週刊文春「大リーグファン養成コラム」終了

私は、ときどき週刊文春を買います。柳田先生がおっしゃるように、メインの政治・社会記事は、レベルが低いと感じることが多いのですが、エッセイやインタビュー記事を目当てに買っています。その中でも、阿川佐和子さんのインタビュー記事と並んで、お気に入りなのが、李 啓充氏の「大リーグファン養成コラム」。

李 啓充氏は、京都大学医学部卒業し、ハーバード大学に研究留学。そのまま、ハーバード大学の助教授として活躍されていましたが、コラムニストに転身されました。アメリカの医療制度に関する「市場原理が医療を亡ぼす―アメリカの失敗」「アメリカ医療の光と影―医療過誤防止からマネジドケアまで」「市場原理に揺れるアメリカの医療」などの素晴らしい本を書かれています。私の書いた紹介文はこちらにあります。

一方で、6年前より、週刊文春で「大リーグファン養成コラム」を連載されていました。「アメリカの知識人もすなる野球ライティングというふものを、自分もしてみむ」と思い立って始められた本連載は、日本にはない上質の野球コラムでした。やや、というよりかなりレッドソックスに入れ込んだ記事ではありましたが、日本ではあまり知られていないOPSという指標や、メジャーリーガーたちの心温まるエピソード、薬物汚染のことなど、充実したものでありました。

しかし、残念ながら、2007年いっぱいで連載終了ということになってしまいました。「このコラムがなくなって淋しい」と思ってくださる方がいらっしゃるなら、是非、拙著「怪物と赤い靴下」をお読みいただきたい、とのことです。ボストンの方、必読の一冊です。

「怪物と赤い靴下」

著者:李 啓充、出版社:扶桑社(2007/11/15)、ASIN:4594055176、価格:¥ 1,470(税込) 【amazon.co.jp】【bk1

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