

日本を含む ビザ免除プログラム参加国の国籍者の方で;

  • 外交ビザまたは国際機関ビザの申請者
  • 80才以上または13才以下の申請者

2004年7月1日より、Hビザの方、および、Jビザが切れてから1年以内の方も面接が必要になりました。ビザの申請において面接を免除される方は、自分で申請書類を準備して郵送するか、旅行会社を通じて提出します。面接が必要な方は以下のステップに沿って申請します。

ステップ1.ビザの申請に必要な書類をそろえる

あとで述べますが、http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-nivapply.htmlでチェックしましょう。

ステップ2.面接の予約をとる

非移民ビザチェックリスト(http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-nivapply.html)から、面接地に分かれた予約サイトに進み、予約を取ります。

面接は3ヶ月先の分までとることができますが、少なくとも出発日の4週間前までに面接を受けることが勧められます。時期によっては1週間以内の面接が予約できますが、特に夏前は非常に混雑します。このような状況では1ヶ月以上先の面接しか予約できないということになりますので、早めに行動することが大事です。面接が混んでいて、プログラム開始日に間に合わない場合に、領事館に相談して面接を早めてくれたという報告例や、所轄は違うが東京での面接を許可してくれたという報告例がありました。

なお、家族が同行し、J-2ビザを取得する場合には、家族の方も1人につき1枚の面接予約確認書が必要です。13才以下の子供は面接の必要はありませんので、両親が面接時に子供の申請書も提出します。また、1人で複数の予約をされると受理されず、当日面接を受けることができませんのでご注意ください。

ステップ3.申請料を支払う

申請料金は支払いログインページでパスポート番号、EVAF-156のバーコード番号を入力し、システムから発行された支払い情報番号を印刷した後、「Pay-easy」マークのついたATMから支払います(詳しくは、http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-niv-walkin3.html)。

ステップ4.面接を受ける

面接予約確認書に従って、決められた日時に必要書類を持って大使館または領事館に行きます。面接とはいっても、ごく簡単な確認というケースが多いようです。

ビザは当日発行されず、面接から数日から数週間で郵送されます。この期間は混み具合で変わってくるようです。ビザ取得情報データベースに寄せられた、他の方の状況を見ておくと参考になると思います。また、国務省のサイトhttp://travel.state.gov/visa/tempvisitors_wait.phpでも面接予約までにかかる時間と、ビザ発行までの時間の目安を調べることができます。

■ビザ面接の予約変更・キャンセルの方法

ビザ面接の予約変更・キャンセルは以下のサイトで可能です。

https://visasjapan.usembassy.gov/Appointment/NIV/Login.aspx?lang=ja-JP

■J-1ビザの申請に必要な書類

J-1ビザの申請に必要な書類は以下の通りです。最新の情報は大使館または総領事館のサイトで必ず確認して下さい。非移民ビザチェックリストhttp://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-nivapply.htmlが参考になると思います。

(1) パスポート

半年以上の有効期限が残っていることが必要。現在のものとともに、過去10年間に発行されたすべてのものも提出する。ビニールカバーははずして提出。

(2) ビザ申請用紙Form DS-156

DS-156はオンラインで入力し、2D-バーコード付きのEVAF DS-156(Electric Visa Application Form DS-156)として3枚綴りでプリントアウトするという形です。2D-バーコード付きのDS-156の作成は、

http://evisaforms.state.gov/instructions_Japanese.asp(日本語)

http://evisaforms.state.gov/ (英語)

のどちらかでおこないます。日本語のはうまくいかないこともあるようなので、その場合は、英語のものを使うといいでしょう。記入に際しては、DS-156記入に関するFAQが参考になると思います。必要な情報をブラウザ上で記入した後、書式の最下段のContinue (継続)のボタンをクリックすると、PDFが作成され、アクロバットまたはアクロバットリーダーで表示されます。印刷すると、最後の3ページ目の書式に2D-バーコードが印刷されます(印刷にはA4サイズ、または、レターサイズを使用のこと)。申請書はホチキスで止めません。書式に署名をして、その他、ビザ申請に必要な追加の書式、書類と共に提出します。

(3) 写真一枚

DS-156に糊かテープでとめます。なお、 細かい条件が付いており、

  • サイズ:5x5cm
  • 背景の色:白(完全な白でないと取り直しを命じられるようです)
  • 6ヶ月以内に撮影されたもの
  • 頭部(頭上から顎の下まで)は25mm〜35mm で、顔を写真の中央に置き正面に向けて撮影しているもの

となっていますので、ご注意ください。

(4) ビザ申請料の支払い領収書

 

