2009.07.31

ノースカロライナ州の運転免許取得体験談

ノースカロライナ州の運転免許取得に関してまいこさんから体験談をいただきましたので、紹介いたします。

ノースカロライナ州のチャペルヒルのUNCに留学中の者(J1)です。

運転免許取得について、他の州と若干状況が異なるのでご参考までに情報をお伝えいたします。ノースカロライナ州の運転免許センターNorth Carolina Division of Motor Vehicles (NCDMV)によると、

  1. ノースカロライナ州では国際免許証は有効ではなく、
  2. 州内で運転をする場合は「日本の有効な免許証」を携帯する必要がある。また、転入者は転居後60日以内に運転免許または練習許可証を取得する必要がある

とされています。以下に様々な条件、試験内容や感想を示します。

(必要書類)

  1. 住民であることの証明(銀行や公共サービスの請求書、現在有効な保険証やその契約書で書類に現住所が印刷されているもの)
  2. 年齢及び身分の証明
  3. ソーシャルセキュリティー番号: SSN(SSNが取得出来ない場合は個人納税者番号ITINを提示)
  4. 州内で有効な自動車損害賠償責任保険証明書(原本がまだ無い場合は書式DMVの書式DL-123または証書の複写を発行日から30日間なら使用可能)

私の場合は、転入後60日を過ぎていたのですが問題なく免許を取得出来ました。また上記1~3のかわりにDMVのPhoto ID(state ID)の提示のみで済みましたが、公的文書としてDS2019の提示を求められました。Photo IDとはDMVで発行されている非運転免許証で、パスポート代わりにID証として日常生活で汎用されています。大学のJ1オリエンテーションの際に作成を勧められました。作成の際にはDS2019、パスポートを含めた二種類の写真付ID、SSN及び住所の証明が必要です。

(新規取得要件)

  • 視力(視力測定器を覗き込み、指定された列の文字を左から読む)
  • 交通標識(視力測定器内に見える標識を番号順に読む、後半は標識内の文字が省かれた標識を見て省かれた文字を答える)
  • 運転知識(コンピュータ試験25問、8割正答で合格します。6問間違った時点で試験は自動的に終了します。日本語で受験可能)
  • 運転技能試験(停止したままブレーキ、ウインカーの正常作動を確認、その後は試験監を助手席にのせて路上試験にて標識に注意しながら走行する。細い道でスリーポイントターンを行う)

以上が無事終了すると小切手で料金を払い($4.00/year)、写真撮影を終えると無事免許証がもられます。他には有権者登録や臓器提供プログラムなどの署名について教本に書かれていますが、私が受験した時は特にありませんでした(留学者には不要)。教本はノースカロライナ日本センターの情報サイトからオンラインで入手可能です。http://www.ncsu.edu/ncjapancenter/DHB/index.html

私が試験を受けた日は待合室が込んでおり、試験監も機嫌を損ねて苦情を言う受験者の対応に追われていました。待ち時間が長く受験者が途中で帰ったり、興奮して運転試験問題を解けずに途中で帰って行く者も居ました。待ち時間は教本を確認しながら気長に過ごすことをお勧めします。

有効な情報として、チャペルヒル・ダーラム日本人会のサイト内にも情報が有ります。体験談の中では具体的な模擬試験問題を作成されている方のサイトも紹介されています。このサイトでは対応の良いofficeとしてDurham southを紹介していますが、私の行ったCarrboro(UNCキャンパスから比較的近いCarrboro Plaza内)も試験監の対応は良かったです。

2009.07.24

大阪にて再会

大阪にて、Hさんと食事をしました。

Hさんとは、9年くらい前に、知り合ってから、3回しか会ったことがないのですが、自分の中でとても大きな位置を占めている人です。

優柔不断な自分に比べて、筋が通っている、いやなことはいやという、まっすぐ前を向いている、そんな印象の方です。

「どうやったら、優柔不断でなく、Hさんのようになれるんですかね」と聞いたら、「自分は、失うものがありませんもん」とおっしゃいます。客観的に見たら、そんなことはないのですけど。確かに、自分は今まで築き上げてきたものに執着しすぎなのかもしれません。

私の最近の悩みを聞いていただいたのですが、「そうですよ、やりたくないことはやらないで、好きなことだけしたらいいんですよ」って言ってくれるのだと思っていました。でも、予想に反して、「なかなか、そうはいかないんじゃないですか」というご意見。

今までは、頼まれたことは断らない、自分の仕事の幅を広げるということをモットーにやってきたのですが、この年になったら、人生の中で、やりたくないことやっていたら、好きなことをやる時間がないということがわかってきて、何をしたいかより、何をしたくないかを自分の中で明確にしようと思っていたのです。

やっぱり、もう少し、もがきつづけなければいけないんですかね。

あっ、ちなみに、初めの2枚の写真は新天地の串カツになっていますが、二人で食事したのは、稀凡(きぼん)という、北新地にある、とてもうまい店でした。野菜もうまかったし、肉(3枚目の写真)もうまかったな。4時間くらい語りあかしました。

