公募している海外留学助成金は以下の通りです。2005年11月25日時点で、平成17年度版の情報をわかる範囲で追加しました(あくまでも目安程度にして下さい)。毎年、多少内容が変わりますし、時に、新設されるものもありますので、春頃になったら、大学の研究助成係に問い合わせて最新の資料を集めて下さい。また、セミクローズドの海外留学助成金もありますので、指導教授にお尋ねになって下さい。
なお、ほとんどの財団は同一時期に複数の財団から助成を受けることを認めていません。実際には、互いの財団同士で連絡を取り合っているようです。私の場合も、1つの財団から合格通知を受け取る前に、他の財団から「他の財団で内定が出たようですから、辞退してください」と連絡をもらいました。また、すでに留学中でも申請できる財団などは、時期が重なっていなければ、以前他の助成金を受けていても問題ないケースもあるようです。この辺の細かい応募資格に関しては、応募要項に書かれていないことも多いので、ご自分で問い合わせることをおすすめします。
助成金額が年額300万円以上で、研究分野が特定されていないものとなると、上原、学術振興会海外特別研究員の2つが募集人数も多く有名です。科学技術振興事業団の若手研究者海外派遣は平成15年度募集分より学術振興会海外特別研究員に併合されました。
■上原記念生命科学財団
電話番号:03-3985-3500
http://www.ueharazaidan.com/
●海外留学助成金(ポストドクトラルフェローシップ)
平成17年度の募集時期:平成17年6月10日から9月9日
助成額:340万円以内
●海外留学助成(リサーチフェローシップ)
平成17年度の募集時期:平成17年6月10日から9月9日
助成額:340万円以内
採用人数は少なくない(それぞれ、40件と60件)のですが、最終的に各大学からそれぞれ1名しか応募できません。大学の中での選考に通れば、採用される可能性は高いと思われます。ちなみに、すでに留学中の場合は、留学先から応募することが可能です(例年、2割程度の受賞者は海外からの応募者です)。この場合はもちろん学内選考はありません。ポストドクトラルフェローシップとリサーチフェローシップの違いは、後者の方が年齢制限が緩いことと、前者は日本の所属先や留学先から給料をもらえないのに対して、後者では奨学金とは別に540万円までの給料は受け取ってもよいことなどです。上記Webサイトで、受賞者一覧も見ることができます。
■日本学術振興会
電話番号:03-3263-1721
http://www.jsps.go.jp/
海外特別研究員(http://www.jsps.go.jp/j-ab/main.htm)
応募資格:(1) 我が国の大学等学術研究機関、国立試験研究機関等に所属する常勤の研究者 (2) 我が国の大学等学術研究機関、国立試験研究機関等に所属する常勤の研究者を志望する者で、博士の学位を有する者あるいは採用年度の前年度末までに博士の学位を取得する見込みである者。平成17 年4月1日現在、年齢34歳未満(医学、歯学、獣医学関連は36歳未満)である者。
平成17年度の募集時期:平成18年5月8日〜12日
助成額:往復航空券、滞在費、研究活動費(年額約380万円〜520万円、2年間)、約130名
学振の海外特別研究員が助成額が大きいものの一つです。ただし、募集時期が比較的早いのが難点でしょうか。平成18年度は申請者890名に対し、133名の採用だったそうです(採用率14.9%)。なかなかの難関です。留学中でも応募が可能です。
今年度からは採用者の全氏名、採用に当たっての審査員の全氏名が公開されるようになりました。
その他の財団の海外留学助成金
■内藤記念科学振興財団
電話番号:03-3813-3005
http://www.naito-f.or.jp/
内藤記念海外留学助成金
平成18年度分の募集締め切り平成18年10月2日
応募資格:博士号を取得または、取得見込みで、満34歳以下。 2007年1月1日〜12月31日の間に出発し、1年以上留学するもの。
助成額:100万円、合計15名
上原と同じで、1施設1名しか応募できません。平成13年度から助成額が100万円(以前は最高300万円)に減ってしまいました。
■ヒューマンフロンティアサイエンスプログラム
http://www.hfsp.org/
http://jhfsp.jsf.or.jp/(日本語、更新が遅れていることが多いので、英語版で必ず確認を)
