2010.04.29

本の紹介「1Q84」

1Q84のbook1book2book3と一気に1週間あまりで読み切りました。

book1book2だけを読んだら、ただのエロ小説なのではと思う人も多いかもしれませんが、book3を読めば、これは、純愛小説なのであろうというのが私の感想です。私はどちらかというと、村上春樹作品のシンボルや比喩の多さに、途中で疲れてしまうので、たぶんにミステリーの要素も含んでいるせいか、これだけ分厚い3冊を短期間で読み終えられたことに少々ビックリしています。

book3が出ると、アナウンスされた時点で、book1book2book3が出てからにしようと思って、積ん読状態にしておいたのですが、book1book2を早々に読み終えてしまった人には、book3をどのような思いで読んだのでしょうかね。

噂では、book4が出るとか。でも、Happy Endが大好きな私としては、もう、book3で終わりでいいじゃないかという思いもあります。

いろんなレビューを読んでいると、批判的なコメントも結構ありますが、小説というのは、作者と読者の関係のみで決まるわけですから、そういうものは、無視して、、、、

私は、1Q84好きです。

 

 

2010.04.25

魔の領域

私は、方向感覚は比較的いいほうだ。というか、自分では相当いい方だと思っている。

初めて訪問した都市でも、地図を一度ちらっと見ただけで、だいたいどこにでもたどり着ける。しかも、それを、ずっと忘れないので、「こちらには、何度も来たことがあるのですか」と聞かれることが多い。

しかし、そんな私にも、一カ所だけ苦手にしている場所がある。

子供の時、バミューダトライアングルというのがはやった。その地域に入ってしまうと、方向感覚がなくなって、飛行機や船が遭難するというものである。

私にとってバミューダトライアングルのような場所が、お茶の水なのである。

総武線を降りようとすると、必ず、東西と南北を間違える。お茶の水は、大学時代にも週に何回も通った通った場所である。それなのに、今でも、聖橋口は東側だからと、理屈で考えないと間違えてしまうのである。

今日も、またしても、180度反対の方向に向かって歩いていた。

2010.04.19

おすすめのドラッカー本

ドラッカーは、イメージとして、企業経営に関する本が多いように思うかもしれませんが、決してそんなことはなく、企業経営に関わらない人にも有益な本が多いです。

ドラッカーの著作を何冊か持っているのですが、私が読み通した本は「経営者の条件」だけ。他の本はパラパラ程度だったので、もう一度、読んでみたいなと思ったら、本屋で見つけたのは、「週刊 ダイヤモンド 2010年 4/17号」。もっと知りたいドラッカー特集をしています。もし、ドラッカーの膨大な著作の中からどの本を読めばよいのか、そのガイドとなります。

さて、「週刊 ダイヤモンド 2010年 4/17号」を読んで、このブログを読んでいるような方々にお勧めする本は以下の3つだと思います。

プロフェッショナルの条件

著者:P・F. ドラッカー、出版社:ダイヤモンド社 (2000-07)、ASIN:4478300593【amazon.co.jp

これが、第一番目におすすめでしょうね。

原書名は『THE ESSENTIAL DRUCKER ON INDIVIDUALS』で、著作10点、論文1点から個人の生き方に関するエッセンスを抜き出し、ドラッカー自身が加筆・削除・修正したものです。つまり、オリジナル版ではなく、ベスト盤のような位置づけですが、はじめて読むドラッカー本として、おすすめ。


経営者の条件

著者:P.F.ドラッカー、出版社:ダイヤモンド社 (2006-11-10)、ASIN:4478300747【amazon.co.jp

経営者の条件というタイトルがよくないと思うのですが、この本は、知的生産をする人には、非常に示唆に富んだ好著です。原著のタイトルは、The Effective Executiveで、ドラッカーは成果を上げる人のことをすべて、エグゼクティブと呼んでいます。

私は、選書版を持っているのですが、選書版にはない、序章「成果をあげるには」が入っているらしいので、買い直そうと思っています。


マネジメント [エッセンシャル版]

著者:P・F. ドラッカー、出版社:ダイヤモンド社 (2001-12-14)、ASIN:4478410232【amazon.co.jp

マネジメントになるので、3番目と言うことにしましたが、この本がドラッカーの代表作であり、『もしドラ』のネタになった本です。


下記の2部作は、北海道の熱心なドラッカリアンの佐藤等氏が書かれた、ドラッカーの理論を実践するためのワークブックです。

本の中には、実践シートがついていて、そこに、自分の手で書き込む形式になっています。ドラッカーのたくさんの著作のエッセンスが集められていて、すぐに、ドラッカー理論を実践したい人にはよいかもしれません。

