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アメリカでの運転免許の取得

特に運転免許取得に関する手続きや法律は州ごとに大きく異なります。必ず、ご自分のお住まいの州の運転免許取得についての情報を調べて下さい。ここに記したのはワシントン州の運転免許についてですので、お住まいが他の州の場合はあくまで参考程度にして下さい。

ワシントン州に30日以上滞在する場合はワシントン州の運転免許を取得することが義務付けられています。国際免許でしばらく運転して、慣れた頃に免許を取りに行きましょう。

■Washington Driver's Guideを手に入れる

運転免許情報に関してはWashington State Department of Licensing (http://www.wa.gov/dol/main.htm)のページが大変有用です。その中のhttp://www.wa.gov/dol/drivers/maps/state.htmで、もっとも近いLicensing Service Officeの場所や営業時間などを調べてください。まずは、そのOfficeに行って、「Washington Driver's Guide」を手に入れて下さい。ワシントン州の道路交通法などを解説した教本です。日本語版をはじめとした各国語版も用意されています。また、上記のWebページにはそれら各国語版のWashington Driver's GuideがPDF版でおいてありますので、そちらからダウンロードしてもいいでしょう。

■筆記試験

筆記試験は予約なしで受験できます。いきなり受験してもいいのですが、やはりWashington Driver's Guideである程度勉強してから受けることをおすすめします。

筆記試験を受験する際には、身分を証明するIDが必要です。パスポートと国際免許証を持っていきましょう。ワシントン州では他の州と違い、ソーシャルセキュリティーナンバーは必ずしも必要とされません。

番号札を取って、順番が来たら、カウンターでIDを提示し、住所、氏名、身長、体重などを答えて、その場で入力してもらいます。カウンターにおいてある視力検査の器械をのぞいて、視力検査と色覚検査を行います。具体的には、視力、色覚、立体視?、視野の検査を行います。これに合格すると、筆記試験の受験料7ドルを払って、筆記試験を受けます。

英語で試験を受ける場合は、コンピューターを使った試験になります。1題ずつ問題が出され、それに答えていきます。答えを選択すると、すぐにrightかwrongかが表示されます。25題中20題以上正解すると合格です。20題正解または6題不正解になった時点で試験は終了します。制限時間はありません。Washington State Department of LicensingのWEBページには練習問題が20題ほど用意されていますので、力試しをすると良いでしょう。

英語以外の外国語で受験することも可能です。ただし、用意されていないOfficeもあるようですので、事前に確認を。以前は、日本語の試験はコンピューターではなく、問題用紙と解答用紙(一応マークシートだが、採点は手作業で行われる)が渡されましたが、現在は日本語のコンピューター筆記試験を導入しているOfficeもあるようです。

いずれにしても、Washington Driver's Guideの中から出題されますので、Washington Driver's Guideを勉強しておけば問題ないと思います。

筆記試験に合格したら、実技試験の予約を取ります。時期によっても違いますが、1-2週間先の予約になることが多いようです。

■実技試験

実技試験には自分の車を持ち込みます。自分の車がない場合は、友人の車またはレンタカーを借りることになります。1999年9月当時はGreenwoodの運転免許事務所では「レンタカーの実技試験での使用を認めない」と書いてありましたが、2001年12月の時点では同免許事務所で「レンタカーの使用も可能」だったそうです(Tacさんからの情報)。この点は、ご自分で確認してください。また、持ち込む車はブレーキランプやウィンカーがちゃんと着くことを確認しておいてください。実技試験の最初にチェックされます。

また、実技試験に使用する車は保険に入っていることが必要で、当日、保険証を持参するように予約の際に言われます。レンタカーの場合も、申込者名での保険加入書類が必要だそうです。しかし、よく考えると、自動車保険がカバーするドライバーは原則的に車を所有する人だけなので、友人の車を借りてきたのでは、自動車保険は有効ではないはずです。幸い、私は免許を取る時点で車を所有していたので問題ありませんが、持っていない場合はどうしたらいいのでしょうか。

