文献管理ソフトをまとめてみました。
ソフト |
Platform |
コメント |
Endnote
(ユサコ) |
Win, Mac |
文献管理ソフトの代表的ソフト。詳しくは、下記の解説を参考に。¥52,290、¥20,790(S) |
GetARef
(大学生協) |
Win |
値段がお手頃なこともあり、最近、人気が出てきている文献管理ソフト。大学生協によって日本語化もされています。詳しくは、下記の解説を参考に。¥20,790(A)、¥13,440(S) |
iPapers |
Mac |
iTunes ライクなインターフェイスで文献PDF ファイルを管理するためのソフト。詳しくは、下記の解説を参考に。フリーウェア。 |
RefWorks
(サンメディア) |
webベース |
webベースの文献管理ソフト。サンメディアによって日本語化もされています。詳しくは、下記の解説を参考に。所属機関が契約していれば、無料。個人契約だと$100(RefWorks本社扱い、日本語サポートなし)。 |
WriteNote
(ユサコ) |
webベース |
RefWorksと同様のwebベースの文献管理ソフト。サイトライセンス制。 |
ProCite
|
Win, Mac |
アメリカでは結構メジャーだが、日本ではあまり見かけない。$299.95, $109.95(S) |
Reference Manager
(ディジタルマネージメント) |
Win |
アメリカでは結構メジャーだが、日本ではあまり見かけない¥59,850, $299.95, $109.95(S) |
Bookends |
Mac |
Mac用の比較的安価な文献管理ソフトとして意外と人気あり。$99, $69(S) |
Sente |
Mac |
Mac用の比較的安価な文献管理ソフトとして意外と人気あり。アップルMedicalでも紹介。$99.95, $49.95(S) |
refEDITX |
Mac |
Mac OS Xで動くフリーウェア |
RT2 |
Win, Mac |
ファイルメーカーをテンプレートとして作られた文献管理ソフト。ファイルメーカーのランタイム版になっているので、ファイルメーカーを持っていなくても使える。日本語。フリーウェア。 |
BibCompanion |
Mac |
BibTeXの文献データベースファイルを編集するためのソフト。PDFファイルへのリンクも可能。日本語。フリーウェア。 |
pArticles |
Mac |
iTunes ライクなインターフェイスで文献PDF ファイルを管理するためのソフト。フリーウェア |
BibDesk |
Mac |
BibTeXの文献データベースファイルを編集するためのソフト。使用感。フリーウェア。 |
Ref for Windows |
Win |
Windowsで動く文献管理のフリーのソフト。日本語。 |
Bunso |
Win |
Windowsの文献管理ソフトのフリーウェアとして人気がありましたが、残念ながら開発中止となってしまいました。 |
※(A)はアカデミック版価格。(S)は学生版価格。
この中から、代表的なソフトを紹介します。
定番の文献管理ソフトです。特に、論文を書くときのReference作成の際に威力を発揮します。私自身論文を書くのに欠かせないソフトです。Mac版、Win版があり、最新版はver.9。
日本での購入はユサコ株式会社を通して購入します。新規購入は¥52,290、学生版は¥20,790です。アメリカでは、初回購入が¥299.95(オンラインダウンロードであれば、$239.95)、学生版が¥109.95、アップグレードは$99.95、オンラインダウンロードによるアップグレードなら$89.95です。中身は英語版そのものですが、残念ながら日本からはダウンロード版を購入できず、割高になってしまいます。
Endnote関連本は「研究者の書棚」>「コンピュータ関連本」をご覧下さい。
Endnoteを使用したソリューションについては「研究者のためのコンピュータ情報」>「電子リソース、文献管理」をご覧下さい。
Endnoteに近い機能を持ったソフトで、「文献管理データベース」と「参考文献リスト作成機能」を併せ持った論文作成支援ソフトウエアです。スウェーデン生まれのソフトですが、大学生協が日本語化して、販売しています。医中誌などの日本語のデータも問題なく扱えます。Windowsのみです。アカデミック版は20,790円、学生版は13,440円で、Endnoteに比べて、かなり割安になっています。
GetARefの関連本はありませんが、「研究者のための文献管理PCソリューション」に1章かけて詳しく操作方法が解説してあります。
iPapersにはReferenceを書き出す機能はありません。インターネットでダウンロードした文献PDFファイルをiTunesによく似たインターフェースでデータベース化して整理することに特化したソフトです。一度使ったら手放せないソフトです。Mac OSX 専用のフリーソフトです。
RefWorksは簡単に言うとEndnoteのオンライン版です。ユーザーが集めた文献情報は米国にあるRefWorksサーバー上に蓄積されます。そして、フォーマットしたいWordファイル(文献引用箇所には{{23}}という形でマーキングしておく)を指定すると、目的のJournalスタイルに合わせて引用文献が書き込まれたWordファイルをはき出してくれます。基本的にはEndnoteとワークフローは同じです。WEBベースの文献情報管理ツールってどういうしくみなんだろうと思っていましたが、当初予想していたよりよくできていました。所属機関が契約していれば、無料で利用できます。個人契約だと$100(RefWorks本社扱い、日本語サポートなし)。
Endnoteと比較した場合、オンラインゆえ手順が多くなったり、変更が直ちに反映されなかったり、オンラインのレスポンスがいまいちだったりといった具合に、使いごこちにはEndnoteに軍配が上がります。したがって、私が今すぐEndnoteからRefWorksに乗り換えることはないのですが、RefWorksのいくつかのアドバンテージは見逃せないものです。一つは、WEBベースのアプリケーションで、ソフトも継続的にアップデートされているため、ソフトがうまく使えないということがないということ。Endnoteの場合、不具合が結構多く、特に、Wordがアップデートされると、急にEndnoteが使えなくなるということがこれまでにも何回も起こりましたが、こういった現象は基本的にはないという安心感があります。もう一つは、日本語が問題なく使えると言うことです。Endnoteも最新バージョンはユニコード化され日本語が使えるのですが、医中誌のデータは読み込めないなどの問題があります。しかし、RefWorksの場合、医中誌の読み込みも問題なく、PubMedと医中誌のデータが混在した引用文献リストも問題なく作れます。