本の紹介『研究者のための思考法』
島岡要先生に初めてお会いしたのは、私が、Harvard Macy Programに参加するためにボストンを訪問した2010年のことでした。
私は、2010年2月に、腎臓内科から医学教育のポストに移動したのですが、その前の1年くらいは、自分のキャリアについて随分悩んでいました。そんな時、力になったのが、島岡先生が書かれた『研究者の仕事術』でした。島岡先生は当時、ハーバードにいらっしゃったので、一緒に食事をしました。
そんなご縁もあって、島岡先生が日本に戻られた後に、鼎談「研究留学──Ten years after」にお付き合いいただいたり、島岡先生が「医学のあゆみ」誌で連載している、「“教養”としての研究留学」に参加させていただいたりしました。
今回、島岡先生が『研究者の仕事術』の続編とも言える『研究者のための思考法』を出版されました。
『研究者の仕事術』のモットーは”プロフェッショナル根性論”でした。『研究者のための思考法』では、”知的しなやかさ”というテーマで、心理学や社会学の重要な知見が、島岡流にアレンジされています。研究者だけでなく、多くの方に読んで欲しい一冊です。
今回、私もキャリアチェンジしましたが、まるで、島岡先生が、私のキャリアチェンジにあわせて、それを応援するかのような本を書いて下さっていただいているのではないかと、自分勝手なことを考えています。