「下町ロケット」と「ジェノサイド」
先日の積ん読本でも紹介しましたが、「下町ロケット」と「ジェノサイド」両方ともなかなか面白かったです。もちろん、両方とも予定調和的な結末を迎えますので、その辺を、なだかなぁと思い始めてしまえば、底の浅さが見えてしまいますが、エンターテイメントとしてはどちらもよくできた本だと思います。
両者に共通しているのは、理系的な専門知識が満載な事、男中心のストーリー展開と言うことでしょうか。
どちらがおすすめかと言えば、「ジェノサイド」です。スケールが大きく、展開が早く、みるみるはまっていきますね。薬学、医学、生物学の知識が結構出てきますが、実現可能かどうかは別にして、かなり、いい線を行っているように思います。SFですから、もちろん、現実的に可能なストーリーではないですが。イメージは、「ジュラシックパーク」とか「パラサイトイブ」を読んだときに似ています。高野和明さんというのは、特に、生物学を学んだこともないようですから、それで、ここまで書ききるのは見事です。ただ、半分は、戦争物ですから、好き嫌いは分かれると思います。私は、久しぶりにむさぼるようにして、一日で読み切ってしまいました。そのくらい、「はまる」本だと思います。
秋の夜長にどうぞ。
PS. 高野和明氏は私の中学高校の1年先輩でした。江戸川乱歩賞を取られた「13階段」も読んでみよう。