最近、まわりでデジタル一眼を買う人が増えていて、せっかく買ったのだけれど、設定がたくさんあるだけで、コンパクトデジカメとの違いが出せないと相談されることがあります。
私も他人に写真のことを教えられるような技術は持っていないのですが、自分なりに気をつけているポイントがあります。最近出版された「デジタル一眼上達講座」田中希美男著を読んでみたら、それがかなりかぶっているので、まんざら、我流というわけでもないのだなと思った次第です。
「デジタル一眼上達講座」を参考にしつつ、デジタル一眼をはじめて買った人への10のアドバイスを列挙してみます。
ISO感度を積極的に変更しよう
フィルム時代にはISO感度を1枚ずつ変えると言うことは出来ませんでしたが、ISO感度を自由に変えられるのがデジタルカメラの最大の長所。ISO 800くらい(カメラによってもっと高感度でもOK)まで、あげることで、とにかく、一定以上のシャッタースピードをかせぎましょう。初心者で一番多い失敗が、手ぶれです。1/125以上を確保すれば、まず手ぶれは起きません(それでも、被写体ぶれは防げません)。カメラによっては、オートISOという設定もあり、最大ISOを設定して、シャッタースピードが遅くならない程度にISO感度を自由に設定してくれるモードもあります。
ホワイトバランスはとりあえずオートでいいです
夕焼けの時など、特定の状況をのぞけば、基本的にはオートでいいでしょう。夕焼けはDaylightモードが夕焼けらしさを引き出せます。RAWであれば、あとで、ホワイトバランスを自由に変更可能です。
モードはオートモードではなく、プログラモードを使う。
オートモードの場合は、露出が足りないときには、勝手にストロボが光ってしまいます。プログラムモードを基本にしましょう。プログラムモードの場合で、ストロボを使わなければ、暗いところでは、シャッタースピードが遅くなってしまいます。ISO感度を上げることでシャッタースピードを上げて、手ぶれを防ぎます。被写界深度を気にするなら、AFモード、シャッタースピードを気にするなら、Sモードを使いますが、デジタル一眼には、プログラムシフトという機能が付いていますので、プログラムモードで、ある程度、絞りの設定、シャッタースピードの設定を決めることが出来ます。
背景をぼかしたければ、より望遠にして、絞りをあける。
これだけ教えただけで非常に喜ばれるのです。背景をぼやけさせたければ、できるだけ望遠にし、絞りを開けます。
ピント設定は、中央1点のスポットAFにする。
フォーカスは中央1点で合わせます。構図として、ピントのあった部分を中央から外す場合は、一旦、中央でフォーカスを取って、半押しのままで構図を作り直します。私は、ピントエリアを移動することをよくします。
シャッターの半押しをマスターする
カメラになれていない人は、半押しにせずにそのままシャッターを押し込んでしまいます。半押しでフォーカスが合ったのを確認してから、シャッターを切る習慣をつけましょう。
画質モードはJPEG、FINEにする
結婚式などの失敗が許されない場所では、保証のためにRAW+JPEGで撮りますが、通常は、JPEGにしています。
測光モードはマルチパターン
スポット測光は普通使いません。
露出補正は結構重要
白いものはプラス補正で、黒いものはマイナス補正などの鉄則もありますが、なかなか、露出補正は難しいです。私は同じ場面で、-0.3, 0, +0.3、または、-0.7, 0, +0.7の3つくらい振って撮ることをおすすめします。オートブランケットを使ってもいいでしょう。
ストロボは結構難しい
私は、ストロボの不自然感がいやなので、基本的に、ストロボは使いませんが、外付けストロボを使うときはバウンスやディフューザーを使って、なるべく影を柔らかくします。夜景シンクロ、日中シンクロは上手に使うと、使い出があります。
「カラー版 基本がわかる!写真がうまくなる!「デジタル一眼」上達講座 (アスキー新書 75) (アスキー新書 75)」
著者:田中 希美男、出版社:アスキー・メディアワークス (2008-08-08)、ASIN:4048672886【amazon.co.jp】【bk1】【目次】
上記の私の意見とだいたい一致していますが、さすが、第一人者説得力があります。安い本ですし、デジタル一眼を持ったばかりの人に最適。