非移民ビザビザ申請手続き料金として、100米ドルに相当する日本円が必要です。月ごとの日本円換算額は毎月変更され、http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-nivfee.htmlで案内されています。

2006年6月15日よりビザ申請料の払い込み方法が変更になりました。面接予約の際、支払方法(インターネットバンキングあるいはPay-easy」マークのついたATM)の選択ができます。インターネットバンキングの場合は、申請料金の支払いが完了すると、「面接予約確認書」がEメールで送られるので、面接日に持参します。ATMで支払った場合はATMの領収書(原本)を面接日に持参します。申請料金は48時間以内に支払わなければなりません。

なお、ビザ申請手続き料はA (外交)、G (国際機関)、C3 (外交・公用のトランジット)ビザを申請する方、国務省教育文化局やUSAIDのスポンサーによるプログラムで J(交流訪問者)ビザを申請する方はビザ申請料金が免除されます。

(5) ビザ補足申請用紙DS-157

2004年2月1日から16歳以上のすべての申請者(男女とも)が提出を義務づけられました。DS-157はDS-156と同様、以下の場所からPDFファイルがダウンロードができます。

(6) 連絡先および職歴書DS-158

911テロ事件の影響で、2002年8月1日からF、M、Jの学生ビザおよび交流訪問ビザ申請者が提出を義務づけられました。J-2などの同行家族としてビザを申請する方も必要です。

DS-158はDS-156と同様、以下の場所からPDFファイルがダウンロードができます。

(7) 交換訪問者の資格証明 Form DS-2019(旧IAP-66)

J-1本人の分に加え、家族もJ-2ビザを取得して同行する場合は、それぞれの家族のDS-2019も必要。

(8) アメリカに滞在中の費用がどうやってまかなわれるかの証明となるもの。

留学先から給料が出る場合は、DS-2019に十分な額が書き込まれていれば不要です。ただし、十分な額というのがいったいどのくらいかはわからない(一説には年額24000ドル程度)ので、銀行の残高証明を添付した方が無難だと思います。日本から給料または奨学金を得る場合は証明書を得ます。また、自費の場合は、銀行の残高証明を添付します。なお、留学が複数年にわたる場合は、1年目の費用が証明されればよいようです(在日米国大使館のサイトに記述あり)。

(9)SEVIS費確認書(http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-sevis20040901.html

2004年9月1日以降発行されるDS-2019でJ-1ビザを申請する人は、ビザ申請の前にSEVIS費用(100ドル)を支払わなければなりません。SEVIS費用は各プログラムのための1回限りの費用であり、同じプログラムに参加するためにビザを再申請する場合はあらたにSEVIS費用を払う必要はありません。また、J-2ビザなどの家族用ビザ申請者は不要です。

費用は少なくとも面接日の3日前(休館日を除く)に以下のいずれかの方法で、手続きされていなければなりません。

小切手の郵送による支払い

I-901(Fee Remittance for Certain F, M and J Nonimmigrants)と共に米ドルの小切手またはマネーオーダー(米国内の銀行で引き出すことが可能なもの)をDHSに郵送します。

住所:
I-901 Student/Exchange Visitor Processing Fee
P.O. Box 970020
St. Louis, MO 63197-0020
U.S.A

インターネットによる支払い

https://www.fmjfee.com/index.jhtmlにアクセスし、I-901をオンラインで提出し、費用をクレジットカードで支払います。

(10) 返信用封筒として宛先を記入したエクスパック 500 (EXPACK 500)

ビザは面接当日に発給されません。パスポートやその他の書類は後日、郵送されますので、住所を明記したエクスパック 500 (EXPACK 500)をその他申請書類と共に持参します。エクスパック 500 (EXPACK 500)は郵便局や切手を販売しているコンビニエンスストアで入手できます。

(11) クリアファイル1枚

面接で提出する際に必要。

■Student and Exchange Visitor Information System (SEVIS)

Student and Exchange Visitor Information System (SEVIS)はInternational Scholar、Student(J, F, Mビザ)を管理するデータベースシステムで、2003年1月30日より本格運用が開始されました。SEVISの本格運用にともない、国務省が管理するInterim Student and Exchange Authentication System (ISEAS) はSEVISに移行しました。

SEVISの導入により、DS-2019がSEVIS対応のものに変更となりました。バーコードが印刷されているのが特徴です。また、大きな変更として、これまでDS-2019は家族に1枚発行されましたが、SEVIS対応DS-2019は1人に1枚発行され、J-1のみでなく、J-2にも発行されます。

SEVISデータベースには現住所などの情報が納められており、住所などの変更があった場合には、大学の担当部局に連絡をして、データベースを更新してもらう必要があります。

また、2004年9月1日以降発行されるI-20やDS-2019でF、M、Jビザを申請する人はSEVIS管理費$100が必要になりました。以下、在東京米国大使館のサイトから転載します。

http://japan.usembassy.gov/j/visa/tvisaj-sevisfee.html

SEVIS管理費

国土安全保障省は学生および交流訪問者ビザ申請者に対しSEVIS (Student and Exchange Visitor Information System)管理および関連する諸経費のための料金(一回限り)の徴収を開始する。

対象者は?

