Refworks
WEBベースの文献情報管理ツールRefWorksを試用してみました。
RefWorksは簡単に言うとEndnoteのオンライン版です。ユーザーが集めた文献情報は米国にあるRefWorksサーバー上に蓄積されます。そして、フォーマットしたいWordファイル(文献引用箇所には{{23}}という形でマーキングしておく)を指定すると、目的のJournalスタイルに合わせて引用文献が書き込まれたWordファイルをはき出してくれます。基本的にはEndnoteとワークフローは同じです。WEBベースの文献情報管理ツールってどういうしくみなんだろうと思っていましたが、当初予想していたよりよくできていました。所属機関が契約していれば、無料で利用できます。個人契約だと$100(RefWorks本社扱い、日本語サポートなし)。
Endnoteと比較した場合、オンラインゆえ手順が多くなったり、変更が直ちに反映されなかったり、オンラインのレスポンスがいまいちだったりといった具合に、使いごこちにはEndnoteに軍配が上がります。したがって、私が今すぐEndnoteからRefWorksに乗り換えることはないのですが、RefWorksのいくつかのアドバンテージは見逃せないものです。
一つは、WEBベースのアプリケーションで、ソフトも継続的にアップデートされているため、ソフトがうまく使えないということがないということ。Endnoteの場合、不具合が結構多く、特に、Wordがアップデートされると、急にEndnoteが使えなくなるということがこれまでにも何回も起こりましたが、こういった現象は基本的にはないという安心感があります。
もう一つは、日本語が問題なく使えると言うことです。Endnoteも最新バージョンはユニコード化され日本語が使えるのですが、医中誌のデータは読み込めないなどの問題があります。しかし、RefWorksの場合、医中誌の読み込みも問題なく、PubMedと医中誌のデータが混在した引用文献リストも問題なく作れます。
というわけで、日頃はEndnoteを使って、日本語と英語の文献が混在するような日本語の総説を書く場合などにRefWorksは使ってみようかと思っています。