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研究者の書棚:バイオインフォマティクス関連書籍

bk1amazon.co.jpのアフィリエイトプログラムに参加しているので、【bk1】【amazon.co.jp】のリンクをたどれば、書誌情報が見られるとともに、オンラインで購入ができます。

生物よりの書籍

「Bioinformatics: Sequence and Genome Analysis」おすすめ

著者:David W. Mount、出版:Cold Spring Harbor Laboratory Press 、ISBN:0879697121、発行年月:2004.7、本体価格:$89.00
amazon.co.jp】 【amazon.com

 
「バイオインフォマティクス 第2版 ゲノム配列から機能解析へ」(上記の日本語訳)おすすめ

著者:デービッド W.マウント著 / 岡崎 康司監訳 / 坊農 秀雅監訳 / 香月 祥太郎〔ほか〕訳、税込価格:¥11,550、出版:メディカル・サイエンス・インターナショナル、ISBN:4895924262、発行年月:2005.12【bk1】【amazon.co.jp】【目次

Bioinfomaticsの教科書としてイチオシです。一人の著者がすべて書いているというのもあって、非常に読みやすいです。図もたくさんはいっていて、その図も素晴らしい出来です。幅広い話題を、適度に深入りしながら解説しています。2002年5月に日本語訳も出ています。2005年12月に改訂版が出ました。改訂にあたり全面刷新。各章冒頭にバイオ系のためのガイド、コンピュータ系のためのガイド、サマリー、キーワード解説、章末に問題集を追加した。



「バイオインフォマティクス基礎講義
〜歩進んだ発想をみがくために」おすすめ

著者: アーサーM.レスク著 、岡崎 康司監訳 、坊農 秀雅監訳 、小沢 元彦訳 、本体価格: ¥3,900 、出版:メディカル・サイエンス・インターナショナル 、ISBN:4-89592-343-6 、発行年月:2003.7 【bk1】【amazon.co.jp

上記のバイオインフォマティクスの定番教科書Mountの「バイオインフォマティクス ゲノム配列から機能解析へ」の第2弾として日本語訳が企画された書籍。配列解析のためのプログラミングに多くのページを割いているとともに、著者の専門である蛋白質高次構造についても詳しいです。多くの練習問題もあり、Mountの本を終えた人に勧められる1冊です。


「初心者でもわかる!バイオインフォマティクス入門-やさしいUNIX操作から遺伝子・タンパク質解析まで」おすすめ

著者: 坊農 秀雅、本体価格: ¥3,800、出版:羊土社、 ISBN:4-89706-290-X、発行年月:2002.10
bk1】【amazon.co.jp

この本は坊農氏が「Bioベンチャー」誌上でおこなっていた、「かならず役立つバイオインフォマティクス入門」をまとめ、加筆したものです。連載の時の内容は、

  • バイオインフォマティクスで何ができるの?
  • バイオインフォマティクス的なものの考え方
  • 公共データベースを使ってみよう!
  • 実際に遺伝子発現情報を解析しよう
  • 遺伝子多型情報の解析
  • バイオインフォマティクスと産業

といった感じで、ごく普通のバイオインフォマティクスの入門といったものでした。ただ、連載の方は7ページ6回分程度でしたから、実際には2/3程度が書き下ろしということになります。

私のようなウェットの実験をしている研究者がウェブ上にあるバイオインフォマティクスを利用する場合には、ウェブインターフェースを通しておこなうことが多いです。しかし、よりラージスケールな解析、効率的な解析を必要とするとどうしてもUNIXの環境でコマンドラインベースでアクセスする必要が出てきます。今回の単行本化の際に加筆された部分は、このUNIX環境でコマンドラインベースでバイオインフォマティクスを始めたいという方の入門的な内容に多くのページを割いています。たくさんの著者自作のスクリプトも公開されています。この本の表紙には、自動車の若葉マークがつけてあり、著者曰く「若葉本」だそうですが、その意図は、このUNIX環境でコマンドラインベースでバイオインフォマティクスを始めたいという方の“実践的入門書”であるということなのでしょう。