次は、東京でやりましょう。

2009.07.20

iPhoneに入れているアプリ

私のホーム画面、第2画面、第3画面に置いてあるアプリをさらしてみます。

日頃、MacBook Airを持ち歩いていることもあって、あまり、アプリは購入していません。あまり、参考にならないかもしれませんが。しかも、第3面以外は無料ソフトばかり。

第1面

第1面には、基本的に1日1回はさわるソフトが並べてあります。デフォルト以外で並べているのは、

駅探エクスプレス(乗り換え案内):キラーソフトともいえる乗り換え案内アプリ

Remember The Milk:To doソフトはいろいろ試したのですが、最終的には同期が早くシンプルなRTMに落ち着きました。

WeightMan:体重管理アプリ。

Evernote:Evernoteのすばらしさは、別の機会にお話しします。

TwitterFon:Twitterアプリ。

 

第2面

第2面には、1週間に一度くらいさわる頻度のアプリをおいています。デフォルト以外のものは、

Gengou Free:西暦と和暦を換算してくれるアプリ

Remote:KeynoteをiPhoneでコントロールするアプリ

通貨コンバーター:通貨のレートを調べるアプリ

郵便番号検索:郵便番号を検索するアプリ

Big Canvas PhotoShare:写真を共有するアプリ

産経新聞:産経新聞がそのまま読めるアプリ。電車の中での暇つぶしに最適。なぜ、これが無料かわからない。

Wikipanion:wikipediaを調べるアプリ。

MedCalc (medical calculator):様々な医療計算のアプリ。

eGFRapp:最新の日本腎臓学会指定のeGFRに対応しているアプリはこれしかないかな。

Google Mobile App:Google検索をするときは、Safariの検索窓を使うより、こちらを使う方がいいかも。

Skype:3Gでも使えるようになれば、もっと使うチャンスは増えると思うのですが。

FastFinga:手書きのメモアプリ。

食べログ:食べログを検索するアプリ。

 

第3面

第3面はゲームとか、脱力系アプリです。

Enigmo:ゲームアプリ

Morocco:オセロのアプリ

Sudoku:数独のアプリ。やり始めるとあっという間に時間が過ぎていくので、なるべくやらないようにしています。

SameGame:ゲームアプリ。

Aqua Forest:iPhoneならではのゲームアプリ。

陰陽占い:占いアプリ。

Super Monkey Ball:iPhoneならではのゲームアプリ。

ボンバーマン TOUCH:iPhoneならではのゲームアプリ。

FingerPiano:iPhoneでピアノがひけるアプリ。

Ocarina Spirit:iPhoneでオカリナがひけるアプリ。

PocketGuitar:iPhoneでギターがひけるアプリ。

Lightsaber Unleashed:スターウォーズファン必携のアプリ。

Koi Pond:いやし系のアプリ

へぇボタン:へぇボタン。脱力系アプリ。

myLite Flashlight:暗いところで意外と便利なアプリ。

Crazy Mouth (Lite):脱力系アプリ。

2009.07.19

iPhoneの画面キャプチャの方法

これから1ヶ月は、iPhoneの話題に徹しようと思います。時には、他の話題も書くと思いますが。

まずは、これから、記事を書いていくために必須の、iPhoneの画面キャプチャの方法です。

ホームボタンを押しながら上部右のスリープボタンを押します。画面が一瞬白く光り、カメラロールにキャプチャ画像がjpgで保存されます。メールでコンピュータに送ります。

とりあえず、次のエントリーで、私のホーム画面、第2画面、第3画面に置いてあるアプリをさらしてみます。

2009.07.18

オリンパスE-P1、迷う

最近、買おうか、買うまいか非常に迷っているものがあります。

デジタルPENこと、オリンパス PEN E-P1です。パナソニックのlumix G1に続く、マイクロフォーサーズ規格のデジタル一眼カメラです。

私がこのカメラを持つとしたら、日頃、鞄に入れて、スナップ写真を撮ることがほとんどになるでしょう。

そう考えた場合に、現在同じような使い方をしているGR2と比べてみると、利点は、

  1. 画質
  2. モノを持つ快感を得られる。
  3. レンズが入れ替えられる(でも、おそらく、M. ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8をつけっぱなしにするので、たいしたメリットではない)。

一方、欠点は

  1. 重たい
  2. フラッシュなし(普段はめったにフラッシュ使いませんが、緊急避難的に使うこともあり)
  3. ファインダーがない。これもGR2と同じではありますが。

こう考えると、GR2に加えて、デジタルPENをもつ利点はあまりないような。でも、付属するパンケーキレンズ「M. ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」は欲しい。それをlumix G1につけたい。でも、「M. ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8」単独だと35910円でかなり割高。GR2もそろそろ、モデルチェンジのタイミングだし、待とうかな。

2009.07.17

讃岐さん

讃岐さんといえば、「麻酔科研修チェックノート」「新版 文献管理PCソリューション」「最新EndNote活用ガイド デジタル文献整理術」とたくさんの良書を書かれている尊敬する方。今回、お誘いいただいて、一緒に本を書くことになりました。なんか、ずいぶん前から知り合いのような気もするのですが、お会いするのは初めてです。単著で、1冊の本を書くというのは、相当な方です。私は、4冊本を出していますが、未だ、本当の意味での単著はありません。

