2012.12.31

2012年を振り返って

昨年から、清水寺でのイベントのまねをさせていただいて、私にとっての1年を、漢字一文字で表しています。2011年は「歩」2010年は「芽」でした。

そして、2012年の漢字はこれです。

2010年に、教育部署に異動はしたものの、主たる仕事はadministrationであって、実際にTeachingをおこなうチャンスはそれほど多いわけではありません。でも、私はTeachingが大好きで、Teachingをおこなう中でいろいろなことを経験し、それをadministrationに活かしていきたいと考えています。

そこで、今年は、あえてたくさんのTeachingの場面を自分から積極的に創出しました。5年生を対象にした輸液電解質塾、病棟の看護婦さんを対象にした勉強会、などなど。手持ちの内容だけでなく、新しい分野にもたくさんチャレンジしたので、春先は準備でてんてこまいになって、ちょっとやりすぎたかもとも思いましたが。必死に勉強して、私自身得たものが多かったです。

その中でも、5年生を対象にした勉強会は、受講してくれた学生達にも恵まれ、大変、心に残る楽しいプログラムでした。5年生というのは、臨床実習1年目の学年なので、まだ、自分の知識と臨床で必要な知識に差があり、それを埋めたいという欲求が強く、臨床現場で役立つ話をすると、本当にうれしそうに学んでくれました。また、医学部というのは、基本的には、ホームルームもないですから、1ヶ月に一度みんなで集まることで、学生達の様子が年間を通してよくわかりました。まぁ、一種のゼミですね。

ざっと数えてみたら、今年、私がおこなった講義は、50種類、100回、200時間を超えていました。

このように「教える」機会をたくさんもったことで、一番、「教わった」のは、自分自身でした。「Teaching is Best Way to Learn」。福沢諭吉先生の言葉を借りれば、「半学半教」ということになるのでしょう。

大学時代に、たくさんの教える経験を持った私は、ようやく、ホームグラウンドに戻れたという感覚があります。

今年は、後半に私の足の大けがを含め、良くないことが連続しましたが、学生達、後輩達、先輩達、友人、家族、みなさんにあたたかい言葉をかけていただき、自分がひとりで生きているわけではないと言うことを再自覚しました。そういう意味では今後の自分のキャリア、やるべきこと、ミッション、をじっくり考えることが出来た年でもありました。

今年、1年間、お読み下さりありがとうございました。

皆様、よいお年をお迎え下さい。

2012.12.30

2012年のブログを振り返って

全部で書いたエントリーは、56。ここ数年は、100-150で安定していたのに、週1回に激減してしまいました。理由はわかっています。Facebookに熱を入れすぎているせいです。

Facebookの残念なところは、過去の記事を見るのが難しいし、検索ができないということです。だから、私にとっては、ブログは、Facebookとは別の意味でとても大切なメディアで、今後もきちんと続けていこうと思っています。

今月1ヶ月で調べてみると、私が今年書いたエントリーでアクセスの多さランキングは以下の通り。

1位:「 iPhoneを海外で使う(2012年3月改訂版)
2位:「 iPhoneを海外で使う
3位:「iPadでプレゼンテーション(2012年3月改訂版)
4位:「おすすめのドラッカー本
5位:「Keynoteで作ったプレゼンテーションで学会発表するときの問題点

私のブログのエントリーは、ほとんど、検索サイトからアクセスされていますので、検索されやすい語が含まれているもの、Googleでのランクが高いエントリーが上位に来ています。

大晦日に、あと1つ、今年最後のエントリーを書くことにします。

2012.12.29

2012年のベスト~旅行~

2012年は国内、国外とも旅行は少なかったです。最大の理由は、息子の受験があったことでしょう。

海外出張は1回。アメリカ腎臓学会に出席するために、サンディエゴを訪れました(当ブログ記事)。

国内旅行で、2泊以上滞在したのは2回だけでした。

夏休みは、沖縄本島で過ごしました(当ブログ記事)。

そして、石垣島への旅(当ブログ記事)は、自分にとっても忘れられない旅になりました。Facebookに書いた内容を紹介させていただきます。

石垣島には3つの透析施設があり、限られたリソースの中、島での透析医療を守られています。その中でも、最初に透析医療を開始し、長らく1施設だけで、石垣の透析医療を担ってらした病院を訪問させていただいて、院長先生のお話を伺いました。