当日は保険証と実技試験の予約票をカウンターに提出してチェックインを済ませ、実技試験専用の駐車スペースに車を止めて、中で試験官が来るのを待ちます。

試験官はまず、車のブレーキランプ、方向指示ランプがちゃんと点灯することを確認した後、車に乗り込んで、実技試験がスタートします。実技試験はLicensing Officeの近くの一般道路を使って、10-15分程度かけて行われます。チェックされることは

  • 手信号
  • 坂道駐車(ブレーキがはずれたときに歩道に乗り上げるようにハンドルを切って駐車する)
  • 縦列駐車
  • バックしながらの右折

などです。技能面より法律を遵守し、安全に運転することがチェックされます。縦列駐車が上手でなくてもたいして減点されません(実際、駐車などの技能はアメリカ人より日本人の方が勝っていると思います)が、安全確認を怠ると大きく減点されます。

実技試験が終わるとすぐに合否が伝えられます。また、合否に関わらず、どこが減点の対象になったかを丁寧に説明してくれます。

合格者は、25ドル(以前は14ドル。2001年7月1日から値上げされました)の受験料を払い、写真撮影を済ませるとその場ではテンポラリーのライセンスがもらえ、後日、正式なものが郵送されてきます(以前は、その場でパウチしたライセンスをもらえていた)。不合格だった場合は、2回目の実技試験は1週間以上あと、3回目の実技試験はさらに3週間以上あとに受験可能です。ワシントン州のライセンスは5回目の誕生日まで有効です。

■身分証明書の発行

Licensing Service Officeでは写真付きの身分証明書を手数料4ドルで発行してくれます。こちらに到着してから運転免許証を取得するまで1ヶ月近くかかりますが、アルコールの購入や小切手を切るときなど何かとPicture IDを要求されますので、それまでのPicture IDとしてこの身分証明書を作ってもらうと便利です。


シアトルに到着した翌日、さっそくGreenwoodにあるLicensing Officeを訪れ、ワシントン州の身分証明書を作ってもらいました。また、英語版と日本語版のWashington Driver's Guideを手に入れました。

1ヶ月ほどたった、8月10日に筆記試験を受けに行きました。GreenwoodのOfficeには日本語の筆記試験が用意してあったので、軟弱にも日本語で試験を受けました。前日、Washington Driver's Guideを一読しただけだったので、いざ試験を受けると、うろ覚えなところが多く、少々焦りましたが、25問中22問正解で何とかパスできました。
夏休み期間だったものの、たまたま1週間後の8月17日に実技試験の予約が取れました。友人から、実技試験のポイントと実技試験を行う道路を聞いていたので、前日、下見に行きました。

友人のアドバイスもあって、実技試験は無事合格できました。私が減点されたのは、

  • バックしながら右折するときの安全確認が不十分。
  • 左折するときに大回りしすぎた。
  • 標識のない交差点でスピードを落としすぎた。

の3点で、86点でした。

加藤さんからカリフォルニア州の運転免許取得についての体験談をいただいたので掲載します(取得日は2003年11月)。


最近自動車免許を取得しましたので、報告いたします。

私は2002年10月23日に渡米し、MLでの情報をもとに、入国後10日経過してからSSNを申請し、申請中に筆記試験を受けました。過去の情報といくつか異なる点が
あるようなので、お知らせします(カリフォルニア州限定情報かもしれませんので御了承ください)。

筆記試験

11月6日 Redwood City の DMVにて受験。$12支払い、まず視力検査。更になんと試験前に指紋登録と写真撮影。交通規則について36問。初出願者は30問以上正解で合格、つまり6問ミスまでOK。再出願者は33問以上正解が必要。道路標識について12問。合格に必要な正解数は不明(記載なし)。もしかすると「6問ミスまでOK」は、36+12問全部に対してかも。(同時に受けた妻はきっちり6問間違いで合格)採点後、白黒写真がコピーされた仮免の紙切れを渡される。

午後2時頃行きましたが、1時間半ほど並ばされました。その後同じ DMV に3回行く機会がありましたが、いつも同じ位並んでいました。電話予約した人用の列は半分くらいでした。

