2006.04.15

GTDの具体的な手順

Getting things done (GTD)を先日紹介しましたが、「Life Hacks PRESS  ̄デジタル世代の「カイゼン」術 ̄」の「第2章:GTDをやってみる」を元に、GTDの具体的な手順についてまとめてみました。

1. 「あなたの注意を引くことすべて」を書き出します(これをIn-Boxという)。すべてを書き出すことで、頭を空っぽにして、何かやらなければいけないのではないかというストレスから解放されることがGTDの最大の効果です。

書き出したアイテムを以下の5つのリストに振り分けていきます。

  • 「いつかやること / 多分やること」リスト
  • 「資料」リスト
  • 「プロジェクト」リスト
  • 「連絡待ち」リスト
  • 「次の物理的なアクション」リスト

2. まず、それが今やることがどうかを判断します。今やらないことは、

  • ゴミ箱
  • 「いつかやること / 多分やること」リスト
  • 「資料」リスト

のいずれかに振り分けます。「いつかやること / 多分やること」リストは、将来に実行したいと思っていること、買いたいもの、読みたい本なども入ります。

3. 今やるべきことは、それが「次の物理的なアクションが1つか、2つ以上か」判断します。物理的なアクションが2つ以上の場合は

  • 「プロジェクト」リスト

に振り分けます。後日レビューして、物理的アクションにまで分解し、行動計画を立てます。

4. 物理的なアクションが1つで、2分以内にできるなら、その場ですぐやります。

5. 2分以内に終えることができないのであれば、「自分でやるか」「誰かに頼むか」を判断します。誰かにまかせるのなら、

  • 「連絡待ち」リスト

に振り分けます。

6. 2分以内に終えることができず、自分でやることであれば、

  • 「次の物理的なアクション」リスト
  • カレンダー

に振り分けます。特定の日付にやるべきことは「カレンダー」、それ以外は「次の物理的なアクション」リストに振り分けます。

以上に振り分けたものを実行していくわけですが、定期的に、これらのリストをレビューして見直していきます。

GTDは紙ベースでやることも可能ですし、PDAを使ってもいいですし、自分のライフスタイルにあったツールを使うことが長続きする秘訣です。「Life Hacks PRESS  ̄デジタル世代の「カイゼン」術 ̄」には3色フォルダを使う方法MoleskineのMemo Pocketを使う方法Hipster PDAを使う方法check*padGTD Tiddly Wiki、など、個性的な方法が紹介されています。

2006.04.02

Getting things done (GTD)

Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」を読んで「Getting things done(GTD) 」を知りました。

GTDはデビッドアレン氏が提唱した仕事術、というか、生活習慣(Life Hacks)です。手法的な部分にだけ注目すれば、仕事術の一つに過ぎませんが、GTDの本質は別の部分にあります。

労働集約型の社会から知識集約型の社会に移行しつつある現代では、仕事の終わりが曖昧になってきています。そして「終わりのはっきりしない仕事」がどんどんふってきて、頭の中に「終わっていない仕事」をたくさん抱えることになります。このような「終わっていない仕事(Open Loop)」が現代のビジネスパーソンのストレスの元になっているとデビッドアレン氏は指摘しています。

こうしたストレスをなくすための手法として、

  • 信頼できるシステムを構築し、そこに「あなたの注意を引くことすべて」を保管する。
  • 次の物理的なアクションを定義する。
  • それを定期的にレビューする

というGTDを提唱しています。頭はよく忘れるし、しかも忘れたことをよく思い出すので、「あなたの注意を引くことすべて」を保管する場所として、あなたの頭以外の信頼できるシステムを構築することが重要です。システムは、紙メディア(Rhodiaなどを使うのもよい)、電子手帳、デジタルツールなど、自分にあった方法を利用します。GTDの効果は、仕事を効率的におこなえることに加え、ストレスから解放され、そこから新しいアイデアが生まれてくると言うことにあります。

GTDの具体的な手法については「Getting Things Done (a.k.a. GTD) (1) (2) (3) (4)」にも書かれていますが、より詳しく知るためには下記の本をお読み下さい。

「仕事を成し遂げる技術」

著者:デビッド・アレン著 / 森平 慶司訳、税込価格:¥1,890、出版:はまの出版、ISBN:4893613332、発行年月:2001.9【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

Getting things doneを提唱したデビッドアレンの「Getting Things Done : The Art of Stress-Free Productivity 」の邦訳版です。私はまだ手に入れていませんが、やや読みにくい本のようです。


「Life Hacks PRESS ~デジタル世代の「カイゼン」術~」

著者:田口 元, 安藤 幸央, 平林 純, 角 征典, 和田 卓人, 金子 順, 角谷 信太郎 著、税込価格:¥1,596、出版:技術評論社、ISBN:4774127280、発行年月:2006.3【amazon.co.jp

上記のGTDの原典がやや読みにくいこともあり、GTDを理解するなら、こちらの「第1章:10分でわかるGTD」を読んだ方がよいかも。GTDを実践するための紙ツールやデジタルツールなども紹介されています。他の章では、Life Hacksのためのマインドマップ活用法、Google活用法なども紹介されています。


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