院長先生は、35年前の透析医療の黎明期に、東京で透析医療を学ばれた後、生まれ故郷の石垣島に戻るも、当初は透析医療をやるつもりはなかったそうです。でも、患者さんから「石垣島でも透析ができるようにして下さい」という、切実な手紙を受け取り、思い立って、石垣島初めての透析施設を始められました。当時は、まだ透析機器も十分でなく、離島において、たった一つしかない透析施設を維持するというのはどれだけ大変なことか。想像を絶する苦労があったはずです。でも、当時の苦労を、なんくるないさと、なつかしそうにお話しする院長先生を拝見し、自分がいかに上澄みの医療しかやってこなかったか、のこのことやって来て偉そうに講演をするという自分を恥じました。

「でも、こうやって、島にいると、なかなか勉強できませんから、今日の講演は楽しみにしています」と言われ、私の本を持ってニコニコされている先生を見て、胸が詰まりました。 石垣の透析医療の直接の力にはなれないけど、私にしかできないことがあるはずです。そう思い直して、自分なりに精一杯、話をさせていただきました。

今回の石垣島は、私が今後生きてく上でのたくさんの示唆をいただくことができました。石垣の皆様、本当にありがとうございました。

2012.12.28

2012年のベスト~うまいもの~

今年顕著だったのは、新しい店に挑戦せず、なじみの店に行く傾向が強くなっているということです。

一人で飲みに行くなら、荒木町のchiori。

妻と二人で出かけるなら、地元の日本食。

家族で出かけるなら、地元の鮨屋。

とびっきりの人を連れて行くなら、渋谷のすし善。

友人と出かけるなら、パーレンテッシ。

昼飯は近場なら、メーヤウ。

足を伸ばしたランチなら、天茂のかき揚げ丼。

今年食べたうまいもので、あえて、一つあげるのなら、美林花飯店の上海蟹かな。

2012.12.27

2012年のベスト~お買い物~

今年は物欲が大幅に低下して、たいして散財していないと思っていましたが、一年振り返ってみると、それなりでして、今年手に入れたガジェットたちを振り返り、星を付けて、反省(?)したいと思います。

☆☆☆☆☆…大満足
☆☆☆☆ …満足。
☆☆☆  …まあまあかな。
☆☆   …買わなきゃよかった。
☆    …返品できるなら返品したい。

APPLE MacBook Air 1.8GHz Core i5/13.3/4GB/256GB MD232J/A
APPLE MacBook Air 13インチ
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アップル (2012-06-13)

SDDが256Gで、常に残量を気にしながら使っていたので、発売と同時に、購入しました。重量とスピードのバランスが最高です。周りの人にもたくさん紹介して、たくさん購入させました。ちなみに、買うなら、13インチの全部載せがおすすめです。次買い換えるとしたら、Retinaになるタイミングですかね。☆☆☆☆☆

 

APPLE MacBook Air 1.8GHz Core i5/13.3/4GB/256GB MD232J/A
iPhone5 white 64G
アップル

iPhoneの場合、新しい機種が出たら、何も考えずに買うことにしています。実感できるほど早くなったし、ディスプレイも縦長になって、一列増えましたから大変便利に使っています。唯一の欠点は、iOSが6にアップデートした事による、Mapのクオリティの低下でしたが、最近、Google Mapsが強化されて帰ってきましたので、この問題もクリアされました。☆☆☆☆☆

 

iPadは自分の生活のどこにも入るチャンスがないので、購入しないつもりだったのですが、『医師のためのモバイル仕事術』を書く際に、動作確認をするのに必要があったので、買いました。ただ、それだけですので、現在は使用していません。評価は☆☆。

 

このカメラは、いわゆるミラーレス一眼なのですが、ミラーレス一眼を何台が所有して、ようやく、一眼レフと対抗できると思わせてくれたカメラです。特に、単焦点の良いレンズが、オリンパスからはたくさん出ていますので、現在の私のメイン機になっています。私が、たくさんの写真を撮るのは、旅行の時なのですが、たいていの場合、仕事を兼ねていたりして、あんまりたくさんのカメラ機材を持って行くことはできません。NikonのD7000を持って行くのは結構しんどいのです。でも、OM-Dなら、なんとかなります。もう少し、クオリティの高いズームレンズが出てくれないかというのが、オリンパスさんへの希望です。現在は、普段の写真はiPhone5、ちゃんと取りたいときは、Olympus OM-Dという感じになっています。ということで、☆☆☆☆☆。

 

Kindle Paperwhite 3G
Kindle Paperwhite 3G
posted with amazlet at 12.12.24
Amazon.co.jp (2012-11-19)

