川崎和男のDream Classroom
ずっと、一度は見てみたかった、川崎和男先生のプレゼンテーション。
ようやく見ることが出来ました。
川崎和男先生は、20代で交通事故に遭い、その後、車いす生活を送られていますが、伝統工芸品から、メガネ、ロボット、人工心臓まで、数多くのデザインを発表されています。人工心臓のデザインで医学博士も取得されています。一時、Appleのデザイナーをされていて、以前、Mac Powerのコラムを連載されていました。私は、そのMac Powerのコラムでファンになりました。
会場となったApple Store銀座の3階ホールは超満員。
プレゼンテーションは全編、Keynote。確かに、Keynoteでここまで出来るのかというプレゼンテーションでした。ただし、私のプレゼンテーションはこうあるべきというポリシーにはあっていません。内容を伝えるなら、もっとシンプルなものを使うと思います。背景が常に動画で、トランジションエフェクト使いまくり。自分の大学院生が、こんなプレゼンを作ったら、認めません。
それが、許されるのは、川崎先生だからです。
1時間のプレゼンテーションは、夢のように過ぎました。
とりあえず、走り書きしたメモから、いくつか気になるフレーズを紹介します。
- 高校時代、医学部に行って、小説家になりたいと思っていた。
- PowerPointを使っている人はバカだ。自分の研究室でPowerPointを使っているやつがいたらぶん殴る。(その理由を質問されていましたが、ちょっとはっきりしなかった)
- Windowsを使っている人は、たいした人間にならない。
- 近々、大阪大学をやめて、おそらく都内の新しい大学に移る予定である。
- 現時点で、デザインがよいプロダクトと認めるのは、ダイソンの扇風機、バング&オルフセンのフルート型めざましBeoTime、ホンダの二輪車(どのモデルを指しているかは不明)、川崎和男氏デザインのキーボードの4つ。
- みんな、もっと修行をしなければならない。私は、毎日ブログを書くことを自分に課している。これは、本当につらい修行である。
- 死んでいる人ともっとつきあうべきである。死んでいる人とは、本の中の人物である。本を早く読むことは重要。本を読んで頭が痛くなるなどと言っている人は死んだ方がよい。
- そして、最後に、ペン回しをしましょう。川崎研に入る人には、すべてペン回しをするように指導している。
川崎先生は、予想通り、はっきりとした物言いをする方でした。確かに、毒舌ではあるのですが、実際には、とてもウィットに富んだチャーミングな先生でした。
一応、KeynoteのTIPSを教えることが目的だったのですが、残念ながら、即興で、一からKeynoteプレゼンテーションを作るデモンストレーションは時間切れで、なしとなりました。いつか、見てみたいですね。
あっ、Macマニアとしては、POPEYEのデモンストレーションがうれしかったです。POPEYEは川崎先生がAppleにいらした際に、デザインをされたものの、陽の目を浴びなかったマシーンです。現存する実機も見せていただけました。
あっ、僭越ながら、名刺交換させていただきました。
川崎先生の著作は、
「川崎和男 ドリームデザイナー―課外授業ようこそ先輩・別冊 」
あたりがおすすめ。