Nature姉妹紙に投稿する前に知っておくべきこと

9月号の実験医学を読んでいたら、小さな記事ですが、「Nature姉妹紙に投稿する前に知っておくべきこと」という興味深い記事が載っていました。

この記事はNature Structual & Molecular Biology(NSMB)のエディターBoyana Konforti博士がハーバード大学医学部で「Publishing in the Nature Sister Journals」と題した講演を聴かれたハーバード大学島岡要氏の記事です。Nature姉妹紙のレビュープロセスの内幕について書かれていました。

詳しいことは実験医学2006年9月号2134-2135ページを読んで頂くとして、興味深い点をいくつか引用致します。

NSMBは月平均約100本の論文を受け取る。受理された論文は少なくとも1人のエディターが必ず通読し、サマリーを書いて編集会議でプレゼンテーションをし、その結果、約25%がレビューアーに送られる。エディター間で意見が分けれた場合は、原則的にレビューアーに送られる。

さらに、Nature姉妹紙に限らない、非常に重要なアドバイスがされています。

カバーレターは重要である。第一に、カバーレターはその論文の重要性をエディターに、よりインフォーマルな形で説明できる機会である。第二に、カバーレターは適切だと思われるレビューアーを示唆できる機会である。必ずしも示唆したレビューアーに送られるわけではないが、エディターに対してもレビューアーのプルを拡大できるよい機会である。第三に、数人程度までなら競争相手などを不適切なレビューアーとして除外することを提案できる。NSMBはできるだけ提案に沿って除外するようにしているらしい。

レビューアーのコメントがフェアーでない時や、数ヶ月以内には達成できない追加実験が要求された場合には(数週間後に)reviseした論文を送り返すときにレターでアピールするのではなく、すぐに(数日以内に)メールでエディターに連絡を取り、お互いどこまで譲歩できるか話し合うことを薦めている。

「カバーレターを最大限に利用すべし」「厳しいreviseの要求がきたら、エディターと相談するのもよい方法である」ということですね。参考になりました。

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