・2004年9月1日以降発行されるI-20やDS-2019でF、M、Jビザを申請する人は、ビザ申請の前にSEVIS費を払わなければならない。

・ I-20やDS-2019のフォームが同日より前に発行されている場合は、ビザ申請日にかかわらずこの費用は不要。支払いの要、不要はフォームの日付によって決定される。

費用は各プログラムへの参加にあたり一回必要で、引き続き異なるプログラムに参加する人は別途支払いが必要となる。米国政府がスポンサーとなる交流訪問者プログラムに参加する人はこの費用が免除される。F、J、Mビザでの渡米者は費用免除に該当しない。

料金は?

SEVIS管理費は100ドル。ただし、特定の短期交流訪問者プログラム(オペアプログラム、夏期就労/旅行プログラム、キャンプカウンセラー等) に参加する場合は35ドル。

SEVIS費は払い戻すことができない。なお、この費用はF-1、J-1、M-1といったプログラム参加者本人のみが対象となる。F-2やJ-2ビザなどの家族用ビザ申請者は各自にSEVIS登録番号が与えられるが、SEVIS費は不要。

SEVIS費はビザ申請料金とは異なるもので、I-20やDS-2019をより安全に提供すると共に、米国滞在中の学生および交流訪問者の動向確認等のために使われる。

支払い期限は?

SEVIS管理費はビザ申請の前に払わなければならない。支払いの証明をビザ申請手続きが始まる際に提出しなければならないが、費用を支払う前に面接予約をすることは可能。

支払い方法は?

次の2つの方法がある。

1. DHSの私書箱へ米ドルの小切手またはマネーオーダー(米国内の銀行で引き出すことが可能なもの)を郵送する。

2. DHSのインターネットサイトへアクセスし、クレジットカードで支払う。

個々の申請者に代わり代理人等の第三者が支払うことも可能。

SEVISについては、http://www.ice.gov/graphics/sevis/index.htmをご覧下さい。

■配偶者、子供のJ-2ビザ申請

2003年以降、DS-2019は家族に1枚ではなく、1人に1枚発行されるようになり、基本的には、J-2ビザの申請もJ-1ビザと同じ手続きが必要になりました。

■三種の神器J-1ビザ、DS-2019(旧IAP-66)、I-94

パスポートに貼られるJ-1ビザ

これは、DS-2019の古い書式であるIAP-66です。アメリカ入国後の3枚目のピンクシートが手元に残ったので、ピンクスリップなどと呼ばれましたが、現在はピンクではありません。

入国審査後パスポートにホッチキスでとめられるI-94

アメリカに留学する研究者にとって、J-1ビザ、DS-2019、I-94は三種の神器です。I-94はアメリカに入国するときに入国審査でパスポートにホチキス留めされる小さな紙片です。ここには入国した日付と、滞在許可期間が書かれています。通 常「D/S (Duration of Satatus) 」と書かれるはずです。これは滞在許可期限はDS-2019の期限に依存するという意味です。

簡単に言うと、Jビザの人にとって、Jビザは入国審査を受けるための許可証、I-94は滞在許可証、DS-2019はそれらを裏付けする証明書ということになります。従って、アメリカ国外にいったん出て、再入国しない限りJビザは期限切れとなっていても問題ありませんが、アメリカに滞在する限りは、有効なDS-2019とI-94が必要になります。

Jビザは入国審査を受けるための許可証と書いたことからもわかるとおり、Jビザをもらえれば、必ずアメリカに入国できるというわけではありません。アメリカへの入国審査は、「ビザの発給の可否」、空港での「入国管理官による入国審査」の2段構えになっていますので、ビザがもらえても、空港での入国審査で入国を拒否されることはあり得ます。しかし、実際には、これまでに不法滞在をしたような経歴でもない限り、Jビザ保持者が入国拒否に会う可能性はないと思いますが。