著者の坊農氏によれば、この本の売りは

  1. 一人で全部書いた。
  2. バイオインフォマティクスを使う側から書いた。
  3. UNIXのコマンドの使い方から書いた。
  4. bioperlについて書いた初めての日本語の本。
  5. 普段よく使っているスクリプトを恥ずかしげもなく公開した。

だそうで、「翻訳した教科書よりは実践的で、線虫本よりも生物的な、「実験プロトコール」のバイオインフォマティクス版を目指した」とのことです。ウェブインターフェースを通したバイオインフォマティクスからさらにもう一歩進もうという方、バイオインフォマティシストを目指す方におすすめしたい一冊です。

目次は羊土社のサイトをご覧ください。


「Biological Sequence Analysis」

著者:R. Durbin, S. Eddy, A. Krogh, G. Mitchison、出版:Cambridge University Press 、ISBN:0521629713、発行年月:1998.4、本体価格:$35.00
amazon.co.jp】 【amazon.com

配列解析手法をより深く知りたいのであれば、この本がおすすめです。特に、隠れマルコフモデルについては非常に詳しいです。日本語訳が「バイオインフォマティクス -確率モデルによる遺伝子配列解析 -」として医学書院から出ているのですが、なぜか、bk1でもamazonでも扱っていません。



「Bioinformatics: A Practical Guide to the Analysis of Genes and Proteins, Second Edition」

著者:Andreas D. Baxevanis, B. F. Francis Ouellettem, Andrs Baxevanis、出版:John Wiley & Sons、ISBN:0471383910、発行年月:2001.4、本体価格: $69.95
amazon.co.jp】 【amazon.com

10人あまりの著者が専門分野について書くというスタイルの本です。


「バイオインフォマティクスがわかる」

著者: 菅原 秀明編集 、本体価格: ¥4,200 、出版:羊土社 、ISBN:4-89706-998-X 、発行年月:2003.8 【bk1】【amazon.co.jp

10人あまりの専門家がバイオインフォマティクスのトピックについてレビューするというオムニバス形式の本。分量が少ない上に幅広いトピックを扱っているので私としては少々物足りなく思えます。

  

手っ取り早く始めたい人のために

「できるバイオインフォマティクス」おすすめ

著者:広川 貴次、美宅 成樹著、出版:中山書店、ISBN:4-521-01471-2、発行年月:2002.7、本体価格: ¥3,500【bk1】【amazon.co.jp

練習問題を提示しながらKEGG、BLAST、Clustal W、PDB、InterPro、PubMedなどの著名なBioinfomaticsサイトの使い方を解説した本です。図を多用し、まさしく手取り足取りで進めていきます。手っ取り早くこれらのデータベースの使い方を知りたいという人にはうってつけの本です。コンピュータ書籍の入門書で有名なインプレス社の「できる〜」シリーズと同じようなポジションなのでしょう。



「バイオデータベースとウェブツールの手とり足とり活用法」おすすめ

著者:中村 保一、礒合 敦、石川 淳編集、本体価格: ¥3,800、出版:羊土社、ISBN:4-89706-357-4、発行年月:2003.1【bk1】【amazon.co.jp

手足本と呼ばれています。NCBI-BLAST、CLUSTALW、Pfam 、SOSUI 、ExPASy Proteomics tools などのバイオインフォマティクスに必要不可欠なウェブツールの紹介と使い方の解説本です。実験屋で、これらのツールを使う人には必携の1冊かと思います。解説もわかりやすいです。目次はこちらです。



「ゲノム情報はこう活かせ!」

著者:岡崎 康司編集 / 坊農 秀雅編集、税込価格:¥4,410、出版:羊土社、ISBN:4897064856、発行年月:2005.9【bk1】【amazon.co.jp】【目次

ゲノム情報をさまざまに活用して遺伝子機能解析や疾患研究を行う方法について解説した,今までありそうでなかった1冊!


