2011.12.31

2011年を振り返って

今年は、震災があり、本当に大変な一年でした。東北の復興が早く進むことを願っています。

さて。私にとって、2011年がどんな年だったか?

2011年は、一言で言えば、じれったい一年でした。それなりに土台も整って花を開かせるチャンスもあったのに、思ったほどできなかったという感じです。定量化すれば、40%くらいしかできませんでした。

2011年のテーマは、「外向きに発信する」で、本当は、大きく外向きに発信したかったのですが、1冊目の単著を出して、一連の新しい講義を終えた夏くらいから、すっかりペースが落ちてしまって、思っていたほどの成果は上げられませんでした。一番、成果が得られたのはテニスかもしれないという恥ずかしい状況ではあります。

昨年から、清水寺でのイベントのまねをさせていただいて、1年を、漢字一文字で表していますが、今年の漢字はどうしましょうか。「じれったい」の「焦」はちょっと違うし、少しは前向きに評価したいので、、、、「歩」です。

なかなか、成果があがらず、思っていることが達成できなかったのですが、なんとか構想10年の単著を出せ、教育でも新たな試みが成功し、研究面でもかなりの進捗が見られました。そういう意味で、走り続けることは出来なかったものの、決して、後退しているわけではないし、一歩ずつ、歩みの幅は小さいですが、前進できたかなと思っています。そこで、「歩」という漢字を選ばせていただきました。

今年、1年間、お読み下さりありがとうございました。

皆様、よいお年をお迎え下さい。

2011.12.29

2011年のベスト~ブログエントリー~

全部で書いたエントリーは、119。3日に1エントリーのペースになりますね。去年も123ですから、だいたい同じペースです。

今月1ヶ月で調べてみると、私が今年書いたエントリーでアクセスの多さランキングは以下の通り。

1位:「iPhoneを海外で使う
2位:「iPhoneを海外で使う(2010年7月改訂版)
3位:「論文作成のテクニック~論文作成のためのソフトの使い方
4位:「MacBook Airの6つのよい点、7つの不便な点
5位:「Keynoteで作ったプレゼンテーションで学会発表するときの問題点

私のブログのエントリーは、ほとんど、検索サイトからアクセスされていますので、検索されやすい語が含まれているもの、Googleでのランクが高いエントリーが上位に来ています。どれも、今年書いたエントリーでないのが残念ですが。

今年、書いたエントリーで自分の思い入れが大きいのは、

の2つです。

本日、仕事納めで、挨拶回りをして、身の回りをすっきりしましたので、村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を読み始めたら、これが、年末気分にぴったり。今年を振り返り、来年のイメージをわかせることができました。

大晦日に、あと1つ、今年最後のエントリーを書くことにします。

2011.12.28

2011年のベスト~旅行~

2011年は本当の意味で、プライベート旅行というのはありませんでした。どれも学会出張や、講演などで出かけたものでした。

海外出張は2回。

  • ウィーン(紹介記事)は、建築物や町は素敵でしたが、クラッシク音楽や絵画に興味の持てない私には、もったいないという感じでした。
  • フィラデルフィア、ニューヨーク(紹介記事紹介記事)。フィラデルフィアはもう5回くらい行って、見るところもありませんが。ニューヨークは何度行っても刺激的です。もっと、ニューヨークでゆっくりしたかったです。

国内でも、3泊以上したのは、

だけですね。あとは、1泊ばかり。

さて、今年のベスト旅行を選ぶとしたら、もちろん、長崎、五島列島の旅です。長年の夢であった、長崎・五島列島に点在する教会をめぐることができ、本当にすばらしい旅でした。よろしければ、是非、その時の旅行記を写真とともに綴った下記のエントリーをお読み下さい。

2011.12.27

2011年のベスト~うまいもの~

2011年、たくさんのおいしいものを食べました。

「餃子ツアー第二弾~目黒編~」(紹介記事) もやりましたし、大好きなお寿司にもたくさん(匠達広、新太郎、すし匠、レストラン尾前オゼックスなど)行ったし、イタリアン(飯田橋ラリアンス、天現寺アッピア、西麻布クリニカ ガストロノミカ エスペリア、神楽坂ALBA、赤坂La bottega del gusto、乃木坂ヴィラージュなど)にも行きました。赤羽橋タワシタ、恵比寿の割烹 かみはら もよかったな。