今回、参加する本の内容は、まだ、書けないのですが、編集者の方も、社長さんも大変いい方で、とてもいい本になりそうな予感。

2009.07.16

大沖縄展

毎年7月に伊勢丹新宿店でおこなわれる、最大規模の沖縄物産展である「大沖縄展」。今年は、7月22日から29日の開催だそうです。今年は、沖縄に行くチャンスがなさそうなので、いろいろ買いたいなぁと思っています。

まず、外せないのが、来月でお店を閉めてしまうと聞いた(from さとなお.com)山本彩香さんの豆腐よう。私が好きなアロハシャツブランドのPAIKAJI。革製品のRAKUSYOU以前紹介した、私の大好物「石垣島ラー油」も、ついに在庫が尽きてしまったので、買いたいのですが、整理券配布とかなっているので難しいでしょうね。最近、沖縄に行ってもなかなか手に入らなくなってしまった「石垣島ラー油」。楽天とかではかなり高額な値段がついています。そのほか、欲しいものだらけ。土日が、出張と重なってしまっているので、いついこうか思案中。

2009.07.15

本の紹介「新人デザイナーのためのデザイン・レイアウトが上手になる本」

「新人デザイナーのためのデザイン・レイアウトが上手になる本」

著者:柘植 ヒロポン、出版社:ソシム (2008-07)、ASIN:4883376109【amazon.co.jp】【bk1

スライドやポスターなど、ちょっとしたデザインが必要になることって、私の世界でもあります。そうしたときに役立つ、デザインの原則や、気の利いたデザインのヒントをくれます。本書ではデザインの4要素、文字、写真、配色、構成で4章に分かれています。 悪い例と、それをどうやって直すと、よくなるかが示されていて、とても実践的。

その手の本としては、「ノンデザイナーズ・デザインブック」がベストセラーです。こちらもおすすめ。


2009.07.14

本の紹介「たのしい写真―よい子のための写真教室」

「たのしい写真―よい子のための写真教室」

著者:ホンマ タカシ、出版社:平凡社 (2009-05)、ASIN:4582231179【amazon.co.jp】【bk1

この本、青山ブックセンターで見つけたのですが、タイトルの『たのしい写真』とは裏腹に、写真家ホンマタカシ氏による、かなり本格的な写真論です。

私にとっては、写真技術と写真集をつないでくれた本。今まで、有名な写真家の写真を見て、どこがいいのかわからないということがたくさんありましたが、この本を読み終えると、少しわかったような気がします。気がしただけかもしれませんが。


2009.07.13

本の紹介「白衣のポケットの中―医師のプロフェッショナリズムを考える」

「白衣のポケットの中―医師のプロフェッショナリズムを考える」

著者:宮崎 仁、出版社:医学書院 (2009-04)、ASIN:4260008072【amazon.co.jp】【bk1】【目次

日本内科学会プロフェッショナリズム委員会のワーキンググループによるプロフェッショナリズム論をまとめた1冊です。医学教育では、医師のプロフェッショナリズムの関心が高まっていますが、まとまった本はありませんでした。プロフェッショナリズムは非常にプロフェッショナリズムはこうあるべしというのもなかなか結論が出ないものですが、医師のプロフェッショナリズムに真剣に正直に本音を、各先生が書かれているのがとても、印象深い好著です。


2009.07.12

音楽の紹介「CHRONICLE 2001-2009」畠山美由紀

CHRONICLE 2001-2009

畠山美由紀、2009-06-24、ASIN:B00249LS7Y【amazon.co.jp

私が、今、好きなアーチストを3人あげろといわれれば、土岐麻子キリンジ、そして、畠山美由紀になるでしょう。たぶん。

もしかしたら、山下達郎とか古内東子も入るかもしれないけど、ライブがあれば、行きたいと思うのは、さっきの3人でしょう。土岐麻子、キリンジ、畠山美由紀は、知名度は高いとは言えないかもしれませんが、アラフォーな人が聞くには、とってもいいです。だまされたと思って一度聞いてみてください。

その中でも、畠山美由紀は、知らない人も多いかもしれませんが、そんな人にぴったりの、ベスト盤が出ました。それが、「CHRONICLE 2001-2009」です。私、好きなアーチストのベスト盤はあまり買わないのです。なぜなら、全部アルバムを持っているので。しかし、このアルバムには、いままでCDになっていない曲が結構入っているので、買うことにしました。iTune Storeでも売っているのですが、partial アルバムになっているので、CDを買いました。そしたら、本人によるライナーノーツが載っていました。ラッキー。

シングルになっている曲はどれもいいなぁ。あと、Somethin' Stupidをリリーフランキーさんと歌っている。これが、渋い。大人のデュエットですね。Gloria Chapelのライブ音源なんかも入っていて、彼女の魅力が存分に発揮されたアルバムです。


2009.07.11

酒豪伝説

「最近、また、更新頑張ってますね」と、声をかけられることが多く、頑張って更新しようと思っています。

私は、もともと酒席は好きなものの、あまり強くなく、ビール一辺倒だったのですが、ここ数年、焼酎、ワイン、日本酒、なんでもござれになってきました。だんだんお酒が強くなるということはあるのですね。ただ、元来、そんなに強くないので、チャンポンにすると、次の日に残ります。そんな私の強力な味方が、「酒豪伝説」です。

