2006.05.26

BTJジャーナル「研究者キャリアパス日米比較」

以前、「切磋琢磨するアメリカの研究者たち」を紹介したところ、amazonのランキングで一気に100位近くまで売り上げを伸ばすほどの反響がありました。私は、今でもこの本は、研究する研究者必読の本だと思っています。

このたび、「切磋琢磨する研究者」の著者の菅裕明氏がBTJジャーナルの5月号から「研究者キャリアパス日米比較」という連載を始められました。第1回は「キャリアの根幹「テニュア」とは?」です。PDFファイルが無料で読めますので、是非、お読みください。

2006.05.21

H指数

大隅先生のブログH指数のことを知りました。

H指数は物理学のJ. E. Hirschが提唱した指数(PNAS 10.1073/pnas.0507655102)で研究者の業績を算出するひとつの指数です。

H指数の算出は以下のようにおこないます。

自分の論文を被引用回数の順番に並べ、論文の順位が被引用回数を上回った順位をH指数とします。たとえば、ある研究者の論文の被引用回数が以下のようだったとします。

1. 被引用回数150
2. 被引用回数140
3. 被引用回数125
4. 被引用回数110

30. 被引用回数32
31. 被引用回数30

この場合、この研究者のH指数は31ということになります。被引用回数はWeb of Scienceで調べるのが正しいのでしょうが、概算値でよければ、Google Scholarを使ってもいいと思います。私の場合は、Google Scholarだと18、Web of Scienceを使うと20くらいになりました。 私の大学院時代の恩師は58という結果になりました。

H指数は、若い研究者の場合、低めに出ますし、研究分野によって大きく異なるので(生命科学は高い値が出やすい)、絶対的な指標とは言えませんが、 研究者を評価する一つの指標として使われることもあるようです。

Wikipediaによれば、生命科学分野の高H-index研究者は、

S. H. Snyder: h = 191
David Baltimore: h = 160
Robert Gallo: h = 154
Pierre Chambon: h = 153
Bert Vogelstein: h = 151
Salvador Moncada: h = 143
Charles A. Dinarello: h = 138
T. Kishimoto: h = 134
R. Evans: h = 127
A. Ullrich: h = 120

とのことです。

2006.05.17

「医学・ライフサイエンス画像解析テキスト」

「医学・ライフサイエンス画像解析テキスト」

著者:小島 清嗣編集 / 岡本 洋一編集、税込価格:¥5,775、出版:羊土社、ISBN:4758108005、発行年月:2006.5【bk1】【amazon.co.jp】【目次

NIH imageを使いこなすための実践書として初版が登場したのが1997年。多くのNIH Image愛用者の絶大な信頼を得ましたが、その後、着実に改訂が行われてきました。Scion Imageの記述を追加して、2001年に第2版が出版され、さらに、今回、Image Jの記述が追加された第3版が出版されました。お値段もちょっと安くなりました。

NIH ImageはMac OS9用に開発された、無敵の研究用画像解析ソフトです。Scion社が自社のグラフィックボード用に開発したWindows版がScion Imageです。さらに、プラットホームに依存しないJava版がImage Jです。いずれもフリーであり、多くの研究者がこれらのソフトを使って画像解析をおこなっています。細胞数のカウント、電気泳動ゲルのバンドの解析などPhotoshopでもできないさまざまな解析ができます。本書は日本語で書かれた唯一のNIH Image, Scion Image, Image Jの解説書。持っていて損はないと思います。


2006.05.16

MacBook

macbookMacBook来ました。ディスプレイのサイズさえ気にならなければ、MacBook Proとの差は小さい。MacBook Proを買って、もうちょっと待てばよかったと思っている人もいるでしょう。

今なら3-5営業日。Apple Storeに急ぐべし。

白黒どっちにするか?やっぱ黒でしょう。

2006.05.14

君はDavid Chesterfieldを見たか

2006.05.11

「科学者という仕事」

「科学者という仕事」

著者:酒井 邦嘉著、税込価格:¥819、出版:中央公論新社、ISBN:4121018435、発行年月:2006.4【bk1】【amazon.co.jp】【目次

hypoxia research:blogで激賞されていたので、買ってみました。 私は、正直言って、この手の本は苦手で、「科学者とは」と大上段に振りかぶられてしまうとダメなのです。でも、この本はそんなことを感じさせずに一気に読み通すことができました。アインシュタイン、朝永振一郎博士、キューリー夫人といった多くの著名な研究者の逸話を紹介し、彼らの研究にまつわる苦楽を知ることで、科学者として必要な素質についてくみ取って欲しいという構成のおかげでしょう。とにかく感心させられるのは、科学者のみならず、文筆家、奇術師などのものすごい量の名言を、紹介していることです。私が一つ、心を奪われた堀田先生の言葉を引用します。

研究者はみんな研究が好きで好奇心があり、そういう才能を持った人の集まりです。(中略)ところがしばらくは知ると、実は自分の才能のない部分がrare-limiting factorとなってきます。実験は大好きだが論文下記が下手な人などがその好例です。飛躍ばかりで論理的に進められない人、論理的だが飛躍のない人、PIになったのに下につく人との人間関係をうまく構築できない人、超有名なのに異性でしくじる人、などなどです。つまり人生のレースは才能で勝負しているように見えるが、じつは最後は才能のない部分をいかにカバーできるかが肝心です。つまり本当は「ない才能で勝負」するのです。まあ、これが人生の面白さとも言えるものではないでしょうか。