ただ、私の好きな「さくらんぼ(大学近くの洋食屋)」と「おくどさん(代々木の立ち飲み居酒屋)」が閉店になったのは悲しかった。

では、2011年のうまいものベストを選びます。

それは、、、、「パーレンテッシ(池尻大橋)

このお店は、友人に教えていただき、夏から、毎月のように行っていました。あんまり教えたくないお店ではありますが、とにかく、何を食べてもうまいし、マスターが飲ませ上手なので、ついつい、ワインをたらふくいただいてしまいます。そして、ここのカチョガバロのソテーが大好物。「カチョガボロをフライパンでソテーしただけですよ」とは言われるものの、自分でやってみてもまったく上手にできない。あきらめて、来年もお店でいただくことにいたします。

2011.12.26

山下達郎 PERFORMANCE 2011-2012@中野サンプラザ

3シーズン連続の全国ツアー。しかも今回は新発売のアルバム『Ray of Hope』をひっさげて。

12月26日は平成23年の最後の公演。しかも、ホームグラウンドの「中野サンプラザ」の公演ということで、山下達郎も相当気合いが入っていました。

新発売のアルバムをひっさげてはいるものの、『Ray of Hope』からは4曲だけで、新旧250曲あまりの中からセレクトされた珠玉の24曲。毒舌のMCも炸裂しまくって、3時間半を越えるパフォーマンス。58歳。還暦まであと1年と1ヶ月の人のパフォーマンスではありませんね。今年最後と言うことで、1曲多めに歌ってくれましたよ。

「あえてガラパゴス化すると割り切って、自分のやりたいことをやる。」「懐メロと言われることもあるが、30年前の曲でも、演奏する側がパッションを持っている限りそれは懐メロにはならない」と言い切ってました。

2012年夏にはライブハウス公演をやるし、2013年は還暦ツアーをやるとのこと。楽しみですね。

このあと行かれる方は、2500円とちょっと高めではありますが、ツアーパンフレットはお買い忘れなく。「歌詞をめぐる作品回想録」という、歌詞にフォーカスをあてた作品解説が、ものすごく読み応えがあります。

セットリストはツアーが終わるまで、公開してはならぬというお触れだったので、ツアーが終わってから公開することとします。

年末に楽しい思いをさせていただきました。

2011.12.25

2011年のベスト~お買い物~

今年もずいぶん散財したなと思うのですが、今年手に入れたガジェットたちを振り返り、星を付けて、反省(?)したいと思います。

☆☆☆☆☆…大満足
☆☆☆☆ …満足。
☆☆☆  …まあまあかな。
☆☆   …買わなきゃよかった。
☆    …返品できるなら返品したい。

Apple関係はiPhone 4SとiPad2を買いました。今年はMacを買いませんでした。現在の、Macbook Airが相当気に入っているので。Macを買わなかったのは相当久しぶりな気がします。

「iPhone 4S」☆☆☆☆

買おうと思って、アップルストアに並んだら、まったく、列が進まず、30分ほどであきらめました。それ以来、「まぁ、4Sはいらないかな」と思っていましたが、たまたま通りがかったアップルストアで、「本日、全機種、すぐに手渡しできます」と言われて、「仕方なく」購入しました。64Gのホワイト、softbank版です。

感想と言われれば、色が白になったのと、容量が増えたので、itunesとの同期で、曲を削ったりする必要がなくなった。それだけです。


「iPad」☆☆

iPad2は今回スキップしようと思っていましたが、ふとした拍子で、ホワイトのWIFI版を手に入れました。もったいないことに、1回しか使っていません。Macbook Airを持ち歩いていると、iPad2はいらないというのが私の感想です。


購入したカメラは3台。

RICOH GR DIGITAL IV ホワイトエディション」(紹介記事)☆☆☆☆

GR DIGITALは初代から、ずっと、買い換え続けて購入しているので、発売当日に買いました。GR DIGITALの進化は、目には見えづらいけれど、使い心地、写りが、世代ごとにしっかりと進化しているというものです。だから、満足というか、自分の生活の一部になってしまっています。今年は、白づくしと言うことで、ホワイトを買ってみました。


OLYMPUS PEN E-P3」(紹介記事)☆☆☆☆☆

すでにマイクロフォーサーズは、パナソニックのG1などをもっているのですが、PENも第3世代になってかなり評価が高かったので、買ってみました。はじめ、合わなければ、手放そうと思っていたのですが、これが、とてもよかったです。写りもよいし、手にしたときの喜びが大きい。アートフィルターはとても楽しいのですが、自分の写真の腕が落ちそうなので、なるべく控えめにしています。


