業績リストの作り方
CVや研究費の申請、いろいろな場所で業績リストが必要になってきます。もちろん、一から全部自分でタイプしてもいいのですが、比較的簡単に業績リストを作る方法を紹介します。
CVや研究費の申請、いろいろな場所で業績リストが必要になってきます。もちろん、一から全部自分でタイプしてもいいのですが、比較的簡単に業績リストを作る方法を紹介します。
もし、Endnoteをお持ちであれば、Endnoteを使うのが簡単です。
手順1:自分の発表した論文を集めたライブラリを作成します。生物医学系であれば、論文情報はPubMed(NLM)から探し出すのが普通でしょうが、Web of Science (ISI)からでもいいでしょう。
手順2:書き出すReferenceの体裁を指定します。特に指定がなければVancouverスタイルでよいでしょう。指定があれば、その形式を指定するか、なければ自作します。
手順3:デフォルトのVancouverスタイルは、そのままの順番でReferenceが並びますので、手順4に進む前にReferenceの順番を新しい順や古い順などご希望の順番にソートし直しておきます。もっと細かい条件でソートしたい場合には、VancouverスタイルのBibriography Sort Orderを手作業で修正します。
手順4:メニューから「File」>「Export...」を選び、書き出すファイルの名前を付けます。これで、以下のような形の業績リストのテキストファイルが作製できます。
1. Monkawa T, Pippin J, Yo Y, Kopp JB, Alpers CE, Shankland SJ. The cyclin-dependent kinase inhibitor p21 limits murine mesangial proliferative glomerulonephritis. Nephron Exp Nephrol 2006;102(1):e8-18.
2. Petermann AT, Pippin J, Durvasula R, Pichler R, Hiromura K, Monkawa T, et al. Mechanical stretch induces podocyte hypertrophy in vitro. Kidney Int 2005;67(1):157-66.
3. Kobayashi K, Monkawa T, Hayashi M, Saruta T. Expression of the Na+/H+ exchanger regulatory protein family in genetically hypertensive rats. J Hypertens 2004;22(9):1723-30.
4. Hayashi M, Tsuchiya Y, Itaya Y, Takenaka T, Kobayashi K, Yoshizawa M, et al. Comparison of the effects of calcitriol and maxacalcitol on secondary hyperparathyroidism in patients on chronic haemodialysis: a randomized prospective multicentre trial. Nephrol Dial Transplant 2004;19(8):2067-73.
(以下略)
この方法であれば、新しい業績が追加されたときでも簡単に追加でき、業績リストのフォーマットを変更するときも簡単にできます。
Endnoteをお持ちでない方はどうすればよいか?さすがに全部打ち込むのは大変なので、少しだけ楽ができる方法をご説明します。私が書いたプログラムPubListMakerを利用します。この方法では、業績リストに載せる論文を一つずつPubMedで探しだし、PubList MakerでReference情報をVancouver形式で抜き出すということを繰り返します。PubList Makerについてはこちらで概略を見ておいて下さい。
手順1:PubList Makerをブラウザのお気に入りに登録します。
Internet Explorerの場合、上のリンクを右クリック(Macの場合はCommand+クリック)し、「お気に入りに追加」を選びます。このとき「追加しようとしているお気に入りは、安全でない可能性があります。続行しますか?」というメッセージが表示されますが、「はい」をクリックしてください。もしくは、リンクバーを表示させた状態で、上のリンクをドラッグし、リンクバーの上でボタンを離します。Safariは後者の方法でしか登録できません。登録したPubList MakerのURLが
javascript:var%20u=document.location.href;var%20ai=u.indexOf
('%26list%5Fuids%3D');var%20uid=u.substring(ai+11,ai+19);
w=window.open('http://www.kenkyuu.net/cgi-publistmaker/
publistmaker.cgi?uid='+uid);
になっていればOKです(実際には改行なしの1文です)。
手順2:自分が業績リストに加えたい論文をPubMedで探します。もちろんどんな論文でも使えますが、ここでは例として私が昔書いた論文をあけてみて下さい。
手順3:そのページを開けたまま(最前面にある状態)で、さきほど登録したPubList Makerのお気に入りをクリックしてみて下さい。こんなページが開くはずです。あとは、このページの中の気に入ったスタイルの文献をコピーペーストすれば、簡単に業績リストができあがります。
手順4:業績リストにのせる論文について手順2〜3を繰り返します。
あまりたくさんの論文になるとちょっと大変ですが、自分で一からタイプするよりはよいでしょう。
最近は、研究室のウェブサイトなどに業績リストを載せることも多くなっています。その際に、PubmedのAbstractのリンクをつけると便利です。こんな感じですね。
1. Monkawa T, Pippin J, Yo Y, Kopp JB, Alpers CE, Shankland SJ. The cyclin-dependent kinase inhibitor p21 limits murine mesangial proliferative glomerulonephritis. Nephron Exp Nephrol 2006;102(1):e8-18. [PubMed]
このような業績リストの作り方を紹介します。
Endnoteをお持ちの場合は以下のようにします。
手順1:自分の発表した論文を集めたライブラリを作成します。このとき、かならず論文情報はPubMed(NLM)から探し出します。PubMedから論文情報を取得すると自動的にPubmedのURLが含まれています。
手順2:ReferenceにPubMedのURLが含まれるようにVancouverスタイルを修正します。具体的には、BibliographyのTemlatesのJournal Articleを
Author. Title. Journal Year|;Volume|(Issue)|:Pages|. [<a href="URL">Pubmed</a>]</p>
とし、BibliographyのLayoutのStart each reference with:を、
<p>Bibliography Number.
とします。なお、私が作ったものがあるので、よければ使って下さい。
手順3.メニューから「File」>「Export...」を選び、書き出すファイルの名前を○○○.htmlとします。
このファイルの先頭に
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN"
"http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
<html>
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=Shift_JIS">
<title>業績リスト</title>
</head>
<body>
<h1>業績リスト</h1>
後ろに
</body>
</html>
をつけると、ウェブ公開用の業績リストが完成です。
完成版はこんな感じです。
Endnoteをお持ちでない方は、PubList Makerを使うのが便利です。Pubmedのリンク付きのスタイルを選んで、1つずつ貼り付けることになります。
●2006年1月29日:新規掲載