まだ、Kindleで本を買っていないので、Kindleの判断はペンディングしたいと思います。ただ、これで、海外旅行に10冊も本を持って重い思いをする必要はなくなったと思っています。☆☆☆

2012.12.26

2012年のベスト~音楽~

今年は何を一番聞いたかなと思って、iTunesの再生回数で統計を取ってみました。そしたら、一番、聞いているアルバムは、キリンジの『Songbook』でした。これまでに、何度もキリンジのライブには出かけていますし、大好きなユニットなのですが、少し、音楽の方向性が変わってきて、私としては、富田さんがプロデュースしている頃のキリンジが一番好きでした。この『Songbook』は、キリンジが他のアーティストに提供した曲のセルフカバーによるアルバムです。こうして、聴くとやっぱり、曲のクオリティがすごく高いのがよくわかります。

キリンジは兄弟二人のユニットなのですが、残念ながら、メインボーカルを務める弟・堀込泰行が、来春予定の全国ツアーをもって脱退することが決まっています。兄の高樹は弟脱退後も、キリンジの名前を継続して活動するとのことです。

さて、もう一つ、2012年の後半に発売されたのにもかかわらず、『Songbook』と同じくらいの再生回数を誇るのが、土岐麻子の『CASSETTEFUL DAYS』。こちらも、カバーアルバムなのですが、カバーの女王らしい、とてもよいアルバムです。

ちょいと、甲乙付けがたいので、私としては、二枚ともベストアルバムとしてあげさせていただきたいと思います。

2012.12.23

2012年のベスト~本(ノンフィクション)~

2012年のベスト本、ノンフィクション部門です。

ノンフィクションはフィクションにもまして、読み切った本が少ないので、はなはだ恐縮ではありますが、『新東京いい店やれる店』を選ばせていただきます。

新東京いい店やれる店
ホイチョイ・プロダクションズ
小学館

2012.12.21

2012年のベスト~本(フィクション)~

2012年も残すところ10日間。いつものように、今年1年のブログを振り返りながら、「今年のベスト」企画をおこないたいと思います。

2012年のベスト企画は、まず本、フィクション部門から。

実は、今年は、1年間にわたって、私にとって大作とも言える単行本の著作にかかりっきりになっていたため、寝る前の読書の時間を取ると言うことが出来ませんでした。また、通勤の電車の中ではFacebookをやることが多く、これも読書を阻害する大きな要因でした。というわけで、いいわけじみていますが、読み切った本というのが少なくて、あまり、よいものを紹介できないことをお詫びしておきます。

こうやって、本を読む時間が少なくなってくると、新作であたりかはずれかわからない本より、名作と呼ばれる物についつい手が伸びてしまいます。そこで、今年は、ベストフィクションとして、旧作から1冊、新作から1冊を選ぶことにしました。

今年の夏に、これまで何回もチャレンジして読み切れなかった『ロング・グッドバイ』と『夏の扉』を読破することができました。どちらも、すばらしい本ですが、『夏の扉』を旧作の「2012年のベストフィクション」としたいと思います。

夏への扉[新訳版]
夏への扉[新訳版]
posted with amazlet at 12.12.22
ロバート・A・ハインライン
早川書房

そして、新作ですが、『カラマーゾフの妹』は、私が『カラマーゾフの兄弟』を読んでいないので、もう一つでした。『ナミヤ雑貨店の奇蹟』は予想外におもしろかったです。『舟を編む』『二流小説家』は今ひとつ。ということで、新作のベストフィクションは『楽園のカンヴァス』とさせていただきたいと思います。

楽園のカンヴァス
楽園のカンヴァス
posted with amazlet at 12.12.22
原田 マハ
新潮社

来年は、もっとたくさんの本を読みたいです。

2012.12.19

日野原先生が薦める「医学徒のためのベッドサイドライブラリー20冊」

ウィリアムオスラーは、医学生やレジデントが夜床につく前の30分間は、毎晩本を読むことを薦め、「医学生のベッドサイドライブラリー」として、『平静の心』の中で紹介しています。

  1. 旧約・新約聖書
  2. シェイクスピア
  3. モンテーニュ『エッセー』
  4. プルターク『英雄伝』『倫理論集』
  5. マルクス・アウレリウス『自省録
  6. エピクテトス『要録』
  7. トマス・ブラウン『医師の信仰・壺葬論
  8. セルバンテス『ドンキホーテ
  9. エマソン『エマソン選集』
  10. オリバー・ウェンデル・ホームズ『朝の食卓』シリーズ