これに出会ってからは、悪酔いすることがほとんどなくなりました。ちまたでは、「ウコンの力」とかを飲んでいる方が多いようですが、「酒豪伝説」は携帯できますし、おすすめです。以前は、沖縄に行ったときにまとめ買いしていましたが、今では楽天経由で買うことが多いです。

琉球大学医学部共同研究となっていますが、そのデータの信憑性はわかりません。しかし、私のn=1のデータでは、効果がかなりあります。

2009.07.07

本の紹介「ライフサイエンス 文例で身につける英単語・熟語」

「ライフサイエンス 文例で身につける英単語・熟語」

著者:河本 健、出版社:羊土社 (2009-07)、ASIN:4758108374【amazon.co.jp】【bk1】【目次

ライフサイエンス辞書プロジェクト発の書籍として「ライフサイエンス英語 類語使い分け辞典」「ライフサイエンス英語表現使い分け辞典」「ライフサイエンス論文作成のための英文法」が発行されてきましたが、本書はその第4弾ということになります。これまでの3冊の中では、私は「ライフサイエンス英語 類語使い分け辞典」を愛用しています。

本書は、今までの3冊のような辞書的な使い方をするのではなく、一通り通読して、学習することを想定しています。ライフサイエンス分野の論文でよく使われる用法が使われている適切な415の例文を通して、ライフサイエンスで必要な英単語力、熟語力をつけるという趣旨になっています。

学部生、大学院生で、夏休みを使って、英語力アップを、という人にぴったりかと思います。


2009.07.06

医家向け電脳道具箱その七「インパクトファクターで研究者の業績評価ができるか」

■インパクトファクターは研究業績評価に本来用いるべきではない

近年、研究業績の評価にインパクトファクター(IF)が用いられることが多くなってきた。研究機関の独立行政法人化により数値目標の設定が求められたことがIF偏重の背景であるともいわれている。その年に発表した論文の掲載紙のIFの合計点を報告させ、それによって業績評価をしている大学もあるという。しかし、「IFの合計点」とはいったい何を意味しているのであろうか?

前回のIFの説明を理解していただければわかると思うが、IFはジャーナルの評価であり、そこに掲載されている論文の直近2年間での平均被引用回数である。掲載されている個々の論文のインパクトをあらわしているのではない。一つ例を挙げる。New England Journal of Medicineの2005年のIFは44.016であるが、2002年第1号に掲載された原著論文4報の被引用回数は表1の通りである。2003年と2004年の被引用回数の平均値(つまり、各論文あたりの2005年のIF)は11、13、50、90.5とばらつきが大きいことがわかる(おもしろいことに、4つの論文の平均は41.125でIF44.016にかなり近くなるが、、、)。このように、掲載される論文の被引用回数とIFは必ずしも一致しないので、自分の書いた論文の掲載誌のIFを合計すること自体ナンセンスである。IF生みの親であるEugene Garfield博士は、引用分析を個人の研究活動評価に応用すべきでないと主張してきた。トムソンサイエンティフィック社FAQ(http://www.thomsonscientific.jp/products/jcr/support/faq/)にも、「インパクトファクターを単純加算しても、個人や研究機関の業績を客観的に示すことはできません。むしろ、雑誌あたりの平均的な尺度であるインパクトファクターを用いた場合、優れた研究業績を過小評価してしまう恐れがあります。」とある。

表1.New England Journal of Medicine 2002年第1号に掲載された原著論文4報の被引用回数(Web of Science、2007年6月時点)

  2003年 2004年
Quainiらの論文 93 88
Csernanskyらの論文 44 56
Chandlerらの論文 13 13
Skjaervenらの論文 10 12

 

■「インパクトファクターの合計点」が意味するものは何か?

IFの本来の意味合いから考えると、「IFの合計点」自体意味のないものとなるが、たとえば、ある年の業績で、IF10点のジャーナルに5報の論文を載せた研究者(IFの合計点50点)と、IF2点のジャーナルに5報の論文を載せた研究者(IFの合計点10点)を比べた場合どうであろうか?両者の業績に明らかな差があると考える人がほとんどなのではないだろうか。そう考えると、「IFの合計点」自体にまったく意味がないともいえない。定評のあるジャーナル(IFが高いジャーナル)に論文が掲載されたことを実績とするのであれば、それなりの意味を持っていると言える。

では、「IFの合計点」が意味するものをどのように理解したらよいか?ひとつのとらえ方として、「今後1年間に引用される回数の期待値の合計」と考えることができる。つまり、IF10のジャーナルに5報掲載されれば、今後1年間に50回引用されることが期待できる。したがって、IFを合計することは薦められないが、IFの合計点が決して意味がないわけではない。IFの合計点をあたかも客観的な指標であるかのように振り回すのは問題であり、業績を「英文5報」と書くよりは、「IF7点のジャーナルに2報、IF5点のジャーナルに3報」と書いた方がマシといった程度の認識であれば、研究者の業績評価にIFを用いてもよいのではないかと私は考える。

