2007.06.30

本の紹介「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」

「解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯」

著者:ウェンディ・ムーア著 / 矢野 真千子訳、税込価格:¥2,310、出版:河出書房新社、ISBN:4309204767、発行年月:2007.4【bk1】【amazon.co.jp

ジョン・ハンターは,外科医にして解剖学者。彼が活躍した18世紀のイギリスにおいては、外科医の社会的地位は低かった。兄の開く解剖学校の助手を務めたが、当時、解剖用の献体がほとんど集まらない状況にあって、墓場泥棒を雇って死体を集めた。

当時、瀉血程度しか治療方法のない前近代的な医学を、ものすごい数の解剖に基づく知識で近代医学へと橋渡ししたジョンハンターは外科医の父と称されるが、その奇人ぶりも半端ではなかったらしい。

さらに、医学から、博物学へと興味を広げ、世界から動物を集め、博物館を開くにまで至った。その博物館はハンテリアン博物館として公開されている。

グロテスクなのが苦手な方はダメかもしれないが、かなりおもしろい一冊。


2007.06.29

ジルデコに圧倒された

Fonogenicoを目当てにしてきていたので、3番目のJiLL-Decoy associationは遠慮して帰ろうかと思っていたのですが、彼らを目当てにしたお客さんが結構いたようなので、それでは、、せっかくだから残ることに。

まったく聴いたこともませんでしたが、彼らのパフォーマンスにいきなり圧倒されました。今までに聴いたことのないジャンルの音楽。ジャズなのか、ファンクなのか、アバンギャルド、実験的な音楽でした。ゲストで演奏していたJeffのベースも含め、とにかくかっこいいのです。各楽器がぐいぐい前に出ている中、あれだけの存在感を示しているボーカルchihiRoさんのすごさは何なのか!

その後、JiLL-Decoy associationのサイトを見て調べてみると、ジャズのバックグラウンドのギターkubota、ドラムtowada、そして歌姫chihiRoの3人のユニットで、ちょうどデビュー1年目。chihiRoの作るメロディアスな歌をkubotaとtowadaが実験的な音楽に作り上げていくというスタイルのようです。名前は「ジルのおとりの取り巻き」という意味なんでしょうか?「ジルデコ」で通っているようです。

その後、CDを手に入れましたが、こっちはもっと繊細で、ライブとは別の良さが出ていました。Youtubeで見つけたJolly JollyのPVはかなりいけてます。

また、いってみたくなるライブでした。

「ジルデコ」

JiLL-Decoy association、ポニーキャニオン(2007/04/18)、価格:¥ 2,940(税込)、ASIN:B000NOIT24 【amazon.co.jp

今のところ、出しているアルバムはこの1枚。


2007.06.28

Fonogenicoというユニットが気に入っています

Fonogenicoというユニットが気に入っています。

Fonogenicoに出会ったのは、iTunes Storeをうろうろとしていたときでした。

Vocalの高山奈帆子さんが作詞を担当し、電子ピアノを担当する川口潤さんが作曲を担当するという2人のユニットです。ユニット名の“Fonogenico”とは[録音に適した]というイタリア語の形容詞で「人々の心に届く音楽を演奏したい…」という、二人の強い願いが込められているそうです。ミニアルバム1枚、シングル3枚出したばかりのメジャーデビュー1年目のユニットです。

1stシングルの「Reason Fonogenico - ねがいごと - EP - Reason 」、2ndシングルの「リズム」や、fonogenicoという名前の響きやPVの作り方を見ても、ジャズテイストの入ったおしゃれなユニットという売り方をレコード会社がしているのがよくわかります。確かにこれらの曲もいいのですが、実はFonogenicoの真骨頂は、3rdシングル「オレンジの砂Fonogenico - オレンジの砂 - EP - オレンジの砂 」(実は、この曲がFonogenicoで初めて作った曲で、オーディションの特別賞を受賞しデビューのっきかけになった曲)や、沿線のあじさいがきれいな井の頭線の風景を歌った「6月の絵画 Fonogenico - オレンジの砂 - EP - 6月の絵画 」、5年前に大阪から東京に出てきた頃の故郷への思いを歌った「遠い街Fonogenico - ねがいごと - EP - 遠い街 」といったミディアムスローなナチュラルな唄にあると思っています。