Long-Term Fellowhip、Cross-Disciplinary
2005年の募集締め切り:2005年9月1日
助成額:約4万5000ドル(年間)、期間は3年間(最後の1年は国外でも日本に戻ってもよい)
国際的なFellowship programですが、日本からも多く採用されます。申請をすべて英語で書かなければいけません。本プログラムでは新しい研究課題に取り組み、トレーニングを受けることを奨励しており、生命科学内で新しいフィールドに転向する人向けのLong-Term Fellowshipと、他分野から生命科学に飛び込んでくる人のCross-Disciplinary Fellowshipがあります。その他、様々な条件が付いていますので、応募要項をよくお読み下さい。
上記のサイトで受賞者などの詳しい情報を得ることができます。ちなみに、最新のデータを見ると、日本からはLong-Term Fellowshipには12人、Cross-Disciplinary Fellowshipに2人が採用されています。
■日本心臓財団
電話番号:03-3201-0810
http://www.jhf.or.jp/
日本心臓財団・バイエル薬品海外留学助成
http://www.jhf.or.jp/josei/bayer.html
平成17年度の募集時期:平成17年10月1日から11月30日
助成額:1件につき300万円、原則として10件
応募資格:35歳未満で、2006年4月1日から2007年3月31日の間に出発すること。
対象分野:心臓病・脳卒中・高血圧・動脈硬化症等の循環器疾患
上記Webサイトで受賞者一覧も見られます。倍率はだいたい2〜3倍程度のようです。
■萬有生命科学振興国際交流財団
電話番号:03-5203-8190、FAX:03-5203-8191
http://www.banyu-zaidan.or.jp/
BANYU FELLOWSHIP AWARDS 〜循環器領域
〜
平成19年度の募集締め切り:平成18年9月15日
助成額:年間400万円、1年間、5名程度
対象分野:循環器関連の研究に限る、前年度受賞した大学からは応募できない
BANYU FELLOWSHIP AWARDS 〜疫学・生物統計学領域〜
平成18年度の募集締め切り:平成18年3月31日
助成額:年間300万円、2年間、3名
対象分野:臨床疫学・薬剤疫学・生物統計学
■ファイザーヘルスリサーチ振興財団
http://www.pfizer-zaidan.jp/
海外派遣助成
平成14年度の募集時期:平成14年4月〜7月31日
助成額:一人当たり200万円以内、11人程度
研究対象:保健医療福祉分野の政策あるいはこれらサービスの開発・応用・評価に資するヘルスリサーチ領域の研究
■病態代謝研究会
電話番号:03-5641-4723
http://www.astellas.com/jp/byoutai/
海外留学補助金
平成17年度の募集時期:平成17年5月1日〜6月30日
助成額:1件 200万円(件数未定、平成13年度は24件、平成12年度は22件、平成11年度は19件)
■持田記念医学薬学振興財団
電話番号:03-3358-7211
http://www.mochida.co.jp/zaidan/
留学補助金
応募資格:45歳未満で、2006年4月1日から2007年3月31日の間に出発すること。
対象分野:(1) 生命科学と医療応用の研究、(2) 薬物科学と医療応用の研究、(3) 情報科学と医療応用の研究
平成18年度の募集時期:平成18年4月1日〜6月30日
助成額:50万円、20件
■臨床薬理研究振興財団
電話番号:03-3639-9035
http://www.daiichipharm.co.jp/rynsyou/
海外留学等補助金
平成17年度の募集時期:平成17年9月9日締め切り
助成額: 年間350 万円、2年間、2件
財団理事または評議員の推薦のみ
■東洋紡百周年記念バイオテクノロジー研究財団
電話番号:06-348-4111
http://www.toyobo.co.jp/biofund/
長期研究助成金
平成17年度の募集時期:平成17年7月1日〜8月30日
助成額: 年間360 万円、1年間
財団理事または評議員の推薦のみ
財団法人助成財団センター(http://www.jfc.or.jp/index.html)にも助成先のデーターベースがあります。また、UMIN内にも助成団体の紹介ページ(http://www.umin.ac.jp/find/)があります。