コンピュータよりの書籍

「Developing Bioinformatics Computer Skills」

著者:Cynthia Gibas、Per Jambeck著、出版:O'Reilly & Associates Inc. 、ISBN:1565926641、発行年月:2001.4、本体価格: $34.95【amazon.co.jp】 【amazon.com

「実践バイオインフォマティクス ゲノム研究のためのコンピュータスキル」

著者:Cynthia Gibas、Per Jambeck著、水島 洋監修、明石 浩史訳、またぬき訳
出版:オライリー・ジャパン、ISBN:4-87311-068-8、発行年月:2002.1、本体価格: ¥4,200
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本書は、生物学者や生物学を学ぶ学生に、遺伝子解析やバイオ研究におけるコンピュータを使ったアプローチとして、ツールやデータベースの作り方、Unixファイルシステムや簡単なPerlプログラムの紹介、そしてインターネット上のツールの活用法やそのデータの視覚化といった広範囲の内容を解説しています”(紹介文をそのまま引用。目次などはこちらにあります)。

本書の1/3はUNIXの導入の話になっているので、すでにUNIX、Linuxが使える人には、この部分はあまり役立たないかも知れません。Linuxの入門書であれば、私は「図解でわかるLinuxのすべて」西村 めぐみ著【bk1】【amazon.co.jp】をおすすめします(名前とは裏腹に結構本格的な本です)。残りの2/3は各種データベース、解析ツールなどを広範囲に(あまり深入りせずに)紹介しています。UNIXを使ったことがなく、これからUNIXを使ってBioinfomaticsを始めたいという人には入門書としておすすめします。

なお、先月日本語訳が出ました。今の円安状況だと日本語訳を買った方がお得かも知れません。


「Beginning Perl for Bioinformatics」

著者:James Tisdall著、出版:O'Reilly & Associates Inc. 、ISBN:0596000804、発行年月:2001.10、本体価格: $39.95
amazon.co.jp】 【amazon.com

「バイオインフォマティクスのためのPerl入門」(上記の日本語訳)

著者: James Tisdall著、水島 洋監修・訳、明石 浩史訳、またぬき訳、小林 慎治訳、本体価格: ¥4,800、出版:オライリー・ジャパン、ISBN:4-87311-103-X、発行年月:2002.11
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Perl は UNIX で生まれたプログラミング言語です。Perlは色々なテキストファイルを調べ、情報を抜き出し、その情報に基づいてレポートを作成するといった作業に向いています。たとえば、私のところにはメーリングリストの参加希望者の方から参加申し込みのメールが送られてきますが、600人くらいの参加申し込みのメールから名前と所属機関とメールアドレスを抽出して、excelのファイルをつくるといったことがPerlを使えば一瞬で出来ます。また、インターネットにある掲示板などのインタラクティブな仕組みはこのPerlを使って作られていることが多いです。Perlが人気のある大きな理由は、マスターするのが比較的やさしいということがあります。

生物学においても、塩基配列データは基本的には文字情報ですから、Perlは塩基配列データの解析にも強力なツールになります。「Beginning Perl for Bioinformatics」はPerlを用いて塩基配列、アミノ酸配列の解析をおこなうための入門書です。これまで、少しでもプログラミング言語をかじったことがある方なら、おそらく問題なく読み進めていくことが出来るでしょう。まったくプログラミングをやったことがない人は何かPerlの入門書を1冊読んでからの方がいいかも知れません(Perlの入門書については下記のものをおすすめします)。


「バイオ研究が10倍はかどるMac OS X活用マニュアル」

著者:中村 保一、礒合 敦、荻島 創一著、本体価格: \4,300、出版:羊土社、ISBN:4-89706-874-6、発行年月:2003.12【bk1】【amazon.co.jp】(目次

タイトルからすると、バイオ研究一般におけるMac OS Xの活用とも受け取れますが、中身は「Mac OS XのUNIX部分のバイオインフォマティクス研究への活用」といった趣の本です。Mac OS Xを使って、Bioinfomaticsを行おうという人には格好の入門書です。



「実践バイオインフォマティクスプログラミング」

著者:屋比久 友秀著、税込価格:¥4,410、出版:秀和システム、ISBN:4798011487、発行年月:2005.9【bk1】【amazon.co.jp】【目次