たまたま、表参道で開かれたライブで生の二人に接することが出来、そのゆるーい感じのMCからも、ゆるめの曲の方が彼女彼ららしさがでるのではないかと思っています。ライブは、3つのユニットが出演するということで、あまりたくさんの曲は演奏しないのではないかと思っていましたが、「lovers Fonogenico - ねがいごと - EP - lovers 」「オレンジの砂Fonogenico - オレンジの砂 - EP - オレンジの砂 」「6月の絵画 Fonogenico - オレンジの砂 - EP - 6月の絵画 」「遠い街Fonogenico - ねがいごと - EP - 遠い街 」「Reason Fonogenico - ねがいごと - EP - Reason 」「リズム」「Shalala Fonogenico - ねがいごと - EP - Shalala 」「ねがいこと Fonogenico - ねがいごと - EP - ねがいごと 」と持ち歌のほとんどを演奏してくれました。フルバンドであったこともあり、とても満喫いたしました。さらに、ステージ後にはFonogenicoがCD販売の売り子になって、サインや握手までしてくれるというので、すでにiTune Storeで買って持っているにもかかわらず、CDを買ってしまいました。

Fonogenicoには、ほどほどに売れて、息長く活動を続けて欲しいなと思います。興味のある方はiTunes Storeで試聴するか、Fonogenicoの オフィシャルサイトのdiscographyのページで試聴してみてください。

ちなみに、このライブ、Fonogenico、タイナカサチ、JiLL-Decoy associationの3組だったのですが、まったく聴いたこともなかった、JiLL-Decoy associationのライブを見て衝撃を受けました。その話はまた後で。


「ねがいごと」

Fonogenico、高山奈帆子、川口潤、BMG JAPAN(2007/02/07)、価格:¥ 1,890(税込)、ASIN:B000LAZGFI 【amazon.co.jp

1st Mini album 。


「Reason」

Fonogenico、高山奈帆子、下野人司、松任谷由実、片岡大志、川口潤、BMG JAPAN(2006/05/31)、価格:¥ 1,260(税込)、ASIN:B000F7BFPC 【amazon.co.jp

1st シングル。


「リズム」

Fonogenico、高山奈帆子、川口潤、BMG JAPAN(2006/07/19)、価格:¥ 1,260(税込)、ASIN:B000FI8TGO 【amazon.co.jp

2ndシングル。


「オレンジの砂」

Fonogenico、高山奈帆子、河野伸、加藤テク、ソラヤ、BMG JAPAN(2007/05/23)、価格:¥ 1,260(税込)、ASIN:B000OXEOD2 【amazon.co.jp

3rdシングル。


2007.06.25

腎臓内科学の推薦図書

腎臓内科学の推薦図書というページを作ってみました。

2007.06.23

本の紹介「健康・老化・寿命」

「健康・老化・寿命」

著者:黒木 登志夫著、税込価格:¥924、出版:中央公論新社、ISBN:4121018982、発行年月:2007.5【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

黒木登志夫氏は、癌研究者であり、現在は、岐阜大学の学長として独立法人化に伴う改革に精力的に尽力されています。

本書は、「寿命のある内に、自分なりの視点で、健康な人が年をとり寿命に達するまでを本に書こうと思っていた」という長年の著者の思いがまとまった一冊です。個人的好奇心、そして知的好奇心の赴くまま、病気、老化、寿命について考え、専門家の教えを請いながらまとめたものであります。時間の軸、生態学、科学者達のドラマ、文学という4つの視点から書かれています。

私この手の本は苦手で、買っても数ページ読んで放り出してしまうので、最近は買わないようにしていたのですが、黒木先生の朝日メディカルのコラムが好きだということもあって買ってみました。この手の本としては珍しく、飽きずに最後まで一気に読めてしまいました。個別の問題を突き詰めず、常に大局的な視点に立っていること、そして、黒木先生の文才によって、このようなできになっているのだと思います。最新の科学の成果も入れながら、大局的に「健康・老化・寿命」について紹介した本としては傑出のできだと思います。