この時点で、SSN は全く必要ありませんでした。聞かれもしませんでした。・・・アメリカなので、担当者にもよるかと思いますが。

「今すぐ実技試験の予約もできるが、早くても2週間後」と言われました。「実技試験には SSN が必要」と聞いていたので、まだ SSN が判っていなかったため、後ほど電話で予約しました。11月16日に電話したところ、最速で12月11日午前11時20分と言われ、その日に予約。ちなみにこのときも SSN は聞かれなかったので、筆記試験合格のときに予約すれば良かった・・・。

実技試験(12月11日)

同じ DMV で行ないました。受付で仮免、自動車保険の証書及び車両登録カードを要求される。車両登録カード(Vehicle Registration Card) を Pink slip と勘違いしていたため、その場で再発行してもらう。$7。

試験は約20分。まず、ライト、手信号、各スイッチの位置確認。 ここでは、
・ハンドブレーキ
・手信号
・ワイパー
・デフロスター
・非常灯
・ヘッドライト
のうち、3つミスまでOK(と Score sheet に書いてあった)。

主旨説明の後、路上に出る。Score sheet によれば、
・駐車場での運転・・・最初と最後の2回
・交差点・・・8回
・市街地及び住宅地・・・各1回
・バック・・・1回
・車線変更・・・左右各1回
・右折・・・4回
・左折・・・4回
それぞれ「Traffic check」「Speed」など細かい項目に分かれており、15個ミスまでOK。その他、critical driving error (信号無視や衝突)はもちろん一発失格。

終了後、受付で SSN を聞かれ、免許証代わりの紙切れを渡され、「免許証は2週間くらいで郵送される」と言われる。クリスマス前だったこともあり、全く期待していなかったが、なんと1月2日に本物が届く。

カリフォルニアでは仮免保持者が一人で運転することは違法であるため、「DMV まで合法的に運転してきた」ことを証明させられると聞いていたので、免許を持った知人に運転を頼みましたが、実際には何も聞かれませんでした。ただ、精神衛生的にも(もちろん法律的にも)、万全の準備は必要と思います。

私はマイナス8ポイントで合格しました。ターンアバウトはなくなったとのことでした。2週間後に受けた妻は「スピードが遅すぎる」という理由で、1回目は落ちました。Score sheet には「25マイル制限のところを7-10マイルで運転。遅すぎる」とありました。コースの半分くらいのところで戻ってきたようです。次の日の朝いちに予約が取れ、ちゃんと合格してきました。

また、妻のビザは J-2 で SSN はありませんが、筆記試験合格後、Social Security Office でその旨説明したら、letter を送ってくれていたようで、DMV では何も聞かれませんでした。

SAさんからカリフォルニア州の運転免許取得についての体験談をいただいたので掲載します(取得日は2003年9月)。


筆記試験は、DMVに小冊子が置いてあって、それで勉強してから受験します。電話で予約も出来るようですが、直接DMVへ行って、申込用紙に記入してそのまま試験を受けました。パスポート(含IAP-66)と国際免許証、日本の免許証を持参しました。
SSNカードも持参しましたが、自分でナンバーを書き込むだけで提示は求められませんでした。住所は自分で書き込んだだけで証明する物は持参していません。日本の免許証・国際免許証はあっても無くても関係ないようです。加藤さんと同じく、36問中、6問まで間違っても可のようでしたが、日本語の問題で受験する場合は5問がリミットのことでした。この合格ラインは変わる可能性があります。

尚、昨年11月の時点で日本語版の問題は3通りしか確認されておらず、日本人コミュニティーでそのコピーが出回っています。「テレフォンガイド」にも問題例が出ていますが、過去問そのものではなく、解答が間違っている物もあるので注意が必要です。変な和訳もあるので、基本的に冊子(英語)で勉強して英語で受けるのがいいと思いますが、過去問を入手するのが楽と言えば楽でしょう。私は妻に対し、「日本人コミュニティーの利益のために、全問正解しないで2問ぐらいは間違えるよう」指示しました(笑)。