日野原先生は、オスラーにならって、医学徒のためのベッドライド・ライブラリーとして、20冊の本を推薦されています。(*)は、20冊の中から、特に勧める7冊。

  1. ウィリアム・オスラー『平静の心』(*)
  2. マルクス・アウレリウス『自省録
  3. プラトン全集
  4. フーフェランド『医戒』
  5. シェークスピア『マクベス
  6. トルストイ『イワン・イリッチの死
  7. V. E. フランクル『夜と霧』(*)『それでも人生にイエスという
  8. M. ブーバー『我と汝
  9. E. エリクソン『老年期-生き生きしたかかわりあい
  10. サン・テグジュペリ『星の王子様
  11. H. ホイヴェルス『人生の秋に
  12. M. フーコー『臨床医学の誕生
  13. Cicely Saunders "Living with Dying".
  14. 細川宏『病者・花-細川宏遺稿詩集』(*)
  15. E. フロム『愛するということ』(*)
  16. 片山敏彦訳『リルケ詩集
  17. アン・リンドバーグ『海からの贈り物』(*)
  18. E. キャセル『癒し人のわざ』(*)
  19. 夏目漱石『思い出す事など
  20. 日野原重明『医の道を求めて-ウィリアム・オスラー博士の生涯に学ぶ
  21. P. タマルティ『よき臨床医を目指して』(あとから追加された)(*)

今年は、原稿に振り回されて、なかなか読書をする時間がなかったので、寝る前の30分は気持ちを落ち着かせて、これらの本を読んでいこうかなと思っています。

2012.12.18

本の紹介『日野原重明ダイアローグ』

2年前の富士研という医学教育者の研修合宿や、今年の医学教育学会などで、日野原先生に近く接する機会があり、日野原先生のすばらしさを知ることができました。

日野原先生のすばらしさは、たくさんあるわけですが、私が強く感じるのは、主張が首尾一貫変わらないこと。勤勉であること。そして、ユーモアがあることです。

日野原重明ダイアローグ
日野原 重明
医学書院

本書は、「医学界新聞」紙上に掲載された日野原先生の講演、対談、座談会などをまとめた本です。年代としては、1980年前後のものが多く、亡くなる1年前の武見太郎先生との対談もあります。30年も前なのに、どれも、まったく古くなく、日野原先生の主張は、今の医学界でも色あせていません。こうして振り返ってみると、医学教育、研修制度、プライマリ・ケア、ホスピス、診療録、臨床疫学の在り方など、日野原先生が、今日の医療の先駆者であることがよくわかります。

2012.12.17

シリーズ対談 “教養”としての研究留学 第3回

今週の『医学のあゆみ』に、『シリーズ対談 “教養”としての研究留学』の第3回目が掲載されています。今回のゲストは、佐久総合病院 地域医療部の色平哲郎先生。失礼ながら、私は、色平先生のことは存じ上げなかったのですが、とにかく話がおもしろい。相当なボリュームでしたが、むさぼり食うように読んでしまいました。

医学のあゆみのサイトで、一部が立ち読みできます。

2012.12.10

土岐麻子ライブ@東京ビルボード TOKI ASAKO “CASSETTEFUL DAYS" presents Special Night

10月に発売になった、カバーアルバム「CASSETTEFUL DAYS」をテーマにしたライブ。全曲カバー曲で、バンド構成も、キーボード、ドラムス、コーラス2人という変わった編成。

セットリストは、こんな感じ。

  1. イージュー★ライダー(オリジナル:奥田民生/1996年)
  2. 青空のかけら(オリジナル:斉藤由貴/1988年)
  3. カルアミルク(オリジナル:岡村靖幸/1990年)
  4. I LOVE YOU(オリジナル:オフコース/1981年)
  5. Satisfaction (オリジナル:Rolling Stones/1965年)
  6. くちびるヌード(オリジナル:高見知佳/1984年)
  7. スイングしなけりゃ意味がない(Duke Ellington)
  8. 愛について(オリジナル:スガ シカオ/1997年)
  9. (アンコール)Hello, my friend(オリジナル:松任谷由実/1994年)

公演後に、「CASSETTEFUL DAYS」を購入すると、土岐さんと握手が出来て、サインがもらえるという特典付き。二度目の握手。緊張してうまくしゃべれず。←おまえ、中学生かよ。

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