ただし、これも単年度の評価という限定が必要である。IFは毎年算出されるものであるから、1つのジャーナルにおいてもIFは変動しうる(表2)。表にある著名な雑誌でも6年間の間にIFが5割近く変動するようなこともある。したがって、過去の業績に言及するなら、掲載されたときのIF値にさかのぼる必要がある。

表2.主な雑誌の1999年と2005年のIF値の変動(Journal Citation Reportsによる)

  1999年のIF 2005年のIF
Journal of Clinical Investigation 10.921 15.053
Journal of Biological Chemistry 7.666 5.854
Cell 36.242 29.431
New England Journal of Medicine 28.857 44.061

また、IFの値そのものも様々な問題があることは前回述べたとおりである。学問領域によってIFが異なる、総説が多い雑誌ほどIFが高くなる、Self Citeによって意図的にIFを高くするケースがある、IFを算出する分子・分母の取り方によって不公平感が生じうる、といった問題である。総説の多いジャーナルでは、IFが高くなる傾向があるので、そのようなジャーナルに掲載された原著論文の被引用回数の期待値はIFより実際には小さくなる。もう一つの問題として、そもそもIF10のジャーナルに1回掲載されるのと、IF2のジャーナルに5回掲載されるのとどちらがよいのかという根本的な問題がある。

以上まとめると、IFの合計点には様々な問題があるので、それを理解した上で一つの目安として使うことは出来るが、それを客観的・絶対的な指標と考えるのは間違いであると言える。

 

■Web of Scienceで個々の論文の被引用回数を調べることができる

「期待値」というのは「業績」にはなじまない指標である。IF以外に業績を定量的に評価する方法はないのか?たとえば、2人の研究者のこれまでの業績を比較する際に使えるような指標はないのか?それには、各論文がどのくらい引用されたのかを実際に調べるのがよいと思われる。Science Citation Index内部には個々の引用関係が記録されており、個別の論文の引用状況、被引用回数を調べる方法がある。それを調べることができるのがWeb of Scienceである。

Web of Scienceの閲覧は施設ごとの契約が必要である。現在、日本国内での契約施設は100弱程度であり、どの研究機関でも閲覧できるわけではないが、個別の論文の引用情報を得るには、なくてはならないデータベースである。

Web of Scienceで各論文の被引用回数を調べるには、Cited Ref Searchを用いる方法と、General Searchを用いる方法があるが、ここでは、General Searchを用いた方法を紹介する。たとえば、私の論文をすべて検索しようとすれば、General Searchの検索画面で、Authorの欄に、「Monkawa T*」と入れて検索するだけである。Authorに「Monkawa T」が含まれている52件の論文がヒットする。各論文の下に書かれている「Times Cited:132」というのが被引用回数であり、この論文が132回引用されたことを示している(図1)。さらに、その数字をクリックすれば、引用した論文のリストを一覧として見ることが出来る。

このようにWeb of Scienceを使って被引用回数を調べ、業績リストに付記すれば、業績を定量的に評価することが出来るようになると考えられる。ちなみに、Endnoteを使って、Web of Scienceから自動的に被引用回数付き業績リストを作る方法がある。紙面の限りがあるので、ここでは紹介しないが、興味のある方は研究留学ネットの記事「被引用回数付きの業績リストの作り方」(http://www.kenkyuu.net/computer-15.html)をごらんいただきたい。

この被引用回数付きの業績リストにも気をつけなければいけないポイントがある。一つは、主題領域によって被引用回数が異なるということである。前回の記事でも述べたが、平均IFの絶対値は主題分野によって著しく異なることが知られている。したがって、異なる主題領域のジャーナルのIFを比べることは意味がないと考えられている。逆に言えば、同じ領域の研究者であれば、被引用回数付きの業績リストを用いた比較は可能であるということである。

もう一つの致命的な欠点は、被引用回数で比較すると、古い論文ほど被引用回数が多くなり、新しい論文ほど少なくなる、ということである。特に、最近1〜2年に出版された論文は多くの場合、被引用回数はゼロになってしまう。したがって、最近インパクトのある仕事をしていても正しく評価されない。この部分を補足するために、被引用回数の横に、参考値として掲載誌のIFを付記するのがいいであろう。つまり、IF値を被引用回数の期待値として使うわけである。

以上まとめると、2人の業績を比べる際に、同じくらいの年齢で、同じ領域の研究者であれば、被引用回数を付記した業績リストはかなり有力な評価ツールとなる。その際、最近の業績には、掲載誌のIFを付記するといいであろう。

 

■Citation Reportは個人の業績を多角的に評価できるツール

2006年9月にWeb of ScienceにCitatioin Reportという機能が追加された。Citation Reportは、個人の業績評価の強力なツールであり、多角的な個人の業績評価が可能である。Web of Scienceで調べたい人の論文リストを作製し、Citation Reportボタンを押すことで、Citation Report機能が閲覧できる。そこでは、各論文の経年的な被引用回数、総被引用回数、1年間の平均被引用回数とともに、グラフ化された出版論文数の経時的推移、被引用回数の経時的推移が表示される。他にも、総被引用回数、論文あたりの平均被引用回数、h-indexなどが自動的に計算される(図2)。