筆記試験に合格すれば、実技試験の予約をしますが、私の場合、最初にSSNを書いていたので、何も言われませんでした。妻はJ2でSSNが取れないため、まず、SSA officeに行くように指示されます。このMLでも以前に話題になったように、SSA officeでは特に書類等はもらわず、コンピュータにこちらの情報を入力してもらいます。私の妻の場合、SSA officeの担当者が、「システムが変わったから、ここでの手続きは必要ない」と受け付けてくれず、仕方がないのでDMVへ行ってその旨を説明したところ、「ごたごた言ってないですぐにSSA officeへ行け」の一点張りで少々苦労しました。テロ後のシステム変更のため混乱が生じているのだと思いますが、担当者次第なので運もあります。予約はDMVで行うのが確実ですが電話ででも出来ます。私が聞き取れた範囲では自動応答では学科試験の予約はありましたが実技は出来そうになかったので、結局担当者と話して予約することになりそうです。

実技試験は、安全確認と制限速度遵守がメインで、特に以前と変わっていないようです。25mph制限の道を20mphぐらいで運転するのが良さそうです。30mphでは減点されました。

合格するとTemporary Driver Licenseという紙切れをもらい、この有効期間は3ヶ月でした。私の場合、この3ヶ月が経過する直前に正規の"Driver License"が送られてきました。有効期限は4回目の誕生日まででビザとは無関係のようです。後から受けた妻は有効期間は2ヶ月で合格後1.5ヶ月現在、まだ送られてきていません。

Driver Licenseがなかなか送られてこない、というのは良く聞く話で、DMVからINSに照会が行くために遅くなるということです。ローカルのDMVがimmigration statusをチェックした時点でI-94等の情報がINSのdatabaseに登録されていれば2,3週間で発行されることもあるが、未登録の場合サクラメントのDMV本部に書類一式が送られるため遅くなる、という話です。そのため、北カリフォルニア商工会議所では、入国後1ヶ月程度待ってからDLを取得することを推奨しています。ただし、「10日以内に免許を取得すること」というカリフォルニア州法があるため、待っている間は自分名義での自動車購入を控えること、としています。ちょっと不便ですね。保険の問題があるため他人名義の自動車を運転することにはリスクがあるので、実質的に1ヶ月間レンタカーを使うしかないことになってしまいます。それに実技試験の予約がすぐには取れないので、私の周囲では「とりあえず、10日以内に筆記試験を受ければよい」、と勝手に解釈しています(合法性は未確認)。試験合格後、一度米国を出国してI-94が変わった場合は要注意です。入国時にI-94にラボや友人の住所を記入していて、免許申請時に書いた住所と違う場合に問題になるのかどうかはよく分かりません。

AR-11は当然出しておかなければならないと思いますが。私の場合は入国時に既にアパートが決まっており、変更はしていません。私の周囲で合格後1ヶ月以内にDriver Licenseが送られてきたのは一人だけで、確かにこの人は入国後、1ヶ月半ぐらいで受験しています。ちなみに、私はそんなことは知らなかったので、9月2日入国で19日合格です。このINS databaseによるimmigration status checkは1993年のAlquist法によって開始され、不法移民(滞在者)がDriver Licenseを「合法的滞在」の証明として使えないようにするためのシステムです。テロ対策とは直接関係なく、本来我々には影響しないはずでもあるのですが、昨今のINSのチェック強化とSSN発行の厳格化などと複合して、どのように行動すれば良いのかがわかりにくくなっています。

Picture IDとしてDriver Licenseは持っていた方がやはり便利です。買い物は主に銀行のチェックカードで支払っていますが、しばしば、IDを要求されます。店によっても店員によっても違うので常にパスポートを持ち歩いていました。店によっては、"California ID"を見せろと言ってパスポートでは受け付けてくれない店もありました(滅多にないですが)。DMVでDriver Licenseではない、IDを申請できるようですが、周囲にこれを取った人はいないので事情は分かりません。

更新記録

●2000年2月1日:新規掲載
●2001年7月13日:法規の改正に伴い一部を変更
●2002年1月10日:レンタカーでも可能であることを追加
●2003年2月10日:加藤さんとsaさんの体験談を追加

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