OLYMPUS XZ-1」☆

レンズが明るくて、ズーム付きのコンパクトもいいかなと思って買いました。写りはいいと思うのですが、微妙に大きく(GR DIgitalはポケットに入るけど、これは無理)、キャップ式のレンズで、普段持ちになりづらい。とてもいいカメラだと思うのですが、私の生活の中には入り込めず、ソフマップに売ってきました。


BOSE QuietComfort15」(紹介記事)☆☆☆☆

BOSEのノイズキャンセリングヘッドフォンなのですが、これ、おすすめです。飛行機の中でこれを装着すると、音楽なしでも、静寂が得られます。飛行機の中って、ものすごい音の世界なのですね。静寂が得られるので、音楽のボリュームはそれほど上げないでも繊細に聞こえます。海外旅行のときは手放せませんよ。1つ心配だったのは、電池の持ち。電池が切れると、音楽も聴けない仕組みなので。しかし、電池はかなりもつ印象ですし、どこでも手に入る単4なので、問題なし。


アユールチェア(紹介記事)☆☆

残念ながら、私には合わなかった。


モンブラン マイスターシュテュック P145」(紹介記事)☆☆☆☆

万年筆が手放せなくなり、ついに、モンブランに手を伸ばしてしまいました。来年は、146か149が欲しい。


2011.12.24

2011年のベスト~本(ノンフィクション)~

2011年のベスト本、ノンフィクション部門です。

ノンフィクションのベストは、ちょっと動かしがたいですね。ビジュアルが少ないとか、誰でも知っていることしか書いてないとか、批判もあると思いますが、私は、「正史」として、事実に忠実な1冊であると思っています。

スティーブジョブス」(紹介記事

2011.12.23

2011年のベスト~本(フィクション)~

私は、日記がつけられない子供でした。1ページ目に「今日から日記をつけます」と書いあるけれども、2ページ目以降は白紙の日記帳がたくさんたまっていました。

そんな私が、2000年から、かれこれ11年も、ブログ(始めた当初はブログではなかったですが)を続けられているのは、驚異的なことです。ブログのおかげで、あの時、何をしていたのか振り返ることができるのはよいですね。

2011年も残すところ1週間。いつものように、今年1年のブログを振り返りながら、「今年のベスト」企画をおこないたいと思います。

2011年のベスト企画は、まず本、フィクション部門から。

今年は、これまで何回もチャレンジして読み切れなかった「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」や「わたしを離さないで」という長編を読破することができました。本当は、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を今年のベストに選びたいのですが、20年以上前の本を今年のベストというのもなんなので、、、

ジェノサイド」(紹介記事)もおもしろかったのですが、ベストとしては、「ミレニアム1」とさせていただきたいと思います。

2011.12.22

積ん読本2011年12月

年内に、単著にメドを付けたいと思って、そっちに気持ちがいってしまって、なかなか本が読めません。週3冊くらいは買っているので、どんどん積まれていっています。

アメリカ出張の際に読んだ、ミレニアム1とマネーボールは面白かったですね。

というわけで、積ん読本と読了本の紹介です

「YUIGON ~もはや最期だ。すべてを明かそう。」

著者:浜田 幸一、出版社:ポプラ社 (2011-05-20)、ASIN:4591124460【amazon.co.jp

小説より、きっとおもしろいに違いないと思って買いました。


「モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか」

著者:ダニエル・ピンク、出版社:講談社 (2010-07-07)、ASIN:4062144492【amazon.co.jp

各所で話題になっている本ですが、この手の本は積み続けられる可能性が高いんだよな。


「物語論 (講談社現代新書)」

著者:木村 俊介、出版社:講談社 (2011-11-18)、ASIN:4062881292【amazon.co.jp

僕は、木村俊介さんのインタビューがとても好きです。これだけ若くて、上手はインタビュー記事が書ける人はなかなかいないです。私は、生まれ変わったら、インタビュワーか編集者になりたいと思っているのです。