実践するドラッカー【思考編】佐藤 等[編著]、ダイヤモンド社

「強み」「貢献」「集中」など、自分自身を「成長」させるために必要な「思考」をテーマにしています。

実践するドラッカー【行動編】佐藤 等、ダイヤモンド社

「時間管理のコツ」のほか、意思決定・決断の要諦、目標管理の方法、計画と実践の秘訣など、成果をあげる人の行動習慣をテーマにしています。

2010.04.18

川崎和男のDream Classroom

ずっと、一度は見てみたかった、川崎和男先生のプレゼンテーション。

ようやく見ることが出来ました。

川崎和男先生は、20代で交通事故に遭い、その後、車いす生活を送られていますが、伝統工芸品から、メガネ、ロボット、人工心臓まで、数多くのデザインを発表されています。人工心臓のデザインで医学博士も取得されています。一時、Appleのデザイナーをされていて、以前、Mac Powerのコラムを連載されていました。私は、そのMac Powerのコラムでファンになりました。

会場となったApple Store銀座の3階ホールは超満員。

プレゼンテーションは全編、Keynote。確かに、Keynoteでここまで出来るのかというプレゼンテーションでした。ただし、私のプレゼンテーションはこうあるべきというポリシーにはあっていません。内容を伝えるなら、もっとシンプルなものを使うと思います。背景が常に動画で、トランジションエフェクト使いまくり。自分の大学院生が、こんなプレゼンを作ったら、認めません。

それが、許されるのは、川崎先生だからです。

1時間のプレゼンテーションは、夢のように過ぎました。

とりあえず、走り書きしたメモから、いくつか気になるフレーズを紹介します。

  1. 高校時代、医学部に行って、小説家になりたいと思っていた。
  2. PowerPointを使っている人はバカだ。自分の研究室でPowerPointを使っているやつがいたらぶん殴る。(その理由を質問されていましたが、ちょっとはっきりしなかった)
  3. Windowsを使っている人は、たいした人間にならない。
  4. 近々、大阪大学をやめて、おそらく都内の新しい大学に移る予定である。
  5. 現時点で、デザインがよいプロダクトと認めるのは、ダイソンの扇風機バング&オルフセンのフルート型めざましBeoTime、ホンダの二輪車(どのモデルを指しているかは不明)、川崎和男氏デザインのキーボードの4つ。
  6. みんな、もっと修行をしなければならない。私は、毎日ブログを書くことを自分に課している。これは、本当につらい修行である。
  7. 死んでいる人ともっとつきあうべきである。死んでいる人とは、本の中の人物である。本を早く読むことは重要。本を読んで頭が痛くなるなどと言っている人は死んだ方がよい。
  8. そして、最後に、ペン回しをしましょう。川崎研に入る人には、すべてペン回しをするように指導している。

川崎先生は、予想通り、はっきりとした物言いをする方でした。確かに、毒舌ではあるのですが、実際には、とてもウィットに富んだチャーミングな先生でした。

一応、KeynoteのTIPSを教えることが目的だったのですが、残念ながら、即興で、一からKeynoteプレゼンテーションを作るデモンストレーションは時間切れで、なしとなりました。いつか、見てみたいですね。

あっ、Macマニアとしては、POPEYEのデモンストレーションがうれしかったです。POPEYEは川崎先生がAppleにいらした際に、デザインをされたものの、陽の目を浴びなかったマシーンです。現存する実機も見せていただけました。

あっ、僭越ながら、名刺交換させていただきました。

川崎先生の著作は、

プレゼンテーションの極意

川崎和男 ドリームデザイナー―課外授業ようこそ先輩・別冊

あたりがおすすめ。

2010.04.17

本の紹介「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

著者:岩崎 夏海、出版社:ダイヤモンド社 (2009-12-04)、ASIN:4478012032【amazon.co.jp

表紙を見て、ちょっと、電車の中では読みにくいなぁと思っていたのですが、ベストセラーになっている『もしドラ』を読みました。

もしドラ』は、都立高校の野球部のマネージャーになった川島みなみが、勘違いから手にしたドラッカーの『マネジメント』を参考に、野球部の強化に取り組み、甲子園を目指すという青春ストーリーです。実は、野球部のマネジメントを題材とした、ドラッカーの理論のケーススタディになっています。

野球部のマネージャー業にでもドラッカーの『マネジメント』は通用することを通して、ドラッカーの考え方の普遍性を示すことになる不思議な本です。好き嫌いは分かれるかもしれませんが、私は、よくできたドラッカーの入門書だと思いました。

著者の岩崎氏は、AKB48を秋元康氏と一緒にプロデュースしていた方で、主人公の川島みなみも、AKB48の峰岸みなみがモデルなのだという。私は、AKB48まったくわからないのですが、AKB48好きな人にもお勧めな一冊。

