本の紹介『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』

この本、前から買ってあったのですが、大宅壮一ノンフィクション賞も獲得し、圧倒的な高評価なるも、この700頁近い厚さゆえ、読み始めたら、仕事に支障が出るだろうなと思い、なかなか、手をつけられずにいました。私は結構速読ではあるものの、完読までに1週間近くかかってしました。

13年間無敗で、「木村の前に木村なく、木村の後に木村なし」とまで言われた圧倒的な強さをもった柔道家である木村政彦についてのノンフィクションです。彼が、なぜプロレスに転向し、力道山と戦うことになり、そして負けたのか。柔道を講道館柔道ではなく、寝技中心の高専柔道から見た本であり、力道山対木村政彦の巌流島対決を、力道山の視点ではなく、木村政彦の視点から見た本です。

筆者は、格闘技ライターで、本書はゴング誌で4年間にわたって連載されていた記事故、前半1/3はやや資料的な記述が多く、少々もたつきましたが、この本のメインイベントである巌流島対決のあたりからは、一気に読み進めました。本のタイトルも、絶妙だなぁ。もちろん、力道山を殺したのは、木村政彦ではありませんが、木村政彦は、自分の念で力道山を殺したと言っています。

噂通り、とてもおもしろい本でした。特に、格闘技に興味がある方は、必読の本でしょう。

本を読んでも読まなくても、日常の仕事にはなんら影響がないことが実証されましたので、これからは、がんがん本を読んでいきたいと思います。

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