「iPhone習慣術」

著者:堀 正岳、出版社:インプレスジャパン (2011-12-09)、ASIN:4844331175【amazon.co.jp

ただのiPhoneの使い方の本ではなく、iPhoneを使ったLifehack本です。


「Facebook HACKS!~仕事、生活、人生までもが一変する実践テクニック~」

著者:小山龍介、出版社:日経BP社 (2011-10-13)、ASIN:4822248720【amazon.co.jp

Facebookは、いまだに、よく使い方がわからないので、1冊くらい読んでみようと思って、本屋で見つけた本。


「医学部受験の闇とカネ (経営者新書)」

著者:長澤潔志、出版社:幻冬舎 (2011-11-28)、ASIN:434499812X【amazon.co.jp

医学部受験の歪んだ実態を赤裸々に暴くとは、言っても、たいしたことがなかった。


「「やめること」からはじめなさい (星海社新書)」

著者:千田 琢哉、出版社:講談社 (2011-11-25)、ASIN:4061385070【amazon.co.jp

いろんな本の焼き直しみたいな本で、本屋で間違って買ってしまった。


「スティーブ・ジョブズは何を遺したのか (日経BPパソコンベストムック)」

日経BP社、2011-11-26、ASIN:4822268705【amazon.co.jp

「Steve Jobs」があまりにビジュアルが少ないので、その補足として買いました。


「旅カメラPENとノスタルジック写真 ~フォトグラファーが教えるアートフィルター撮影テクニック (Books for Art and Photography)」

著者:山崎 麻里子、出版社:技術評論社 (2011-11-30)、ASIN:4774149381【amazon.co.jp

PENのアートフィルターは本当におもしろくて、ついつい使ってしまう。でも、これ使っていると写真の腕が上がらないんだろうなという罪悪感がいつもつきまとう。


「一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル」

著者:東 浩紀、出版社:講談社 (2011-11-22)、ASIN:4062173980【amazon.co.jp

小難しい本みたいだけど、是非とも読んでみたい。


「マネー・ボール (RHブックス・プラス)」

著者:マイケル・ルイス、出版社:武田ランダムハウスジャパン (2006-03-02)、ASIN:4270100281【amazon.co.jp

映画を見ようと思って、その前に読みました。マネーボールが、アスレチックスのサイバーメトリクスを使った、チーム強化法の話だということは知っていました。でも、それが、映画になるのかなと思っていましたが、ちゃんとドラマになっていましたね。面白い小説でした。


「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)」

著者:スティーグ・ラーソン、出版社:早川書房 (2011-09-08)、ASIN:4151792511【amazon.co.jp

「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)」

著者:スティーグ・ラーソン、出版社:早川書房 (2011-09-08)、ASIN:415179252X【amazon.co.jp

海外のサスペンスは苦手。その理由は登場人物の名前が覚えられないから。しかも、この小説は、スウェーデンが舞台で、登場人物の名前が、スウェーデン語で、さらに読みにくい、、、。(登場人物一覧が、すごく役立ちます)

しかし、その欠点を補ってあまりあるくらい、面白かった。本当は、10まで構想が出来ていたけれど、3を書き終えた時点で作者は急逝してしまったとのこと。

残りの2と3は大切に読もう。


「うほほいシネクラブ (文春新書)」

著者:内田 樹、出版社:文藝春秋 (2011-10-19)、ASIN:4166608266【amazon.co.jp

内田樹先生の映画評を集めたもの。正月に映画を借りてくるときの参考にしようと思って。


「統計・確率思考で世の中のカラクリが分かる (光文社新書)」

著者:高橋洋一、出版社:光文社 (2011-10-18)、ASIN:4334036457【amazon.co.jp

高橋先生の辛口は好きなんです。


「本へのとびら――岩波少年文庫を語る (岩波新書)」

著者:宮崎 駿、出版社:岩波書店 (2011-10-21)、ASIN:4004313325【amazon.co.jp

以前、こちらでも紹介した、宮崎駿氏が岩波少年文庫から50冊を選び、コメントを付けたのが、前半部。後半は、震災前後のエッセイを収めています。


2011.12.21

本の紹介「トラオ 徳田虎雄 不随の病院王」

「トラオ 徳田虎雄 不随の病院王」

著者:青木 理、出版社:小学館 (2011-11-30)、ASIN:4093798281【amazon.co.jp

「なんで、医者になりたいと思ったのですか?」よく聞かれますが、小学生くらいの時から、そうなると思っていて、なぜ、なりたいのかということは考えたこともありませんでした。でも、小学生の時に、「人体の不思議」みたいな本を読みあさっていたから、とにかく、人体のしくみや、病気のしくみ、そういうものを知りたいというのがあったのかもしれません。

中学生の時に読んだ本で、1つとても印象に残っている本があります。それが、徳田虎雄氏が書いた「生命だけは平等だ」という本です。ただ、ただ、圧倒されました。でも、心酔しなかったのは、どこか、キワモノのような印象を感じ取ったからかもしれません。