もう少し、ドラッカーをきちんと読みたい人のお薦め本は、、、、次のエントリーで。


2010.04.16

私が好きな人の共通点

久しぶりの京都。

最近、バタバタと慌ただしい中で、私が敬愛してやまないI先生と久しぶりにお会いでき、力をもらいました。夜は、京都大学の親友と食事をしました。

学会場でお会いしたI先生のことを後輩たちが知らないというので、それは、腎臓の世界ではもぐりだと言って、I先生を後輩たちを紹介しました。特に、意図はなかったのでしょうけど、後輩が「出世されると、お忙しいのでは、、、、」と口をすべらしたら、I先生は、「君ね、若いときから、出世とか考えるもんじゃないよ」ときつい一言。

I先生や京大の友人を初めとして、自分が好きな人の共通点はなんだろうと、なかなか一言で言えずに困っていたのですが、このとき、はっと気がつきました。

私が好きな人、仲良しな人、仲良くなりたい人というのは、「自分のやりたいことを第一に考え、実際にそれをやっている人」なんですね。I先生はもちろん、京大の友人も、それなりの地位にいるのですが、自分の地位とか、さらなる出世とかにしばられず、自分のやりたいことを最大限に尊重している。だから、傍目に見て、達観しているように見えるのです。もちろん、仕事で自分のやりたいことをやれるのは、それなりの立場が必要ではあります。でも、些事にこだわらず、自分のやりたいこと、やるべきことに集中しているのが、魅力的に見えるのです。そんな方々と話していると、痛快なのです。

私自身も「自分のやりたいこと-centeredな人」であり続けたいと思っています。

2010.04.13

積ん読

本屋が好きなので、しょっちゅう出かける。1回出かけると、せっかく来たのだからと、5、6冊買い求める。家でパラパラとするものの、なかなかじっくり読む時間がない。でも、また、本屋に行ってしまう。

時に、献本をいただいたりする。amazonでまとめ買いなどしてみる。

いつの間にやら、私の机の上には積ん読本が山になっています。

献本いただいた、「研究者の英語術」「理系大学院留学」ただいま、じっくり読んでおりますので、書評の方は、もう少しお待ち下さい。

2010.04.03

松山

飛行機の窓からしまなみ海道の小さな島々が見えてきた。西日を浴びてきろきらと海面が輝く。海と山、もっとも日本的な風景なのであろう。

小島の漁村を歩く人が認識できるくらいの高度を保ちながら飛行機が飛ぶ。

機体より高い山が見えてきたかと思ったら、着陸のショック。

松山空港への到着である。

空港内は、「坂の上の雲」一色。そのまま、車に乗り換え、今日の目的地宇和島に向かう。

(中略)

宇和島の方々はとても暖かい方々であった。残念ながら、宇和島に泊まらず、松山泊となる。

一仕事した後に、1時間半の車での移動。今日は、瀬戸内の魚に舌鼓をうち、ビールを飲んだだけで、爆睡する。

飛行機までの短い時間、少しだけ、松山市内を回ることにする。定番コースと言えば、松山城と、坂の上の雲記念館だと、地元の人は言う。坂の上の雲はあまり詳しくないので、ちょうど桜が満開を迎えた松山城へと向かう。

松山城は、小高い山にある、きれいな城で、本丸には、リフトかロープウェイで登る。

お城も桜もきれいであったのだが、私として、とても気になったのが本丸広場でおこなわれていた「第41回全国野球拳大会」。第41回?全国?かなり興味があったのだが、時間がなく、大会を見学することはできなかった。

Wikipediaによれば、松山発祥の野球拳は、お色気の要素はないらしい。

松山の最大の名物と言えば、道後温泉である。道後温泉本館は「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルとして有名である。本来、前日の夜に行こうと思っていたのだが、夜10時にはしまってしまい、入湯できなかった。

この日も、20分しか時間がなかったのであるが、一生これないかもしれないと思って、無理して、入湯した。

なるほど、りっぱなたたずまいであるが、なにぶん昼なので、、、、情緒はあまりない。

ここの、システムは、相当変わっていて、一言で説明するのは難しい。詳しくは、こちらを見ていただくとして、簡単に言えば、松竹梅の3段階があって、それぞれに価格なりのオプションがつけられている。とりあえず、松にした。松だと、霊の湯と神の湯の両方に入れて、個室が、80分借りられて、タオルや浴衣が借りられる。

温泉はたいしたことはありませんよと、地元の人に言われていたが、その通り。温泉と言うより、限りなく、銭湯に近いものである。

個室では、お茶と坊ちゃん団子が出された。

慌ただしく、道後温泉を出たあとには、名物と言われる伊予の鯛飯をいただく。鯛茶漬けに近いものであるが、あらかじめ、鯛を醤油タレにつけ込み、それをご飯の上に載せた上、醤油タレをかけていただく。

慌ただしく、松山を去る。

いずれにしても、「坂の上の雲」を読もう。読んだ後、松山に行けば、もっと楽しいに違いない。

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