この中に登場するh-indexについて説明しておく。h-indexは物理学のJ. E. Hirschが提唱した指数(PNAS, 102:16569-16572, 2005)で研究者の業績を算出するひとつの指数であり、インパクトのある論文を多く書いているほど、h-indexは大きくなる。h-indexの算出は以下のようにおこなう。自分の論文を被引用回数の順番に並べ、論文の順位が被引用回数を上回った順位をh-indexとする。たとえば、ある研究者の論文の被引用回数が以下のようだったとする。

1. 被引用回数150
2. 被引用回数140
3. 被引用回数125
4. 被引用回数110

30. 被引用回数32
31. 被引用回数30

この場合、この研究者のh-indexは31ということになる。h-indexは、若い研究者の場合、低めに出るし、研究分野によって大きく異なるので(生命科学は高い値が出やすい)、絶対的な指標とは言えないが、研究者を評価する一つの指標として使われることもあるようだ。

 

■同名異人問題への対応

業績評価のツールとしてWeb of Scienceが有用であるという話をしたが、ひとつ難しい問題がある。それは、同名異人問題である。私のような珍名であれば、一発で、自分の論文のリストが探せるが、Suzuki TやTanaka Aといった名前の場合、自分の論文を探したつもりでも、多くの異人の論文もリストされてしまう。Web of Sceinceでは一つの対策として、2006年からfull nameでの入力を始めたが、それ以前のデータはfull nameが入っていないままである。

Web of Scienceでは同名異人問題に対応するため、DAISという新しい機能をつけた。DAIS(Distinct Author Identification System)機能は、所属機関や共著者のパターン、学問領域などをもとに、同じ著者によって書かれたと思われる論文をクラスタリングする機能である。残念ながら、現時点では、まだ実用レベルにまでは達していない。特に引用数の少ない研究者のクラスタリングの精度が低い。しかし、本人からのフィードバックを受け付けており、フィードバックによって徐々に精度が向上していくと考えられる。また、引用回数が非常に多い研究者には、「Highly Cited Author」のリンクがつき、本人が文献をリストするISI Highly Cited.comへとナビゲートされる。

近年、ScopusやGoogle Scholarといった後発の引用文献データベースもWeb of Sienceに猛追をかけているが、インパクトファクターの算出基準を決めているのがトムソンサイエンティフィックと言うこともあって、まだまだWeb of Scienceの優位は揺るがないと思われる。

 

以上、医学のあゆみ222巻3号「インパクトファクターで研究者の業績評価ができるか」より許可を得て転載

その他の回は医家向け電脳道具箱の一覧をごらん下さい。

2009.07.05

医家向け電脳道具箱その六「インパクトファクターを正しく理解する」

ちょっと、時間があきましたが、医家向け電脳道具箱第六回分を掲載します。

近年、インパクトファクター(IF)の過熱感がある。それはジャーナル編集者、研究機関、研究者においてもである。しかし、2005年にトムソンサイエンティフィック社が実施した「IFのことをどのくらい知っているか」というアンケートでは、IFの計算方法を知らない人が43-60%、IFのデータソースを知らない人が45-60%いた1)。IFという数字が一人歩きしている状態であり、その中で、IFの明らかな誤用、拡大解釈も見られる。本コラムでは、IFを正しく理解するとともに、IFの限界について考えてみたい。

 

■そもそもIFとは?

論文の被引用回数(他の論文に引用された回数)は、その論文が該当分野に与えた影響度やインパクトをはかる指標として使うことが出来る。Eugene Garfield博士は論文の引用情報に注目し、Institute of Scientific Information社(現トムソンサイエンティフィック社)を創設し、引用索引データベースであるScience Citation Index(SCI)に文献の引用情報を蓄積してきた。IFは、その引用索引データベースの情報を元に、「ある雑誌に過去2年間に掲載された論文の被引用回数の平均値」を計算したものである。その値が大きい方が、より引用されやすく注目度の高い論文を多く掲載していると考えられる。具体的には、2005年のIFは次の計算式で算出される。

2005年のIF=(2003年と2004年に掲載された論文が2005年に引用された総被引用回数)/(2003年と2004年に掲載された論文総数)

たとえば、Journal of American Society of Nephrologyという雑誌は、2003年に401編、2004年に363編の論文を掲載しているが、2005年にそれらの論文が、3175回と2356回引用された。したがって、

2005年のIF=(3175+2365)/(401+363)=7.240

ということになる。IFの計算式を見てわかるように、IFは2年間という短期間のあいだに引用された回数で計算しているので、すばやく影響力を与えるような雑誌の方が値が高くなる傾向があり、長年にわたって少しずつ引用されるような雑誌は相対的に値が低くなる。

 

■IFはどうやって知ることができるのか?

