本の紹介「仮病の見ぬきかた」
友人になぜ、最近ミステリーを読まなくなったのかを説明したときに、人が殺されるのが嫌なのと、トリックに偏りすぎるのが嫌いだと、その理由を説明した。ミステリーではあるけど、人が重層性を持って描かれている、佐藤正午が最近のお気に入りだとも話した。
「仮病の見抜きかた」は、珠玉のミステリー短編集である。医療現場が描かれているけど、人は殺されない。
そして、この短編集が素晴らしいところは、まっとうな医学書であると言うことである。
2019年前半の僕のベストブック。いったい、作者は、どんな人なんだろう。一度、話をしてみたい。