2007.06.22

本の紹介「ラボ・ダイナミクス」

「ラボ・ダイナミクス」

著者:カール・M.コーエン著 / スザンヌ・L.コーエン著 / 浜口 道成監訳 / 三枝 小夜子訳、税込価格:¥3,570、出版:メディカル・サイエンス・インターナショナル、ISBN:4895924742、発行年月:2007.5【bk1】【amazon.co.jp】【目次

Cold Spring Harborの人気シリーズ「アット・ザ・ベンチ」「アット・ザ・ヘルム ~自分のラボをもつ日のために」(本書は名著)に続く第3弾。

本書は、理系人間のコミュニケーションスキルを解説した本です。私も含め、理系人間にはコミュニケーションが苦手という人が少なくありません。アメリカでは、頻繁に「よいメンターになるためには」といったセミナーが開かれており、コミュニケーションについて強い関心を持っています。留学して、ラボでうまくやっていくためにも一読をおすすめします。


2007.06.20

本の紹介 「マウス・ラットなるほどQ&A」

「マウス・ラットなるほどQ&A」

著者:中釜 斉編集 / 北田 一博編集 / 城石 俊彦編集、税込価格:¥4,620、出版:羊土社、ISBN:4758107157、発行年月:2007.6【bk1】【amazon.co.jp】【目次

動物実験において使用頻度の高いマウス、ラットの取り扱いについて解説された本です。本書は初心者を対象に、取り扱い方、繁殖交配方法、移植実験、抗体作製、ゲノム・表現型情報の入手方法にいたるまで、幅広い話題について触れているのが特徴です。さらに詳しい情報が必要な場合には、どんな書籍や文献を見ればよいのかということが丁寧に述べられています。ただし、実際に実験を行おうとすると本書だけでは情報が足りずに、紹介されている参考図書で調べざるを得ないことが少なくないように感じられました。本書でも何回も参考図書として紹介されている「初心者のための動物実験手技 〔1〕」はあらかじめ手に入れておいた方がよいでしょう。


関連の書籍は「研究者の書棚」>「バイオ実験関連書籍」をご覧下さい。

2007.06.18

本の紹介「ベトナムGXトラベラー」

「ベトナムGXトラベラー」

著者:横木 安良夫著、税込価格:¥2,100、出版:アスコム、ISBN:4776204290、発行年月:2007.6【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

私も購入したハイエンドコンパクトデジカメ、リコーGX100で撮ったベトナムの写真集です。私はEVFとレンズキャップの扱いに慣れず、いまいちGX100を使いこなせていませんが、この本を見てもう一度、出直してみます。


2007.06.17

6月の花@京都

6月ということで、花菖蒲を追いかけてみました。

法金剛院

勧修寺

平安神宮

沙羅双樹(本当は夏椿)の有名なのは妙心寺の東林院ですが、残念ながら、もっとも古い木は昨年枯れてしまったそうです。下の写真は法金剛院の沙羅双樹。

6月といえば睡蓮もきれいなのですが、朝早くなかったので、やや閉じ加減。妙心寺。

龍安寺

梅雨の季節で苔もきれいでした。龍安寺。

こちらのあじさいは平安神宮。

2007.06.14

本の紹介「あの世で罰を受けるほど」

「あの世で罰を受けるほど」

著者:キリンジ著、税込価格:¥1,575、出版:ぴあ、ISBN:4835616049、発行年月:2005.12【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

私がキリンジの音楽をよく聴くという話は「KIRINJI TOUR 2006」でも紹介しました。1年半前にキリンジ初のエッセイ集が出ているというのを知って、是非とも手に入れたいと思い、無事、bk1で手に入れることができました。本書は 『TVBros.』で好評連載していたキリンジのコラム「あの世で罰を受けるほど」約4年半分をまとめたものです。各コラムはかなりシニカルなもので、彼らの歌詞に通じるものがあります。『TVBros.』に掲載されたキリンジのインタビューや対談も掲載されており、キリンジファン必携の1冊となっています。


2007.06.12

本の紹介「沖縄離島の島あそび島ごはん」

「沖縄離島の島あそび島ごはん」

著者:今村 治華著、税込価格:¥1,533、出版:青春出版社、ISBN:4413075021、発行年月:2006.7【bk1】【amazon.co.jp】【目次】