トムソンサイエンティフィック社が長年にわたって蓄積してきた文献引用情報は、現在Web of Scienceとして提供されている。Web of Scienceに蓄積された引用情報をもとに、年に一度、雑誌単位のデータとして抽出、再計算したものがJournal Citation Reports(JCR)である。したがって、各雑誌のIFを見るためには、JCRを閲覧する必要がある。JCRは有料で、CD-ROM版またはWebでの閲覧権という形で販売されている。したがって、IFを知りたい場合は、所属機関がJCRを購入しているか尋ね、JCRへのアクセス方法を教えてもらうと言うことになる。

実際にJCRで、Journal of American Society of Nephrologyのレポートを見たのが図1である。IFはあるジャーナルの引用指標に関するひとつの指標に過ぎない。JCRでは、IFとともに、Immediacy Index、Cited Half-Lifeが引用指標の3基本指標と考えられている。IFは、先ほど述べたように、直近2年間に掲載された論文の平均被引用回数である。Immediacy Indexは、最新1カ年のIFであり、この値の大きい雑誌はニュース性が高い雑誌ということになる。Cited Half-Lifeは、ある雑誌が引用されている文献の半減期であり、大きいほど長く引用される論文が多いということを意味する。さらに、JCRではグラフ化された被引用の年ごとの推移などを見ることが出来る。

また、JCRでは、特定の雑誌の引用情報やIFを見るだけでなく、カテゴリーごとにIFの一覧を見ることが出来る。たとえば、私の研究分野の「Urology&Nephrology」というカテゴリーを選ぶと、51のジャーナルの一覧が現われる。これをIFの高い順にソートすることによって、各雑誌のその領域におけるIFによるランクを知ることが出来る(図2)。

 

■IFの限界

インパクファクターに対する最大の誤解は、IFがその雑誌の絶対的な評価と考えられてしまうことである。ここでは、IFの限界について考えてみたい。「IFが雑誌の評価として問題がある」と批判する人が指摘するのは
(1)学問領域によってIFが異なる
(2)原著より総説の方がIFが高くなる
(3)Self Citeの問題
(4)分子/分母問題
などの点である。これらの点について考えてみる。

 

■学問領域によってIFが異なる

平均IFの絶対値は学問領域によって著しく異なることが知られている。表1は2005年のJCR Science Editionから内科関連の学問領域のカテゴリーを抽出して比較したものであるが、Gerontologyは2.471に比べるとHematologyは5.111とかなり高い。これは学問領域の活発さやレベルの高さだけではなく、分野によって学術文献の引用頻度や慣習が異なっていることによる。したがって、異なる主題領域の雑誌のIFを比べることは意味がないと考えられている。逆に言えば、同じ領域の研究であれば、IFを用いた比較は可能で有効である。したがって、ある領域でどのジャーナルに論文を投稿するか、といった指標としてはIFは有効であると言える。

表1. 内科関連の学問領域別IFの平均値(出典JCR Science Edition 2005)

Category Aggregate Impact Factor
HEMATOLOGY 5.111
MEDICINE, GENERAL & INTERNAL 4.35
RHEUMATOLOGY 3.93
ENDOCRINOLOGY & METABOLISM 3.746
CARDIAC & CARDIOVASCULAR SYSTEMS 3.603
NEUROSCIENCES 3.552
MEDICINE, RESEARCH & EXPERIMENTAL 3.439
INFECTIOUS DISEASES 3.434
GASTROENTEROLOGY & HEPATOLOGY 3.332
ALLERGY 3.213
RESPIRATORY SYSTEM 2.999
UROLOGY & NEPHROLOGY 2.698
GERIATRICS & GERONTOLOGY 2.471

 

■レビュー誌の方がIFが高くなりやすい

2005年のJCR Science Editionに基づいてIFランキングを作る(表2)とトップ10のうち、6誌がレビュー誌が占めており、Nature誌はトップ10からこぼれ落ちる(11位)。一方、どう考えても1位と考えられないCA:A Cancer Journal For Clinicians誌がトップになっている。総説は、一般的に、引用を受けやすいという傾向があり、しかも、総説だけを掲載するレビュー誌は掲載文件数が少なく、IFが高くなりやすいという傾向がある。レビュー誌でなくとも、原著論文数に対して、総説の掲載数が多い雑誌はそれだけでIFが高くなる傾向がある。したがって、異なるタイプのジャーナルを比較する際には、文献タイプの構成割合がどうであるのかを考慮しなければいけない。JCRでは、各雑誌の文献の構成が明らかになっている。たとえば、NEW ENGL J MEDはIF 44.016であるが、掲載論文308のうち総説が47(15.3%)といった具合である。

表2. 2005年のIF上位10誌(出典JCR Science Edition 2005)

Rank Title Impact Factor
1 CA-CANCER J CLIN 49.794
2 ANNU REV IMMUNOL 47.400
3 NEW ENGL J MED 44.016
4 ANNU REV BIOCHEM 33.456
5 NAT REV CANCER 31.694
6 SCIENCE 30.927
7 NAT REV IMMUNOL 30.458
8 REV MOD PHYS 30.254
9 NAT REV MOL CELL BIO 29.852
10 CELL 29.431

 

■Self Citeの問題

倫理的な問題を含む問題として、Self Citeの問題がある。ジャーナルの編集者が自誌のIFを上げたいと思えば、投稿者に対して、自誌の論文をできるだけ引用することを強制することで、数字上のIFを上げることが可能である。このSelf Citeの奨励に関しては、これまでたびたび問題になっている。Leukemia誌が投稿者に自誌の引用を強制していることをライバル誌のLeukemia Research誌の編集者がBMJ誌上で告発した。Leukemia誌では自誌引用率が(1997年34/563)、Leukemia Research誌(1997年5/365)であり、確かに、Leukemia誌の方が高かった。JCRを見れば、Self Citesははっきりと見えるようになっている(図3)。もちろん、インパクトの高いジャーナルほど引用される率は高いのであるが、不自然にSelf Citeが多かったり、投稿者に強制しているとすれば問題である。

