J-1 waiverの取得の体験談

J-1 waiverの取得の体験談をTKさんからいただきましたので紹介致します。

いつも拝読させていただいています。先日もH-1Bビザへの変更の際に参考にさせていただきましたが、幸いにもUSCISのWEB siteにある予定期間よりも早くにJ-1waiverの手続きが終わってH-1Bを取ることができましたので、申請が間に合うか思案中の方の参考になればと思い投稿させていただきました。また、自分のJ-1visaスタンプ上に「 **** IS SUBJECT TO 212E」と書かれていることに納得できない場合はAdvisory Opinionを申請するという方法もあるということも併せて書かせていただきます。

私の場合、2004年5月31日でJ-1visaの3年が経ってしまうところでしたので、3月上旬にJ-1visa extensionの手続きをはじめ、5月の第3週にようやくextension期間のための新たなDS-2019を手にしました。今後H-1visaの申請を始めるとアメリカ国外に出れなくなるということもあり、幾つか片付けたいことがあったので、そのまま1週間ほど一時帰国しました。
用事や気分転換を済ませて日本を発ったのが5月29日だったのですが、J-1visaスタンプのexpiration dateが5月31日であったためか、成田空港での搭乗手続きの際に「このvisaでアメリカに入国できるのか分からないので・・・」と係員が電話で確認を取るのに少しだけ足止めされました。もちろん問題なく手続きを終えて飛行機に搭乗することができましたが、「visa スタンプの有効期限が数ヶ月残っていないとダメらしい」という噂も耳にしたこともあり、スタンプが何を示しているのかについての解釈が少し混乱しているようです。基本的にはvisaスタンプ上のexpiration dateは入国審査を受けることができる期間を示しているもので、DS-2019(IAP-66)に示されている滞在可能期間が充分残っていれば入国できるということのようです。
アメリカでの入国審査の際にも「たった2日しか残っていないのに」と苦笑しながら通してくれました。ただ、この時に気をつけるべきことは、審査官に「J-1 extension termが終わったらどうするのか?」と聞かれた場合には「home countryである日本に帰る」と答えるということです。仮にH-1visaを申請する予定であっても、こう答えないと入国を拒否される可能性があると大学のscholar officeで念押しされました。
また、年々入国審査が厳しくなっているということは聞いていましたので、念のためボスにお願いして「この人物は11月まではJ-1visaをもって自分のラボで研究する予定なので、入国を許して欲しい」という内容のレターを書いて貰い、懐に入れておきました。

さて、H-1B visaの申請ですが、ラボの引っ越しや論文投稿の準備等に忙殺され、ハッと気がついたら9月になってしまっていました。慌ててボスにH-1visaを申請したい旨を相談すると、「わかった。だが、日本からの場合もJ-1waiverが必要なのか?もし必要だとしたら、先にそれを済ませないといけないから、調べてみろ」と言われました。
それまで、私の場合は日本からは何のサポートも得ていなかったのでJ-1waiverの申請は必要ないという思い込みがあり、premium processを使えばJ-1が切れる11月30日までにH-1visa取得までのプロセスが終わるだろうと考えていました。実際、私の周りにいる知人達にH-1Bvisaを申請した際の話を聞くと、J-1waiverを必要としなかったというケースの方が多かったのです。ところが、自分のvisaスタンプを確認すると「P-*-****, IS SUBJECT TO 212E」と書かれており、これがいわゆる2-years ruleに従うことを意味しているということを知って愕然としました。中国出身の同僚に聞くと、J-1waiverを得るまでに半年かかったと言われ、ここに至ってJ-1waiver取得の手続きが最も時間が掛かるステップだということを悟ったのでした。
グラント申請の時期で忙しいボスに色々な申請書類を整えて貰うのは心苦しかったのですが、とにかくやるしかないと、書類の送付にはFedex-overnightを使う等して縮められるところは縮めるように努力し、human resources officeの方達にも色々と骨を折っていただいて、なんと12月1日にH-1B visaがapproveされたという連絡がLawyer officeから届きました。下に実際の日程を示します。
<2004年>
Sep.08; J-1 waiver application formsをUS Department of State宛に送る
Sep.16; Case numberが与えられる(手紙を受け取ったのはSep.28)
Oct.06; ワシントンDCの日本大使館に「No objection」letterの申請書を送る
Oct.18; 日本大使館より「No objection」letterをWaiver Review Divisionに送っていただく(写しを受け取ったのはOct.26)
Oct.27; Waiver Review DivisionよりUSCIS宛に、私のwaiverを推薦する旨のletterが送られる(写しを受け取ったのはNov.06)
<Nov.02 ; 所属機関のhuman resources officeにH-1Bvisa申請に必要な書類を提出する>
Nov.08; USCISよりwaiverの推薦状を受け取った旨のletter(Receipt Notice, Fee waived)が発行される
Nov.19 ; USCISよりJ-1 waiverがapproveされた旨のletter (Approval Notice)が発行される
Dec.03; Lawyer officeより、H-1BvisaがDec.01付けでapproveされた旨のE-mailを受け取る
Dec.21; 実際にH-1B approval notice/I-797Aの書類がhuman resources officeに届く。必要書類にサインをして私の手元に。

いまもって、なぜ私が2-years ruleに従う必要があったのか分からないのですが、そのような場合にはJ-1waiverの申請手続きを始める前にAdvisory opinionを請求するという手もあり、場合によってはJ-1waiverを申請する必要がなくなる(必要無いことが分かる)ことがあるそうです。ちょうどその頃にセミナーで知り合った方に「Advisory opinion」というものの存在を教えていただき、急いで大学のScholar Officeでletterの例文や詳細について教えてもらって請求してみました(10月上旬)。私の場合はAdvisory Opinionに関する返事がくる前に「J-1waiverにrecommendする」というletterの写しが届いてしまい、そのままwaiverを取得する方向で物事が進んだのですが、同じ大学の中でもAdvisory Opinionによりwaiverを取得しなくて良いことが分かったケースが何件かあったそうです。通常ですと4−5週間で返事を貰えるそうで、そのletterの写しを同封すれば、Visa stamp上に「**** IS SUBJECT TO 212E」と書かれている場合でもH-1Bビザの申請をスタートすることができると 聞きました。Advisory opinionの請求は
Advisory opinionの請求は、
U.S. Department of State
CA/VO/L/W, Visa Services
2401 E Street, NW, (SA-1)
Washington, DC 20522-0106
宛に
「I would like to request an advisory opinion.」から始まり、「American Consulate in Japanが自分をsection 212(e) of the Immigration and Nationality Act PL 94-484に従うとしたが、
(1) government fundingを受けていない、
(2)日本はskills listに載っていない、
(3)medical trainingでアメリカに来たわけではない、
ので自分がsection 212(e)に従う理由が分からない。是非advisory opinionを**(宛先)**に送って貰えないか」という内容のletterをpassport photo page, visa stamp, I-94 card, DS-2019 (IAP-66)のコピー、そして返信用の封筒を同封して送りました。(できれば、現在の給料を出している機関より「この機関はgovernment agenecyではなく、申請者の給与はgovernmentのfundingからは出ていない」というletterも書いて貰うと良いそうです。ただ、これを付さなくてもAdvisory opinionを得られたという人もいました)
Waiverの申請には$230の手数料が掛かりますので、もし疑問に思う場合にはadvisory opinionを試されてみてはと思います。

以上、乱文で恐縮ですが私の体験を書かせていただきました。H-1の申請で慌てている方の参考になりましたら幸いです。

これからも研究留学ネットを楽しみにしております。

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