研究者を目指す方におすすめの一冊です。


2006.05.07

NIH Funding Opportunities, Peer Review and Grant Writing

NIHグラントの仕組みを知ることは研究留学を成功させる上で非常に重要なことだということを何回かお伝えしてきました。以前、「NIHグラントのしくみ」をまとめました。

NIHグラントに関して役立つ情報源として、以前から知っていたものの、URIが変わってご紹介できずにいたサイトを探し当てたので紹介します。

NIH Funding Opportunities, Peer Review and Grant WritingはStanford大学が提供するNIHグラントに関するワークショップの記録です。Module Iでは NIHグラントの仕組みを、Module IIではNIHグラントの書き方を解説しています。どちらも1.5時間、2時間というかなりボリュームのあるビデオです。

アメリカで独立を目指す人は,もちろん、多くの研究留学をしている方必見のビデオといえます。「NIHグラントのしくみ」で基礎知識を確認してから視聴することをおすすめします。

2006.05.06

白い巨塔

2004年に唐沢寿明主演でリメイク版が放送された白い巨塔(白い巨塔唐沢版)。私たちの世代にとっては、1978年に放送された田宮二郎主演の白い巨塔田宮版への思い入れが強い方も多いのではないでしょうか。財前五郎役に入れ込んでいた田宮二郎が収録後に自殺したことも衝撃的でしたが、彼の財前五郎役は"はまり役"でした。また、山本学の里見先生役も人気がありました。私が高校生の時、4時頃から再放送をしていて、毎日、急いで家に帰って見ていたのを思い出します。

白い巨塔唐沢版が放映されているときに、どうしても田宮版を見たくなり、大枚をはたいてオリジナル版『白い巨塔』DVD-BOX全9巻を購入しました。2年ほど経って、また、見てみたいと思ったので、ここのところ、毎日1枚ずつ見直してます。

私が購入したDVD-BOXはかなり手に入りにくくなっているようですが、バラであれば、まだ在庫は豊富のようです。

白い巨塔 DVD-BOX1~浪速大学医学部教授戦~ 【amazon.co.jp

白い巨塔 DVD-BOX2 ~誤診裁判第一審~ 【amazon.co.jp

白い巨塔 DVD-BOX3 ~誤診裁判第二審~ 【amazon.co.jp

白い巨塔(田宮版)バラ売りamazon.co.jp

 

白い巨塔(唐沢版)は何回か見逃してしまったので、もう一度見てみようかと思っています。

白い巨塔 DVD-BOX1 第一部【amazon.co.jp

白い巨塔 DVD-BOX2 第二部 【amazon.co.jp

2006.05.05

Nikon D200

現在の愛用カメラはNikon D70

もちろん、このカメラを使い切っているといえるほどの技量があるわけではないのですが、新しいものが出れば、欲しくなるというもの。

Nikon D200。ポチッといきそうなのをこらえています。

2006.05.03

モーターホームの旅のすすめ

そろそろ夏の予定も気になるところ。

私がこれまでで最も印象に残った旅行が、シアトルからカナディアンロッキーにモーターホームででかけた旅行です。

アメリカに滞在している方には、アメリカに住んでいなければ絶対に経験できないという意味で、是非、モーターホームの旅をおすすめします。私が以前書いた「モーターホームの旅のすすめ」を参考にしてください。

2006.05.02

天茂

天茂に初めて連れてこられたのは大学生の時。席につくまでずいぶん並んだ思い出がありますが、かき揚げ丼のうまさに、夢中になって丼をかき込んだのを思い出します。昼のお客の8割方が注文するかき揚げ丼は海老と貝柱だけのシンプルな具ですが、衣がふんわりと柔らかく、江戸前のからめのタレが絶品です。揚げた直後にかき揚げをタレに入れたときの「じゅわーっ」という音が食欲を誘います。天丼もうまいのですが、やはり、どうしてもかき揚げ丼をたのんでしまいます。

はじめに連れて行ってもらったときは先代が揚げ場に立っていましたが、2回目にはその娘さんと思われる方が揚げ場に立っていました。彼女が揚げるようになって、10年以上が経ちますが、変わらぬ味を守っています。赤坂ということで、年に1,2回程度しか行けないのですが、時に無性に食べたくなります。

天茂(てんしげ)

住所:港区赤坂3-6-10 第3セイコービル2F
電話:03-3584-3746
営業時間:11:30~14:00,18:30~20:30
定休日:土曜、日曜、祝日
最寄駅:千代田線赤坂駅より徒歩2分

2006.05.01

感染症診療の手引き

感染症ブログを書かれている静岡がんセンター感染症科の大曲先生が「感染症診療の手引き」を公開されました。臨床の現場に則した感染症診療のコンパクトなマニュアルです。

今回、HTML化をするにあたり、お手伝いさせていただきました。できあがったのが、「感染症診療の手引きHTML版」です。しばらく、暫定的に私のサイトに置いておくことになりました。どうぞごらんになってください。

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