 

■分子/分母問題

IF算出の対象となる文献の種類に関しては大きな問題になっている。ジャーナルには、原著論文や総説の他にも多くの文献が掲載されている。編集者への手紙、論説、短い抄録論文などを掲載論文としてカウントするか、それに対する引用をどのように扱うのか、また、文献タイプをどのように判定するかは大きな問題である。SCIでは文献を原著論文(Article)、総説(Review)、その他(Others、編集者への手紙、論説、ニュース記事、会議録)に分けてカウントしている。IF計算用の分母になるのは「論文」と「総説」だけだが、分子としては、すべての文献(論説、ニュース記事、編集者への手紙なども含めて)への引用がカウントされる。

この計算方法では、ジャーナルの構成によって不公平感が出ることがある。例えば、会議録の抄録を参考文献として上げることを認めるかどうかである。雑誌によって、規定は異なるが、多くの雑誌が認めるとなると、会議録の抄録が掲載される学会誌のIFは、分子のみが大きくなり、分母は不変なので、IFは高くなると考えられる。

 

■IFだけで判断せず、多角的に見る必要がある

IFはあくまでもジャーナルの評価指標のうちひとつであり、その数字でジャーナルの絶対評価が決まるようなものでもないというのが結論である。トムソンサイエンティフィック社はIFのみを公開したり、販売したりせず、JCRによって多角的にジャーナルを評価して欲しいと考えている。JCRで各雑誌のデータを見れば、どの程度のSelf Citeがおこなわれているか、総説の割合がどの程度か、掲載論文数がどの程度かがわかる。そこまで見ないとジャーナルの評価はできない。また、逆に言えば、経験的にはインパクトファクタの差が25%以内の雑誌は同一ランクに属していると考えてよいといわれており、あまり小さなIFの差にまで気にするのは、やり過ぎといってよいだろう。

次回は、「インパクトファクターで研究者個人の評価ができるか」というテーマを考えてみたいと思う。今回、IFに関する多くの資料や助言を頂いたトムソンサイエンティフィック社広瀬容子氏、矢田俊文氏に感謝いたします。

参考文献
1)棚橋佳子、薬学図書館50;230-234, 2005
2)「インパクトファクターを解き明かす」山崎茂明, 2004

以下も参考になります。
インパクトファクター関連論文
トムソンサイエンティフィック社FAQ

 

以上、医学のあゆみ221巻10号「インパクトファクターを正しく理解する」より許可を得て転載

その他の回は医家向け電脳道具箱の一覧をごらん下さい。

2009.07.04

2009年上半期に売れた本

2009年1月から6月までに研究留学ネットを通して、amazon.co.jpで購入された書籍でどんなものが売れたか集計してみました。もっとも売れた本ベスト20は以下の通りです。「理系のための人生設計ガイド」が新しい売れ筋リストに入りましたね。あとは、英語と統計関係が売れ筋みたいです。

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9 ポスター発表はチャンスの宝庫!amazon.co.jp
10 GraphPad Prismによる生物統計学入門amazon.co.jp
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12 日本人研究者が間違えやすい英語科学論文の正しい書き方amazon.co.jp
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2009.07.03

医中誌ユーザー会の講演をしてきました

何でわたくしなんかが、というのもあるのですが、医中誌ユーザー会で講演してきました。

200人の観衆で、ホテルの一番大きな部屋。図書館の人など、医学情報のプロに向かって、医学情報について1時間もしゃべるのですから、私も相当な度胸の持ち主です。もちろん、真っ向勝負ではかないませんので、エンドユーザーが、どんな形で医学情報を使っているのかという視点で、自分の文献の探し方、整理の仕方、文献データベースの使い分け方なんかを話しました。あと、以前書いた、「医家向け電脳道具箱」で書いたような内容を話しました。おおむね好評だったようです。

医家向け電脳道具箱」は、全10回で、出版社の了解をとって、すべて、ここで公開する予定だったのですが、5回までしか公開していませんでした。近いうちに、残りの5回も公開しますね。

2009.07.02

本の紹介「バリの賢者からの教え」

「バリの賢者からの教え~思い込みから抜け出す8つの方法~L’homme qui voulait etre heureux」

著者:ローラン・グネル、出版社:二見書房 (2009-03-02)、ASIN:4576090178【amazon.co.jp】【bk1】【目次】

私も、時々、自己啓発というか、スピリチュアルな本を読みます。最近、とてもよかった本を1冊紹介します。

パリ在住の教師の男性が、バリ島を旅行をした際に、伝説的な治療師である「賢者」の元を訪れ、1週間の過程で、自分の思いこみから解き離たれるという1冊です。

たまたま、私の悩んでいることにずばり回答してくれたので、珍しく、3回も読み返しました。

読みやすいですし、それほどスピリチュアル過ぎなくて、おすすめ。


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