本書は、バイオ産業を支えるバイオインフォマティクス(生物情報学)において、実践的な解を得るためのプログラミングに焦点を当て、Perl、Ruby、Java、Pythonによるオープンソースプロダクトを用いた種々の技法を、サンプルプログラムとともに基礎から解説します。また、唯一ともいえる各言語用のモジュールのリファレンスも掲載します。書籍中に出てくるサンプルプログラムとサンプルデータをダウンロードすることができます。

  

Perlの入門書

「Perl言語プログラミングレッスン 入門編」おすすめ

著者: 結城 浩、出版:ソフトバンクパブリッシング、発行年月:2001.1、本体価格: ¥3,200
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全くのプログラミング初心者にもわかるようなかみ砕いた説明で、Perlプログラミングを一から説明しています。練習問題も豊富で、実際にプログラムを書きながら本書をやり終えれば間違いなく、Perlの基礎が身に付きます。特に、正規表現には2章をさいて力を入れています。また、理解しにくいコンテキストについても1章をさいています。

この本はかゆいところにまで手が届いているので、ある意味、まどろっこしく感じる部分もあります。多少でもプログラミングの経験がある人には冗長に感じてしまうかも知れません。また、CGIに関する記述はありません。是非、応用編の登場をお願いしたいところです。

私はこの1冊でPerlの世界に飛び込むことができました。


「すぐわかるPerl」おすすめ

著者: 深沢 千尋、出版:技術評論社、発行年月:1999.8、本体価格: ¥2,380
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通し読みをすることで、Perlの初歩が学べるおすすめの1冊。記述が明快で、話の流れの作り方が上手なので、非常に読みやすく短時間で読み終えられます。話の流れを大切にしているので、網羅性は低く、扱っていない関数や話題も多いですが、1冊目として選ぶのならこういう本の方がいいのでしょう。

テキスト処理の話が中心で、CGIの記述は1章だけです。Unixでの使用を前提にして書かれていますが、巻末にUNIXとともにWindows、MacでのPerlのインストールについて説明があります。また、所々に挿入されているコラムもなかなかおもしろいです。

1冊目のPerl本として万人にお勧めできます。


「初めてのPerl 第3版」

著者:Randal L. Schwartz, Tom Christiansen共著、近藤 嘉雪訳、本体価格: ¥3,600 、出版:オライリー・ジャパン、ISBN:4-87311-126-9、発行年月:2003.5 【bk1】【amazon.co.jp

定番本「プログラミングPerl」の入門編にあたる本です。この本を1冊目のPerl本として勧める人も多いですが、残念ながら、手に取ったことがないのでノーコメント。と思ったら、SEさんが書評を書いてくれました。

Perl という言語の基礎と特徴を知るには間違いなく良書です。ただ、これからプログラミングを始めようという方には敷居が高いかもしれません。Perl のインストールと実行の仕方の具体的な説明がないことやサンプルスクリプトの出力結果が必ずしも明示されていないことがとっつきにくくしている原因のようです。それから、この本に限ったことではないですが、英語で分かりやすい言いまわしが日本語訳したときにも分かりやすいとは限らないという部分もあります。「Perl言語プログラミングレッスン 入門編」や 「1週間でマスターする Perl for Windows」などで基本をおさえたあとで読むと理解しやすく Perl の基本部分に関する知識が格段に深まると思います。複雑なことをしようとすると下に紹介されている「プログラミングPerl」に載っているリファレンスやモジュール、オブジェクトなどに関する記述を参考にする必要が出てきます。


「プログラミングPerl 第3版 Volume1」

著者:Larry Wall他、近藤 嘉雪訳、出版:オライリー・ジャパン、ISBN:4-87311-096-3、発行年月:2002.9、本体価格:¥5,300【bk1】【amazon.co.jp

「プログラミングPerl 第3版 Volume2」

著者:Larry Wall他、近藤 嘉雪訳、出版:オライリー・ジャパン、ISBN:4-87311-097-1、発行年月:2002.9、本体価格: ¥4,700
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Perl生みの親のLarry Wallの手によるPerlの定番中の定番の本です。入門者には難しいと思いますが、何か調べるときには、これがないと始まりません。第3版からは上下分冊になりました。

  
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