「これからホームページをつくる研究者のために」

「これからホームページをつくる研究者のために」

著者:岡本 真著、税込価格:\2,940、出版:築地書館、ISBN:480671335X、発行年月:2006.8【bk1】【amazon.co.jp

研究者コミュニティーでは、まだごく一部にとどまっている個人サイトの公開が、名刺と同程度に普及するよう願って書き上げたそうです。著者はACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) しというメールマガジンで学術系サイトの新着情報・更新情報について情報発信されてきた方です。本書の内容に関しては、かなりの部分『これからホームページをつくる研究者のために』サポートブログ で知ることができます。本書には、「ホームページの作りかた」「htmlの書き方」などのテクニカルな部分の記載に関しては一切ありません。研究者が運営する様々な形態のウェブサイトを紹介することで、研究者がインターネットを活用するための方法論のヒントを与えてくれる本です。

本書の著者も述べていますが、日本人研究者で自分のウェブサイトを持っている人は非常に限られています。しかも、タイムリーに更新しているような人は非常にまれといってもいいのではないでしょうか?

一般の方の間でブログサービスが盛んになってきたのは、htmlやプログラムについて全く知らないでも、はてなやgooなどの既存のサービスを使って、ブログが公開できるようになったことが大きいと思います。htmlにつての理解、公開するサーバーの構造の理解などが、研究者が自分のウェブサイトを持つことの大きな障壁になっていることは間違いないでしょう。最近、我々の周りで何人かが研究室のラボを立ち上げましたが、多くの場合、外部の委託業者に依頼して、大金をはたいてウェブサイトを立ち上げています。研究者で自分、もしくは自分のラボのウェブサイトを立ち上げている場合は、(1)ラボヘッド自体がhtmlに詳しく、自分ですべてコーディングしている(2)ラボ内のコンピュータに詳しい大学院生あたりに任せてウェブサイトを作らせる(3)外部に委託する、のいずれかのケースでしょう。いずれにしても、このようなハードルを越えてウェブサイトを公開しているケースはまだまだ多くはないと思います。

Mobable Typeがblogを爆発的にはやらせたのと同じように、 htmlに関する知識がほとんどなくてもそこそこの見栄えのwebサイトが作れるようなサービスができれば、もっと多くの研究者がウェブサイトを公開するのではないかと思います。

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