私たち家族は2006年初めに八重山諸島(石垣島を初めとして、小浜島、波照間島、黒島、竹富島、西表島、など)を旅行し、その魅力に打ちのめされてしまい、今年の夏の旅行は、2度目の八重山旅行になることは、すでに1年前から決まっていました。この旅行に向けて1年がかりで密かな準備を続けてきましたが、ようやく旅行の日程も決まりつつあります。「八重山が待っている」ということだけを心の灯火として、自分を見失いそうな日々を何とか生き延びています。

本書の著者、今村さんは八重山の魅力にとりつかれ、2003年に石垣島に移り住んできたライターです。本書は、グルメ本ではなく、八重山を旅行する際に、島で暮らしているかのごとく、収穫したり、作ったりしながら、働き者のお母さん達に出会える、そんな空間を集めた本です。美しい八重山、うまそうな食事の写真を見て、楽しそうな今村さんの顔を見て、2ヶ月後の八重山旅行に思いを馳せています。


2007.06.10

本の紹介「文献管理PCソリューション新版」

「文献管理PCソリューション新版」

著者:讃岐 美智義著、税込価格:¥3,990、出版:秀潤社、ISBN:4879623547、発行年月:2007.6【bk1】【amazon.co.jp】【目次

讃岐美智義氏は、これまでにも「デジタル文献整理術 最新EndNote活用ガイド」【bk1】【amazon.co.jp】「デジタルプレゼンテーション」bk1】【amazon.co.jpといった研究者、医者の立場に立ったコンピュータ使い方の本を著しています。どの本もわかりやすく明快な著作であり、私も愛読しています。

本書は文献検索ツールであるPubMed、医中誌の使い方とともに、検索結果をどのようにPC上で管理するかに力点を置いた書籍で、文献管理ツールであるEndNote,GetARef,RT2(讃岐氏オリジナルのソフト)などの使い方についてわかりやすく解説しています。2年ぶりに改訂するにあたって、あらたに、RefWorksを取り上げるとともに、すべてツールの解説を最新バージョンでの解説に書き直しています。手元にある旧版と比較して驚いたのは、すべてのキャプチャ画面を取り直されているということです。こんなことからも、作者の丁寧さがわかる、おすすめの1冊です。


関連の書籍は「研究者の書棚:英語論文の書き方本」をご覧下さい。

2007.06.09

bk1ブリーダープログラム2007年6月で終了

私がアメリカにいる間からとてもお世話になっていたオンライン書店bk1。研究留学ネットではbk1ブリーダープログラムというアフィリエイトプログラムを利用して、多くの書籍を紹介させて頂きました。残念ながら、2007年6月いっぱいでbk1ブリーダープログラムは終了するとのことです。

bk1も、スタート当初は、amazonと比較してもいいところがたくさんあったのですが、システム上の問題をうまく解決できず、もたついている間に、一気にamazonの勢いに飲み込まれてしまったという感じです。bk1自体は今後も続くようですが、先細りは避けられそうもないように思います。でも、私は、書籍はbk1で、書籍以外のものはamazonで、という購入スタイルを今後も続けていこうと思っています。

というわけで、今月中に、たまっている「本の紹介」をできるだけ掲載したいと思っています。

2007.06.06

LEDバックライト Macbook Pro登場

AppleからCore 2 Duo/2.4GHz (Merom)、NVIDIA GeForce 8600M G、8倍速 2層式SuperDriveなどを採用し、最大で4GBメモリーを搭載可能なMacBook Pro (2.4/2.2 GHz)が発売されました。15.4インチ液晶は、省電力LEDバックライトを採用。17インチモデルでは、解像度が23-inch Cinema HDと同じ液晶ディスプレイなどが選択出来ます(BTO)。

PowerBokkフリークの私も、今回はパスです。家で使うのにMacBook Pro 1.83があり、職場ではPowerBook G4 Al 1.25を使っていて、新しく買うだけの魅力(デザインの一新、Leopardの搭載)がないというのが理由です。

現在狙っているのは、Mac ProとiPod。Mac Proがもう少し小さくなったら、 iPodがマイナーチェンジでもいいので新しいのが出たらポッチと行きます。

Apple Store(Japan)

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