ヴァージニア州の運転免許取得の体験談
J.S.さんからヴァージニア州の運転免許取得の体験談をいただきましたので掲載致します。
J.Sです。いつも研究留学サイトにはお世話になっております。今回はバージニア州の運転免許について書いてみたいと思います。なお、アメリカの運転免許に関する法律は州ごとに違うために他の州とは事情が異なると思います。ご注意ください。
ご存知のように9.11テロ以降、アメリカでは多くの外国人に関する法律が変わってきております。不運にも9.11テロの犯人の何人かがバージニア州の運転免許を不法に使用していたという理由で、外国人がバージニア州の運転免許を取得する場合はかなり困難が予想されます。特にJ2ビザのご家族の方が免許を取る場合には在米日本大使館が警告しているように注意が必要です。
J2ビザで運転を希望される方はなるべく長い有効期間のある国際免許を持参されることをお勧めいたします。またバージニア州ではJ1のかたもSSNが来るまで(約1ヶ月)、さらに仮免から本試験までの1ヶ月の最低2ヶ月は免許を取得できないことに注意が必要です。
<在米日本大使館、アメリカの運転免許証取得>
http://www.us.emb-japan.go.jp/j/html/genchi/d_license.htm
<バージニア州DMVホームページ>
http://www.dmv.state.va.us/index.asp
<申請時書類一覧(pdfファイル)>
http://www.dmv.state.va.us/webdoc/pdf/dmv141.pdf
<バージニアドライバーズマニュアル>
http://www.dmv.state.va.us/webdoc/citizen/drivers/manual
申請に必要な書類
1.2つの身分証明書
2.バージニアに居住している証明
3.ソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)
4.Proof of legal presence
バージニア州のDMVでは、基本的に運転免許取得にソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)が必須とされております。そのためJ1の方はSSNが来るまでの約1ヶ月は免許を取ることは出来ません。さらには労働許可をもらわないJ2の方はSSNが受け取れませんので運転も出来ない、ということになってしまいます。それでは困るので例外措置として最低2種類の身分証明書で受け付けるということのようです(下記参照。ルール上では本当はダメなようです)。
pdfのリストを見てもらうとわかりますが、使える物のほとんどがアメリカ国内で発行される写真つきのIDです。J2ビザの方の場合、このIDの中で入手が容易なのはパスポートのみです。日本の国際免許などは身分証明書として受け付けてもらえません。私の妻が免許を取得するときにも、やはりJ2ビザでIDがパスポートのみ、SSNがないのが問題になりました。そこで初日は運転免許ではなくまずDMV発行の身分証明書IDを10ドルで発行してもらいました。これはSSNがなくても取得可能です。ただIDが2つ必要だと思いましたが、そこはあえて触れませんでした。即日交付も可能でした。翌日、そのIDを持って「運転免許の申請に来たのですが」というと、あら不思議、昨日はあんなにもめていた係員が「じゃあ必要書類を書いて試験受けて」とあっさり話が進むではないですか。しかもID発行の10ドルを払っているので仮免のときは発行されるときお金は取られませんでした。
結局、2種類のID+SSNと居住証明があれば問題はありません。大半のJ1の方はパスポートと大学のphoto ID、SSNで大丈夫だと思われます。J2の方は、個人的な経験では1種類のIDとresidencyの証明(妻との連名のアパートの契約書など)→DMV発行IDカード→2種類のID、という流れで申請してどうにかなりました。しかしDMVの規則を文面どおりに解釈すると、DMV発行IDカードのステップとSSNなしでの免許申請の2箇所がやはり問題になると思います。ここが現場のスタッフの裁量範囲なのかもしれません。
また最近来られた先生の奥様はパスポート、DS2019、アパートの連名契約書のみですぐ受験可能だったようです。別の方では最初、1年のビザステータスでは受験を断られた場合もあったようです(最終的にはその日のうちに受けられたようですが)。
上記で不十分とされた場合、在米日本大使館のページにあるようにDMVに直接身分に関する証明を取る必要があると思われます。事実、バージニアの日系企業の奥様の中には免許取得まで半年近くかかった方がいらっしゃるようです。そのため、万一に備えてなるべく長い国際免許の有効期間があったほうがいいと思われます。
テストに関しては、視覚、筆記(コンピューター)、実技となっております。残念ながらバージニア州は日本語での受験は出来ません。英語かスペイン語のみとなっております。辞書に関しては事前に係員に確認してもらうと使用可能、通訳(つまり妻や旦那)は係員の同席が必要です。DMVが人でごった返しているときはまず不可能ですが、知り合いの韓国人は3時間かけて係りの人の手が空くのを待って、奥さんの免許の通訳をしたそうです。
他州と違い、仮免の後で実地練習をする期間として30日を設定しています。つまり、筆記が終わって仮免取得から1ヶ月は実地試験が受けられないということです。州認定のドライバー講習を受けた証明があると期間は短縮できるようですが、詳細は不明です。実地試験に関しての予約はありません。メインコンテンツ同様に自分で車を持参のうえ、車の確認ののち路上試験となります。合格の場合はその場で運転免許が発行されます。内容は他州の方が書かれているのとほぼ同様だと思われます。
なお、運転免許の有効期間に関してはビザステイタスに依存するようになってきているようです。以前はビザと関係なく長い運転免許の有効期限が取得可能だったようですが、私たちは最初J1,J2ビザが1年でしたので運転免許も1年となっておりました。その後ビザ延長をしましたので、新しいDS-2019をもらってすぐ運転免許の更新に行きました。料金は免許1年当たり4ドルでした。
以上のようにバージニア州は運転免許に関して特殊事情があると思われます。日本の方が多いわけではありませんが、来られる方は十分ご注意ください。最後にお話を聞かせていただいた他の研究留学の方々、研究留学ネットの門川先生(ここと著書にどれだけ助けられたことか!)に感謝いたします。