徳田虎雄氏は、皆さんご存じのように、徳州会グループを一代で作り上げた病院王であり、また、一方で、衆議院議員でもあった方です。徳之島の選挙活動のすごさも、よくメディアで報道されていました。

彼は、10年前にALSを患い、政界を引退しましたが、今でも、呼吸器を付けながらも、湘南鎌倉病院の特別室から、徳州会グループを動かしています。本書は、本人へのインタビューをはじめ、関係者への取材を元に構成した、徳田虎雄の半生記。

帯の「ぎょろり、ぎょろり」というのと、表紙の写真が写真が印象的。おもしろくてあっというまに読み切りました。


2011.12.10

total eclipse

2011.12.05

12.5

2011.12.02

「バイオ研究MegaLink:試薬・機器メーカー」10年ぶりに更新しました

昔から研究留学ネットをご覧になっている方はご承知のように、元々このサイトは、研究留学をサポートし、研究者のサポートをするサイトとして誕生したわけですが、私の留学から10年経ち、実際に実験で手を動かすこともなくなってしまったために、更新を放置している情報があちこちに存在します。ですから、今では、「研究留学ネット=管理人のブログ+α」のようになってしまっています。

バイオ研究MegaLinkも、私が自分で試薬とかを購入することがなくなってしまったので、ずっとそのままにしておりました。この10年間でバイオメーカーは次々と合併統合を繰り返し、とてもフォローできる状態でなかったというのもあります。

でも、大変、親切な読者の方がいらして、「バイオ研究MegaLink:試薬・機器メーカー」の、リンクをすべて修正して、コメントもアップデートして下さった資料を送って下さいました。匿名でいいですということなので、ここで名前をあげてお礼をすることはできませんが、ありがとうございました。

というわけで、「バイオ研究MegaLink:試薬・機器メーカー」を全面改定しました。

2011.12.01

本の紹介「日本人研究者のための絶対できる英語プレゼンテーション」

「日本人研究者のための絶対できる英語プレゼンテーション」

著者:Philip Hawke、出版社:羊土社 (2011-11)、ASIN:4758108420【amazon.co.jp】【目次

タイトルの通り、日本人研究者が英語プレゼンテーションができるようになるための指南書。英語だけの問題ではなく、スライドの作り方、言語コミュニケーション、非言語コミュニケーションまで網羅しています。若手日本人研究者の発表をネタに、解説を進めています。

たくさんの文例が載っているわけではなく、本当に、この一冊で「絶対できる」ようになるわけではありません。ただ、できるようになるための、インターネットサイトやPodcastの紹介などもしており、親切な本です。どちらかというと、実は、指導者向けに最適な本なのではないかと思いました。この本には、英語プレゼンテーションをおこなう際の詳細なチェックリスト(100を越える)が冒頭に載せてあり、それに沿って解説が進んでいます。このチェックリストを元にしながら、指導するのは、とても有効だと思いました。

発音の部分にもかなりのページを割いていますが、やはり、Nativeにチェックしてもらわないとダメなんだろうと思いました。

原稿を読むべきかどうかについては、この本では、スクリプト(原稿)を暗記して、本番では、それを見ないで発表することを勧めています。そう言う経験を何回か経験すれば、だいぶ、慣れてくるのではないかということでした。

意外に感心したのは、次の2点。

英語でのプレゼンテーションでは、できるかぎり、会話調の英語をつかうべきだということ。具体的には、フォーマルに聞こえるラテン語系の動詞を避けて、ゲルマン語系の動詞を使う。受動態ではなく能動態を使う。抽象的な概念を示す名詞(たとえば、depletion)は、同等の動詞(we depleted)に置き換える。といった具合です。

レーザーポインターはうまく使えない人が多い(グルグル回して、見づらい)ので、レーザーポインターが必要なくてもすむようなアニメーションを使うのが効果的と主張しています。確かに、それはそうかもしれません。あと、最近は、スクリーンではなく、液晶ディスプレイが導入されている会場ってありますよね。あれ、実は、レーザーがすごい見づらいのです。私も前回の市民講座は立派なホールだったのですが、液晶ディスプレイだったので、レーザーがまったく映らず、指で指したりして苦労してやりました。そう言うこともあるって事は知っておいた方がいいですね。

ということで、研究室に1冊あるとよい良書です。


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