■J-1ビザ、DS-2019の期限

DS-2019の有効期間は大学によって異なり、留学予定期間すべてをカバーするような有効期限(たとえば3年)のものが発行されることもありますし、大学のポリシーとしてすべて1年のものしか発行しないという大学もあります。有効期限が1年のDS-2019しか発行されなかったとしても、研究者の場合、最大3年半まで更新できます。ただし、NIHでは例外的に通常、5年間まで更新できるようです。また、USAIDに許可を得れば、NIH以外でも3年半を超えて更新できる場合もあるようです。DS-2019が期限切れになったままアメリカ国内に滞在すると違法になるので、毎年忘れずに更新しなければなりません。なお、最近、以下の通達がおこなわれ、近い将来、NIH以外の大学でもDS-2019の最大期限が5年になるようです。

http://exchanges.state.gov/education/jexchanges/FR_Doc_05_10020.htm

しかし、2005年11月時点においてはSEVISシステムが対応できておらず、DS-2019の最大期限が5年になるのは、2006年に入ってからになると見込まれています。

J-1ビザは、DS-2019の有効期間と同じ有効期間のものが発行されますので、DS-2019の期限が1年間なら、1年間しか有効期間のないビザが発行されます。DS-2019の有効期間が3年間ならビザも3年間のものが発行されます。もし、留学期間中にアメリカから他の国へ行く予定がなければ、Jビザは更新する必要がありません(Jビザスタンプはアメリカ入国の際にのみ必要ですから)。しかし、1年間の有効期間を過ぎてから日本に一時帰国するような場合には、再入国に備えてJビザを更新しなければなりません。

なお、滞在が3年半を超える場合は、H-1Bなどの他のビザに切り替えることが必要です。

また、J-1ビザ保持者の場合、DS-2019の期限が切れたあとでも、さらに30日間のアメリカ滞在が許されています(Code of federal regulations8CFR214.2)。ただし、I-94にD/Sと書かれてなく、特定の日付が書かれている場合はそちらにしたがわなければなりません。

■留学中の海外旅行

留学中にいったんアメリカ国外に出る場合には、DS-2019に裏書きが必要です。大学のInternational Officeに行けば、簡単にサインしてくれます。また、カナダとメキシコからはビザが切れていてもアメリカへの再入国は可能(ただし30日以内)ですが、他の国の場合は有効なビザがないとアメリカに再入国できません。

留学中の海外旅行についてはこちらで詳しいことを説明しているのでご覧下さい。

■参考になるWEBサイト

在東京米国大使館領事部のビザサービスのページ(http://japan.usembassy.gov/j/tvisaj-main.html)と在大阪神戸米国総領事館のサイト(http://www.senri-i.or.jp/amcon/)はビザを取得する日本人にとって重要なサイトです。

米国のビザの管轄をしている国務省のサイト(http://travel.state.gov/)。2003年春に、新しく、ビザに関する政策や手続きを掲載した国務省と国土安全保障省の新しいホームページができました(http://unitedstatesvisas.gov/)。VISA NEWSあたりは定期的にチェックしておきたいですね。

アメリカの各大学のインターナショナルオフィスのサイトも参考になります。ここでは、いくつかの大学のインターナショナルオフィスを紹介しておきます。

「アメリカビザ情報byフォーシーズ」(http://www.usvisa-service.com/)はJビザ情報は少ないですが、他のビザ取得のことが実例を多数挙げて開設してあり、役に立ちます。

関連法規:JビザについてはCode of federal regulations22 CFR Part 62

更新記録

●2000年2月1日:新規掲載
●2000年2月24日:visa申請先を追加。フォーシーズを紹介。
●2000年3月28日:「 J-1ビザを申請に必要な書類」に少し追加しました。
●2000年6月26日:京都のメロンさんの体験談を追加。
●2000年8月4日:本人出頭によるビザ申請予約、大阪の領事館の電話番号の変更にともない修正。
●2000年8月15日:全面的に最新情報にupdate
●2000年10月20日:松本さんの体験談を追加。
●2000年10月25日:KAさんの体験談を追加。
●2000年11月10日:体験談を「ビザ取得(体験談)」として独立
●2001年2月28日: ビザ手数料払い込み口座が変更になったことに伴い訂正
●2002年1月29日:OF-156がDS-156になったことを追加
●2002年9月26日:IAP-66がDS-2019になったことを追加
●2002年11月1日:ビザ申請費用が100ドルになったことを追加
●2003年8月11日:ビザ申請の手続きが大幅に変わることに伴い、全面的に改訂
●2004年3月5日:面接がインターネット予約になったことに伴い、全面的に改訂
●2006年6月25日:申請料の支払い方法の変更に伴い改訂

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