英文校正
私は、英語論文を投稿する前には、英文校正の会社にお願いして、英文校正をしてもらっています。すごく「いい英語」になって返ってくるわけではないことはわかってはいるものの、やはり、最後にチェックしてもらうと安心なのでお願いしています。
どんな人が校正をしているのかよく知りませんが、基本的には文法的な部分が直されるのみで、言いたいことを理解して、思い切ってパラグラフごと書き直してくれるようなことはまずありません。以前、英文校正で自分の表現を直されたのが、たまたま、もう1回英文校正を受けることになって、もう一度校正してもらったら、元の自分の表現に戻されたという経験がありました。日本語だってそうなのですが、明らかな間違いというのはありますが、どっちでもいいという表現もあって、校正をしてくれる人によって好みがあります。「科学者Tuさんの英文手紙添削講座」という本を読んで、そのことが実感されました。この本は日本人が書いた英文手紙を2人のNative Speakerが別々に校正し、2つの校正結果を比較するというおもしろい趣旨の本です。これを見ると、2人の校正者が共通して訂正する表現もあるものの、どちらか一方の校正者しか訂正しないものもあり、2人の校正結果にはかなり差があることがわかります。
というわけで、校正サービスというのは「すごくいい英語に書き換えてもらえるわけではなく、明らかに間違った英語が校正される程度」というのが正しい認識なのだと思います。もっと、根本的に直したいのなら、Native Speakerを共著者に入れて、その人に直してもらうというのが一番いいと思います。
「科学者Tuさんの英文手紙添削講座」
著者:Anthony T.Tu著、税込価格:¥ 2,310(本体:¥ 2,200)、出版:化学同人、ISBN:4759809023、発行年月:2002.12【bk1】【amazon.co.jp】【目次】
日本人が書いた英文手紙を2人のNative Speakerが別々に校正し、2つの校正結果を比較するというおもしろい趣旨の本です。